レンズ系透過性塗装 下準備

 先日に引き続き、テールランプ等レンズ系パーツ全24点の下地処理作業となります。

レンズ単体の部品はそのままマスキングをすると本塗り時にスモークの濃さが判らなくなってしまうので、反射板の代わりになるよう鏡のようなフィルムを貼ります。昔3Mから出ていた製品で、本来は車体に赤外線ヒーターを当てる際、ドアミラーやテールランプなどのプラスチックパーツを変形しないようにする為の物です。今時はドアミラーもテールランプも外さずに塗るようなケースは無いので、需要が無くなって廃盤になったのかと思います。

 反射フィルムを貼り、さらにロールマスカー(養生紙)を貼ってマスキング完了です。

 レンズ系は総じて出来の悪い物もあるので、作業時にチェックが必要です。先にマスキングをしておけば研ぎ粉が裏に入らないので安心です。

 同じ様にアクリル製のヘッドライトカバーにも反射フィルムを貼って養生紙を被せます。

 一旦レンズを光が通って反射する為、今どれくらい塗っているのか、ムラやダマは出来ていないかを確認出来るようになります。これがただのマスキングテープや養生紙だと、気付いた時には真っ黒に!と言う事に成り兼ねません。

 その他の部品もマスキングをします。ネジが飛び出ている部分は紙が破けるのでマスキングテープで補強しておきます。

 社外品のレンズにはランナー(湯道)から外した際のバリが派手に残っている事が多いので、ペーパーで削って均しておきます。こちらは86トレノのテールランプですね。

 低い部分に合わせると全体のラインが崩れてしまうので、現状よりは良くなる&違和感の無いよう削って均しておきます。こちらはレガシィのテールランプですね。

その後は#800→#1300相当(アシレックスレモン→オレンジ)で被塗面を研磨して足付け処理を行います。表面だけでは無くフチまでしっかりと、手の入らない角部分はヘラを使ってしっかりと処理しておきます。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

レンジローバー アウターハンドルカバー塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたレンジローバー用メッキ製アウターハンドルカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

素材はABS樹脂で、表面に装飾クロムメッキが施されたパーツとなります。

 そのまま上塗りしても塗膜は密着しない為、メッキ素地用の下地を作ってからの塗装となっています。ちなみに密着剤やガスプライマーの類は使っていなく、下地処理の基本的な作業と、塗料本来の性能を活かした方法としています。ですので経年によって効力が落ちてペリペリと剥がれると言う事はありませんのでご安心下さいませ(密着剤は最初の数年は大丈夫なのですが経年で剥がれてしまいます)。

 色はランドローバー純正色の「フジホワイト」(カラーコード:867)で、

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります(オプションで変更可能です)。

これが着く土台部分はメッキのままとし、その中央に着くこのパーツをボディ同色にする事で、まるで純正オプションパーツのように見えるのを狙っているのでは、と思う次第です。

 鍵のマーク部分は塗装で潰れない(埋まらない)ようにして仕上げました。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!