いつもご贔屓頂いている業者様から御依頼頂いたランサーエボリューション用純正ブレンボキャリパー一式です。
現状色は褪色し、
またベースカラー(赤)とクリアーとの間で層間剝離が生じています。ブレンボあるあるですね。
ロゴは元の通りと承っていますので、予めサイズを測っておきます。
フロントの横幅が80mm、リヤは54mmとなります。
その後、ブレーキ専門の方に委託して、洗浄とサンドブラストを行って頂きました。
これについては以下リンク先の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照くださいませ。
そのままでも塗れる状態ではありましたが、塗装後に艶が極力残るようサンダーを使って表面を研磨します。
大きな打痕や、
鋳造時のザラザラとした粗が目立つので、
正面の目立つ部分のみサーフェサーで下地を整える事にしました。
まずはエポキシプライマーサーフェサーを塗布し、
ウェットオンウェットでウレタンサーフェサーを塗布します。焼き上がった目玉焼きの上に、さらに新たに卵を重ねて焼いても完全に一体化はしませんが(最初に紹介した画像のような層間剥離と同じような感じ)、半生の状態で重ねると一体化する!というような感じですね。
その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、サンディングを行います。
最終番手は#800で均し、
キャリパー全体にシリコンオフを浴びせ、上から下に洗い流すようにして脱脂処理を行います。
そして全体にプライマーを塗布します。
その後、膜厚をつけたく無い箇所=ボディ取り付け部・ガスケット当たり面・ブレーキパッド固定シャフト穴にベースコートの黒を薄膜で塗布します。
テープフリーな状態になったらそれらをマスキングし、
ご指定の塗色=ダイハツ純正色「「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)に粗目のメタリック(STANDOX原色MIX598)を少量入れた仕様の色を塗布します。
元と同じサイズでカットしたマスキングシートを使い、ロゴを白で塗装します。
最後にクリアーを塗って本塗り完了です。
この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
さらに数日寝かしたら完成となります。
各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。
こちらの塗装を御依頼頂いたカーショップさんは何度もご贔屓を頂いておりまして、以前「うちで塗装したキャリパーで何かしらの問題が起きた事はありませんか?些細な事でも何かあれば言ってください」と伺ったところ、サーキットで使用しても全く問題無いとお墨付きを頂いております(かなりの台数を扱っている業界ではとても有名なショップさんです)。