スバル360テールレンズ 下塗り

先日素地調整を行っておいたスバル360の純正テールランプのレンズです。

元々塗ってあったクリアーを剥がし、レンズ表面を研磨して細かいクラックを削り落としてあります。

ただ凸文字の周りはペーパー掛けが出来なく、その辺りにはまだクラックが残っています。

このまま塗ってもこの凸凹は残ってしまいますが、クリアーを二回に別けて塗る事でこれを平滑に仕上げます。

プラスチックプライマーを塗布し、クリアーを塗って下塗り完了です。

通常クリアーは2コート行いますが、

凸文字を極力残すよう、1.5コート塗りとしています。最初に軽くドライコートを行い、そのまま続けて満遍なく塗っています。

現状でも凸文字はしっかり残っていますので、この後完全硬化後はさらにくっきり表れ、二回目の塗装でも問題無く残せるかと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。2回目の塗装の前にガスケット(パッキン)の制作ですかね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スバルエンブレム(裏黒表青/枠艶あり黒)本塗り

先日メッキ枠の本塗りを行っておいたスバルアセント(アウトバック)用純正エンブレムです。裏側は青い被膜を削り落とし、新たに黒を塗装しておきました。アクリルプレートの表面は既に下塗りのクリアーが塗ってあるので、この時点でプラスチックプライマーは必要ありませんから、脱脂処理をしたらそのまま上塗りを行います。

ベースコートに透過性の青=ブルーキャンディーを塗布します。

青はいつものハウスオブカラーのKK-13 BURPLEで、STANDOXのベースコート樹脂(MIX599)にこれを10%程添加して使っています。「他社の塗料を混ぜても大丈夫なの?」と思うかも知れませんが、塗料は「樹脂」「顔料」「溶剤」「添加剤」で構成されていて、今回は「顔料」の部分だけを入れ替えている感じなので問題はありません。ちなみに同社UKシリーズは樹脂が入ってしまっているので、これをSTANDOXの塗料(樹脂)に混ぜるのはNGです。例えていうと、カルピスは「原液」と「水」を混ぜる事でカルピスウォーターになりますが、水の替わりに炭酸水を使うとカルピスソーダになる、といった感じでしょうか。

4コート程塗って目指した青味が出たら、

クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

光を反射してコントラストが強いメッキの上に透過性塗料を重ねると、シルバーメタリックでは表現しきれないような透明感のある綺麗な色味になるのですが、当店ではメッキに直接上塗りはしませんので(密着しない為)、今回のようにアクリル樹脂等で封入されたような製品にしか出来ないのが少し残念な所でもあります。

ちなみにこれを応用して作ったのが先日デザフェスで販売した物で、

これもスバルのエンブレムと同じ様にアクリル樹脂とメッキ(状)が組み合わさった物に、透過性の塗装を施しています。今回の青は8時の部分に該当する色ですね。今増産しているので、ある程度の数が出来上がったらウェブショップで販売する予定です。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランドクルーザーテールランプ 本塗り

先日下準備を行っておいたランドクルーザー100のテールランプ一式です。被塗面は#800~#1300相当で足付け処理してあります。

今回はシーリングも承っておりまして、これは塗装の前に行う場合と塗装の後で行う方法がありますが、今回は前者で対応する事にしました。

塗装の前に行うシーリングはそれに対応した材料が必要で(変成シリコーン)、今までこちらは白か黒しか使っていませんでしたが、今回は透明タイプを見つけたので、これを使って塗装前に行おうと思った次第です。

脱脂清掃後、プラスチックプライマーを塗布し、土台とレンズの隙間に押し込むようにしてシーラーを塗り込みます。

左から右になぞったら、その後逆にして、さらに逆にしてを繰り返して隙間の奥まで充填するように塗り込みます。

その後余分をウェスで拭き取り、マスキングテープを剥がします。

これが本塗り前日の夜で、

翌日の朝にフチのマスキングを行い、

本塗り開始です。

オーナー様からは参考画像を頂いていて、これに倣うとクリアーレンズ部のスモークが比較的濃いですから、

先にクリアーレンズ部だけにスモーク塗装を行います。

プラスチックプライマーを塗布し、この後塗り重ねる分を考えた濃さにします。注意する点としてはここで濃くし過ぎないようにですね。

その後マスキングを剥がし、再びプラスチックプライマーを塗布します。

改めて画像を参考に、今度はレンズ全体にスモーク塗装を行います。

見る角度でスモークの濃さが違って見えるので、

色々な角度で確認しながら濃度を決めていきます。

スモーク塗装(ベースコート)が終わったら、最後にクリアーをコートして本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

参考画像に合わせて、赤いレンズ部分は濃くなり過ぎないようにしています。

ただそうするとクリアーレンズ部が明る過ぎるので、今回はそこだけ先にスモークを塗って濃淡2種類の濃さにしています。所謂「ダブルスモーク」ですね。

通常はレンズと土台には隙間があるのでマスキングは貼ったままで大丈夫ですが、今回はそこをシーラーで埋めているので、2回目のクリアー塗装完了後、直ぐにマスキングを剥がすようにしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

こちらのオーナー様からはサイドバイザーのスモーク塗装も承っていますので、近々そちらも作業着手させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

レクサスISテールランプ 本塗り

先日下準備を行っておいたレクサスIS(30系前期)のテールランプ一式です。

トランク側のテールランプは、途中で違うタイプの物を送って頂き、それに変更となっています。

それにより少しクリアーレンズ部の黒さは薄くなりましたが、それでも外側のテールランプのクリアーレンズに比べると明るさが違い過ぎるので、

外側テールランプのクリアーレンズ部だけを塗るようにマスキングし、プラスチックプライマー→スモークをまずはここだけ塗っておきます。

内側テールランプと同じくらいの濃さになったら、

マスキングを剥がし、改めて全体にプラスチックプライマーを塗布します。

続けて、オーナー様に送って頂いた画像を参考にスモークの濃さを調整していきます。

一度に塗ろうとするとムラが出たり濃さの微調整が出来ないので、ベースコート中のスモーク含有量を減らし、代わりにコート数を増やして塗っています。大体4~5コート塗り重ねています。

濃さが決まったらクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

テールランプの塗装では極力塗り肌を無くしたいので、ハードナーとシンナーの設定は少し遅めの仕様にしています(自動車ボディを塗っていた時よりも伸びる仕様にしています)。

ただそうすると垂れ易く、また指触乾燥までの時間が長くなるのでゴミが着くリスクも高くなるのですが、それでも肌が荒れるよりは全然マシといった感じです。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

 

トヨタGRヤリステールランプ 本塗り

先日下準備を行っておいたトヨタGRヤリスの純正テールランプと、

リヤのリフレクターレンズです。

GRヤリスのテールランプは周りの黒い部分の面積が大きいのですが、こちらもレンズと一体になっていて見切る箇所が無いので、スモーク塗装等を行う場合には一緒に塗装を行います。

最終脱脂処理を行ったらエアーブローをして埃を飛ばし、

 

スモークにしない部分をマスキングします。

そしてプラスチックプライマーを塗布し、

オーナー様より送って頂いた画像を参考に、スモーク塗装(ベースコート)を行います。

今回は「赤味が見えないくらい濃く」とご指定頂いていますので、かなり黒めにしています。

スモークの濃さが決まったらマスキングを剥がし、

再びプラスチックプライマーを塗布します。ちなみにプラスチックプライマーを塗ってからその上にマスキングテープを貼るとくっ付き過ぎてテープの糊が残ってしまうのでNGです。多少面倒でもその都度別けて塗るのが正解です(または全体にプラスチックプライマーを塗った後にベースクリアーを全面に塗る!という方法もありますが、ベースコートは極力膜厚を薄くしたいので通常その方法は選びません)。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

ちなみにてっきり赤いレンズ部分がブレーキランプかと思っていましたが、実際にはこの小さい四角い部分がそれなのだそうです。だから周りはここまで黒くしても問題無いんですね。

純正とは思えない感じになったと思います。

リフレクターレンズは「機能する事も想定しつつ濃い目に」との事ですので、

テールランプより少し薄い濃さとしておきました。

ぱっと見はこちらも真っ黒ですが、光に当たると反射板が光るのが判るかと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!