大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたゼンハイザーE945ボーカルマイクの塗装、本日完成となります。
最初の状態も紹介します。
ゴールドの部分は「シルバー→透過性のイエロー(→クリアー)」とした3コートキャンディーカラーとなります。
デカールの場合はどうしてもその段差が出来てしまう為、一旦艶ありクリアーで仕上げてから表面を研磨して均し、その後艶消しクリアーを塗っています。
大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたゼンハイザーE945ボーカルマイクの塗装、本日完成となります。
最初の状態も紹介します。
ゴールドの部分は「シルバー→透過性のイエロー(→クリアー)」とした3コートキャンディーカラーとなります。
デカールの場合はどうしてもその段差が出来てしまう為、一旦艶ありクリアーで仕上げてから表面を研磨して均し、その後艶消しクリアーを塗っています。
先日デカールを塗ってクリアーを塗っておいたゼンハイザーE945ボーカルマイクです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、表面を研磨して足付け処理を行っておきました。
この状態でも「つや消し」ではあるのですが、表面に細かい傷が入ってそう見えているだけなので、とても汚れが付き易い状態です。
グリルも一旦艶ありに仕上げましたが、全体を足付け処理しています。
よく脱脂清掃し、艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!
艶消しでも塗り方自体は艶ありと同様ウェットに塗ります。またコート数も同じく2回で、1コート目を塗ったらしっかり艶が消えるまで待つのがムラにならない為の肝だったりします(ただその分ゴミは付き易くなるのでリスクが高まりますが…)。
ちなみに模型の塗装界隈だと、艶消しは塗り方(ドライコート)で艶を調整したりするようですが、実用する物でそれをやるととても傷が付き易い塗膜になり、また面積が大きくなるとムラが目立つ為、私が元々行っていた自動車補修塗装では絶対やってはいけない事の一つだったりします。そもそもそれをやると「規定の艶消し具合」と言うのが定まらない為、非常に不安定な塗装となるのでNGです。
ロゴ部分は研いで均しておいたので段差も全く感じられない仕上がりになっているかと思います。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!
先日一回目の本塗りを行っておいたゼンハイザーE945ボーカルマイクです。
その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、
表面を研磨して足付け処理を行いました。艶々の状態の上に塗装を行っても塗料は密着しない為、表面に細かい傷をつけて表面積を増やし、アンカー効果を期待しての作業ですね。
この後はデカールの貼り付けとなりますが、そのままだとデカールの密着性が低い恐れがある為、ベースクリア(透明なベースコート)にハードナーを添加し、それを2コート程塗っておきます。ベースコートとトップコートとの架橋結合にデカールを挟み込むといったイメージですね。
ベースコートが乾いたら、オーナー様に送って頂いたデータを使ってデカールを作成し、それを御指定の位置に貼り付けます。こちらが表側ですね。
裏側も画像を参考にして、専用の接着剤(マークセッター)を使ってデカールを貼り付けます。
デカールを乾燥させる方法としては、恒温機に入れて40℃15分程の熱を掛ける場合と、あとは普通に家庭用ドライヤーを使う場合があります。ちなみにここで熱を入れ過ぎたり時間を空けすぎたりすると最初に塗ったベースクリアーが硬化してしまい、この後に塗るクリアーとの密着性が悪くなるのでNGです。某ディーラーの内製工場で働いていた元同級生が「タカハタさん!クリアーだけペリペリ剥がれてしまうのはど何ででしょう…?」と言っていたのは、2液型のベースコート(恐らくはPG80)を塗り終わった時点でガッツリ熱を入れていたのが原因だと思います。
そして最後にトップコート=クリアーを塗って2回目の本塗り完了です。
ちなみに御依頼は「つや消し仕上げ」ですので、この後塗膜を完全硬化させたらデカールの段差を研磨して均し、後日改めて3回目の本塗り=艶消しクリアー塗装となります。グリルもその時に一緒に塗るようにします。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!
先日お預かりしていましたゼンハイザーE945ボーカルマイクです。
本体は#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で足付け処理し、グリルはリングを#1300相当の同系副資材(アシレックスオレンジ)で、メッシュ部はナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)で足付け処理を行っています。
ゴールド色は、以前施工したこちらの画像でご指定を頂いていて、その時に作成した色見本もあるのでそれらを参考に色の調整を行います。
通常のキャンディーカラーでは、輝き(正面からの高明度と透かしの黒さの強コントラストとギラつき感)を優先させる為、STANDOX原色の中でも最も粗い目のシルバーメタリック=MIX598を使いますが、今回のゴールドはシットリとした金色にする為、目の細かいSPFシルバーJLM-906を使っています。
SPFシルバーはメタリックの粒子は細かいですが、コントラストが強く輝度感があるのが特徴です。一般的なメタリックの概念とは逆の感じですね(目が細かくなると透かしも明るくなってコントラストは弱くなります)。
マイクもグリルもゴールドにするのは一部ですが、そこだけ塗るようにするとミストが飛んで密着不良の原因になる可能性がある為、最初の1コートは全体に塗るようにしています(またはマスキングをする場合もありますが、ケースバイケースです)。
その後キャンディーイエローとオレンジを混ぜた透過色を重ねます。
ゴールドにするのは下部分(画像だと上側)のみで、ムラにならないよう丁寧に塗り重ねていき、
その後中央のリング部をマスキングし、ベースコートの黒を塗布します。
続けてリング部に、まずはガイド用のマスキングシートを貼り付けます。
それに沿ってフチにマスキングシートを貼り、最初に貼ったガイド用のマスキングを剥がし、その他の部分をマスキングします。この時点でメッシュ部を黒に塗っても良かったのですが、無用に膜厚を着けて塗り分け箇所=ぶつ切りマスキングで段差が出来るのが嫌だったので、この状態では極力コート数を少なくしようと思いこの方法としています(多分良く分からないと思いますが、多少の手間が掛かっても仕上がりが良くなるよう色々考えながら作業しています)。
本当は後からゴールドを塗った方が作業的には全然楽なのですが、それだと塗り分けのライン=ぶつ切りマスキング部の仕上がりが悪くなってしまう為、敢えてこの順番にしています。
念のため、オーナー様から頂いたイメージイラストと比べて確認します。一人だけで仕事をしているとどうしても独りよがりになってしまいがちですが、このように指針となる物があると迷いが減るのが助かります。「自分は大丈夫」「完璧」とかを言ったりする程危険な事は無いですからね。
マイクの方は黒でグラデーションを行います。ぼかし際は極力粒子感(粒粒)が目立たないよう、樹脂で希釈して透過するようにしています。
こちらも見本となる画像を見ながらグラデーション位置を決めています。
本来ならこの後デカールを貼るのですが、デリケートなぼかし際で何かしらのトラブルが起きたりするのが嫌だったので(そうなると最初からやり直しになってしまう為)、
ご依頼内容としては艶消し仕上げですが、この時点では通常の艶あり仕様となります。艶消しクリアーには艶を消す為の体質顔料として=二酸化ケイ素(シリカ・シリカゲル)が入っていて、それが多少なり透明感を損なう恐れがある為、使うのは最後の最後のみとしています。
グリルも艶消し仕上げなのですが、こちらも一旦艶ありクリアーで塗装し、後日改めて艶消しクリアーで塗り直すこととします。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!
先日到着しておりましたゼンハイザーE945ボーカルマイクです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!
御依頼内容は黒~キャンディーゴールドのグラデーションで、オーナー様よりイメージイラストも頂いておりますのでそちらを紹介させて頂きます。
作業内容については以下の通りとなります。
■全体を艶消しクリアー仕上げ希望
■グリル網部: ブラック
■グリルリング : フチをキャンディーゴールド:中央をブラック
(上品な感じにフチのキャンディーゴールドは細めに)
■ブラックからキャンディーゴールドへのグラデーション
■ロゴ : ホワイト
各色について、以前施工した時の画像も紹介します。
キャンディーゴールドの色味については、この時の色を参考に調整するようにします。3コートキャンディーカラーの場合、通常は下地に粗目のシルバーメタリックを使いますが、こちらは粒子の細かいSPFシルバーを使っていて、その上に重ねる透過性の黄色は赤味を抑えた色味になります。
この時はキャンディーレッドと黒をグラデーションして、最後に艶消しクリアーで仕上げています。
グリルのリングにつきましては、この時は太さを等分して塗り分けていますが、
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!