WRX STI バンパーカナード塗装承ってます

先日到着しておりましたWRX STIのバンパーカナードです。こちらのオーナー様は以前スバルBRレガシィのフロントグリルを塗装御依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂きありがとうございます!

FRP製だったら(ゲルコート仕上げだったら)「研磨→サーフェサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理が必要になるところでしたが、今回の製品は(恐らく)真空成型品の為、素地の状態は良いですから、足付け処理だけして上塗りを行う予定です。

真空成型については以下の動画が判り易いかと思います。

「恐らく」としたのは、もしかしたら真空成型では無く「射出成型」かも知れないと思ったからで、この場合の動画も紹介します。

私が以前見た動画では一枚のプラスチック板を金型で挟み込むような感じで成型していて、射出成型か真空成型か判らないような物もありました。この辺も奥が深いですよね・・・。

裏側はクッションテープと両面テープが貼られていて、今回はこちらはそのままでマスキングをして上塗りを行う予定です。

御依頼頂いている塗色はスバル「アイスシルバーメタリック」(カラーコード:GU)となります。ちなみにボディカラーはWRブルーパールとの事で、「ブルーとシルバーは相性が良さそうなのと、周囲でこういう色合わせがいないので」といった理由なのだそうです。なるほどですね!

以前御依頼頂いたレガシィのフロントグリルも紹介させて頂きます。

元々はメッキだった枠を、スバル純正色の「クリスタルブラックシリカ」(カラーコード:D4S)に塗っています。こちらの記事で他の画像も見れますので宜しければご参照くださいませ。いまも大事に使われているそうです(ありがとうございます!)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ストリームテールランプ 本塗り

先日下準備を行っておいたホンダストリームの純正テールランプです。

こちらもそのまま棚板に置くとひっくり返ってしまうので、こちらはガムテープの芯を固定して丁度良い角度で自立するようにしています。

最終脱脂処理をし、エアーブローで埃を飛ばしたらプラスチックプライマーを塗布してベースコート=スモークを塗布します。

先ほど紹介したアルファロメオのテールランプに比べるとかなり濃いですが、コート数自体は同じ方法で、まず3コート程である程度の濃さまで持って行き、

その後の4~5コートで濃さの微調整を行います。

5コートを超えそうな場合=例えばレッド&スモークの場合は予めベースコートにハードナーを添加し、万が一クリアー中のハードナーがベースコートに浸透しきらなくても大丈夫ないようにしておきます。ただしこれをするとベースコート中に時間を空けすぎた場合「チヂレ」の原因になるので、その点に注意が必要ですかね。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

こちらのテールランプはもう少し遅くなると思っていましたが、今回アルファロメオのテールランプと一緒に塗れる事で予定より早めに出来ました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

かなり真っ黒に見えますが、

ちゃんと内部が透けているのが判ると思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

アルファロメオ159テールランプ 本塗り

先日下準備を行っておいたアルファロメオ159の純正テールランプです。

そのまま置くと倒れて被塗面(レンズ)が棚板に接触してしまうので、段ボールで作った土台をテールランプに固定し自立するようにしています。天板を持って運んだ理、激しいエアーブローをしても倒れないようにしています。

尚今回のテールランプでは一部にレンズが層間剥離したような状態になっているので、今回行うスモーク塗装でこれも目立たなく出来ればと思います。

よく脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗布したら、含有量を少なくしたスモーク(ベースコート)を数回塗り重ねていきます。

今回は「薄目」で承っていますので、以前施工した時の画像を参考に濃さを微調整していきます。

3コート程で目指す濃度より多少薄いくらいにし、その後さらに含有量を減らしたスモークベースコートを重ねて少しずつ濃くしていきます。

濃度が決まったら最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

クリアーは合計2コートで、1コート目と2コート目の間には20分程の乾燥時間=フラッシュオフタイムを設けています。

しっかり内部を透過させつつ、

ムラ・ダマを目立たなくして、

レンズ層で剥離が起きていた部分もかなり目立たなく出来たと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ハーレーエンブレム塗装承ってます

先日到着しておりましたハーレー2023年ストリートグライドのエンブレム2点です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

素材は金属製で、

メッキが施された上に、凹んだエンボス部分に黒とグレーで着色されています。

御依頼内容としては、現状メッキとなっている凸部をトヨタ「グレーメタリック」(カラーコード:1G3)に、

凹部をトヨタ「ブラックメタリック」(カラーコード:205)の2トーンカラーに、艶あり仕上げクリスタルクリアー仕様で承っています。

このような組み合わせになる感じですね。

裏側に貼ってある両面テープは一旦剥がすので、

型を取ろうと思って直接エンブレムをスキャナーで読み込んだのですが、形状が湾曲しているのでその部分が暈けてしまいますから、

一旦両面テープを剥がし、本体から型を取る事にします。

ちなみによくやっているスバルのエンブレムであれば台紙のフィルムに色が着いているのでそのままスキャンできるのですが、今回のハーレーのエンブレムはこれが透明なのでそれが出来ないのです。塗ってしまう事も考えましたが、こちらは最後に再利用したいのでそれはしないでおく事にしました。

両面テープをしっかり剥がします。

ちなみに今回のエンブレムは同じ様に見えて実は左右が決まっていて、シールを剥がした時点でリューター等で印をつけておこうと思っていましたが、両面テープを剥がすとちゃんと記載がありました!こちらはⓇで、もう一方がⓁとなります。

両面テープを剥がしたエンブレムの裏側にマスキングテープを貼って、鉛筆の芯を当てて輪郭をトレースします。

それをスキャナーで読み込み、ベクターデータ作成ソフト(Illustrator)で輪郭のラインを作成します。

実際に作ってみて判りましたが、今回のエンブレムは左右対称では無く微妙に形が違っています。

まずは形の確認の為、カッティングプロッターでマスキングシートをカットします。

実際に合わせてみて細部を修正し、再びカットして確認します。比較的しっかりとしたラインからの作成だったので二回の修正のみで大丈夫でした。

出来上がったデータを基に、今度はレーザー加工機で両面テープをカットします。

「最初からカッティングプロッターで切れば良いんじゃ?」と思うかも知れませんが、厚みがあり糊の着いた両面テープは普通のカッターでは簡単に切れないので、レーザーで焼き切る!という方法で行っています。ハサミが一番楽なのですが、それだとどうしても綺麗な形に切れないので今のところはこの方法がベストですかね。

尚、今回は形の違うタンクに貼り付けるとの事で、エンブレムのテープの上に、さらにもう一枚両面テープを貼って隙間を埋めたいとの事ですから、2セット分を作成しています(有料)。

ちなみに時々「両面テープだけ作って販売して欲しい」というお問合せがありますが(結構あります…)、こちらはあくまでも塗装の御依頼の付帯作業と言う事で、これ単体ではお受付しておりません。同じような感じで、「自転車フレームの塗装の剥離だけを」や「色は自分で塗るので下地処理だけ」といった事もお受付しておりません。何卒御理解頂けますようお願い申し上げます。

尚、2色それぞれを塗り分ける方法としては、こちらのBRABUSエンブレム塗装の記事が判り易いかと思います。

こういった凹凸形状をマスキングで塗り分けるのは非常に難しいのですが、二回に別けて塗り分ける事で比較的現実的な方法で作業が可能です。

ちなみに「非現実的な方法」としては、例えばこれ一つの為にマスク型を作るような感じで、これに関しては以下の動画が判り易いかと思います。何百個も塗るならこうする方が断然お得ですが、当店のように毎回違う物を塗るとなると大赤字です。

また今回は「出来るだけ仕上がりを良く」との事ですので、一度仕上がってからもう一度全体を足付け処理してクリアーだけを塗る作業も承っております。本来であれば磨き処理が出来れば良いのですが、形が形ですのでそれは出来ず(あっという間に下地が露出します…)、なのでクリアーの二度塗りで対応させて頂きます。以前施工したホンダのオイルキャップ&フューエルキャップの時と同じような感じですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

エアロフィン 下準備

先日お預かりしておりましたエアロフィンです。

一緒に御依頼頂いたドアインナーパネルについては、少し前にCIVICの凸文字を削り落としてサフェを塗ってあります。

こちらの製品については足付け処理だけしてそのまま上塗りを行おうと思っていたのですが、

ペーパー掛け=足付け処理をしてみると表面が結構ザラザラしていて、ただ素材が柔らかい為か耐切削性が非常に悪く、それ故にお尻の部分にあるランナーのゲートも綺麗に処理出来ない為、一旦サフェを入れる事にしました。もっと早く気付けば良かったですね・・・。

ペーパー掛けだけだと足が付き難い(傷が入り難い)感じがしたので、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンドも併用します。

よく脱脂清掃し、台にセットします。

念のためプラスチックプライマーを塗る前に火炎処理も行っておきます。

火炎処理については以下リンク先の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照くださいませ。

Mazda Diesel Fuel Cap

まずはプライマーを塗布します。

最初に撮影をし忘れていたのですが、この部分にランナーゲートのバリが残っています。#240で削っても全く効かず、なのでこの部分をエポキシプライマーとサフェで埋める事にしました。

裏側両面テープを貼る部分にもプライマーを塗っておきます。ミストが飛ぶだけだと逆に密着が悪くなってしまう恐れがあるのでこの時点でしっかりとですね。

続けてサーフェサーを塗布します。

軟化剤をタップリ入れているので乾きが悪く、サフェなのに艶が出ているのが判ると思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!