いつもの業者さんからご依頼頂いているランサーエボリューション用のマグネシウムヘッドカバーです。
マグネシウム製ヘッドカバーで中古品の場合は腐食が発生している場合が殆どで(態度が良さそうに見えても塗膜の下で既に腐食している)、その場合は当店のサンドブラストでは浸食された奥まで削り落とせない可能性が高い為、より強力な直圧サンドブラストを行ってくれるブラスト専門店へお願いしています。
ただそうすると往復の送料、またその後浸食された箇所を埋めるなどの下地処理を含めると新品部品が2個くらい買えてしまう金額になってしまうので、素地の粗さを隠してくれる結晶塗装では無く、今回のように艶あり仕上げで行う場合には新品未使用品を御用頂くのが基本となります。
マグネシウム合金はアルミの比じゃないくらい腐食し易くさらに再発し易いと言う事もあり、再塗装するにはかなり厄介な素材なのです。
今回はMIVEC TURBOの凸文字を鏡面状仕上げで承りました。
ただしマグネシウム素地を露出したままではやはりそこから腐食が発生し易いので、この部分も一緒にクリアー塗装を行うようにします。
またマグネシウム合金の場合は通常使うプライマーでは相性が悪いので、それの対応として本塗りを2回に分けて行うようにしています。
まずは凸部を#120で粗研ぎをしておき、
全体の足付け処理→脱脂清掃=スプレーガンにシンナーを入れて上から下に洗い流すような方法で汚れや油分を除去し、全体に耐食性の高いエポキシプライマーを塗布します。所謂ウェットオンウェットですね。
2コート程塗ってマグネシウム素地が露出している箇所をしっかり覆いつくしたら、
ベースコート塗布(フェラーリロッソコルサ:300)→トップコート(クリアー塗装)を行って1回目の本塗りが完了です。
今回はベースコートにもハードナーを添加し、トップコートは常温で硬化するタイプのスタンドックスVOCエクストリームプラスクリアーを使いました。他にも塗りたい物があった為ですね。
通常のクリアーなら熱を入れてさらに数日寝かして締まりきりを待ったりしますが、このクリアーは空気中の湿度と反応して非常に硬化が早い為、塗った後に熱を入れずともそのまま持って帰れます(乗って帰れます)。
デメリットもあるのですが、場面ごとに使い分ければ非常に効率的に作業が出来るのでかなり重宝しています。情報を教えてくれた愛知の塗装屋さんと、わざわざサンプルを用意してくれた川崎の塗装屋さんには非常に感謝です。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。次は凸部を研磨してマグネシウム素地を露出させ、部分的にクリアーを塗ります(所謂プレスライン暈しですね)。どうぞもう少々お待ちくださいませ!