ホンダCR-Xヘッドカバー塗装承ってます

先日到着しておりましたホンダCR-Xのヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

こちらは整備工場様からの御依頼なのですが、オーナー様が掲載をご希望されましたので紹介させて頂く事としました(通常業者様からの御依頼は掲載はせず、現在当店の売り上げの4割くらいはこちらとなっております)。

ちなみにこちらのヘッドカバーですが、恐らく昨年にお預かりしているシビックのヘッドカバーと同型と思われます。そちらは現在溶剤槽に浸け置きをして旧塗膜を剥離中となります。同時に作業は行わないので入れ変わる事はありませんからどうぞご安心くださいませ(尚、先日塗装したトヨタ2000GTのヘッドカバーはそれぞれ打痕痕でどちらか判るようにしています)。

元々塗られているのは黒の結晶塗装なので、これと同じ様な感じで施工するようにします。違うのは当店での塗装では下地にプライマーを塗るのでこのようにペリペリと剥がれたりはしない事ですね。

以前施工した画像も紹介します。

こちらはバラードCR-Xのヘッドカバーで、パット見は似ていますが違う型となっています。今回も同じように塗装後に凸文字を研磨してアルミ地を光らせ、腐食の進行を遅らせられるようクリアーを筆塗りしておくようにします。

尚、こちらのヘッドカバーは以前編集ソフトを使って動画を作ったのでそちらも紹介します。

今回もこの時と同様、プラグキャップ取り付け部は結晶塗装は塗らず、ベースコートの黒(艶消し黒)のみとするようにします。

黒の結晶塗装の参考画像も紹介します。

こちらはスターレットのヘッドカバーで、全体は黒の結晶塗装ですが、プラグキャップ周りとボルト取り付け部、ホースパイプ取り付け部も艶消し黒に塗っています。今回もこちらのようなイメージを想定しています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。まずはアルカリ層で洗浄し、その後溶剤槽に浸け置きして

HONDA CR-Xヘッドカバー 結晶塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたホンダバラードCR-X(前記)のヘッドカバー結晶塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

詳しい事情は判らないのですが、元々は既存の結晶塗装の上に艶あり黒がそのまま塗り重ねられたような状態でして、ただしこれでは元の塗装(色)が判らないと言う事で、

後日わざわざご友人の方から、恐らくは新車時の塗膜が残ったヘッドカバーをお借りして送って頂きました。

それを基に色を作製し、本塗りを行いまして、

 その後「HONDA」の凸文字部分を研磨し、

 最終は#800まで使ってアルミ素地を光らせ、

クリアーを筆で塗って腐食の進行を遅らせるようにしています。

 その後さらに60℃40分程の熱を掛けてクリアーを硬化させ、完成となります。

 ボルト穴やプラグホール周りは元々アルミ素地が露出した状態だったのですが、そのままだと腐食してしまうのでプラスチックプライマーを塗り、ベースコートの黒を薄膜に塗って仕上げてあります。

 ネジ穴はマスキングして塗ってあります。

 ホースパイプ取り付け部もメッキが劣化して腐食していたので、サンドブラスト→プライマー塗装→艶消し黒(ベースコート黒)で塗装しています。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

HONDA CR-Xヘッドカバー 結晶塗装 本塗り

 先日お預りしておりましたホンダバラードCR-X(前記)のヘッドカバーです。アルカリ洗浄槽でオイルを除去した後、溶剤槽に入れて旧塗膜を剥がしていました。

溶剤槽はスプレーガンなどを洗った後の廃棄用シンナーを貯めた物で、剥離剤と違って威力は無い為、どうしてもここに時間は掛かってしまいますが、手を掛けなくても作業が進行している事、また廃棄物がゼロと言う事で私的に気に入っています。

スクレーパーやワイヤーブラシなども使って旧塗膜を除去しました。

塗膜を除去してみると多少腐食が見られましたので、当初の予定通りサンドブラスト処理を行う事にしました。

 全体をブラスト処理しました。

その後リン酸処理を行い、洗浄をし、よく乾かしておきました。

 プラグホールとボルト固定部は元々塗装されていませんでしたが(アルミの素地が露出していました)、腐食防止の為にそちらもサンドブラストを当ててプライマーを塗っています。

  ただしプラグホール部に結晶塗装を行うと、塗膜の厚みでキャップが上手く嵌らなかったりする恐れがある為、その部分には結晶塗装では無く、艶消しの黒(ベースコートの黒)を塗っておきます。これなら薄膜で済むので機能を阻害せず、腐食の心配もなくなります。

またホースパイプ部もメッキが剥がれて腐食気味でしたので同じようにしています。

 その後黒く塗った部分をマスキングします。

 ちなみにこちらは見本としてお預りした同型のもう一個のヘッドカバーで、プラグホール周りは塗装されていませんが、上面のみ塗膜が残っている事から、恐らくこちらは一旦ヘッドカバーを丸々結晶塗装した後に、フライスでプラグホール部分を切削しているのだと思います。日産のS20ヘッドカバーも同じような感じでした。マスキングをするよりも、一緒に削ってしまった方が早い=コストが低く済むからだと思います。

 色を参考にするのは一緒にお預りしたこちらのヘッドカバーで、当初はメタリックが入っているかと思いましたが、剥がれた塗膜片の裏側を見たりもした結果、ソリッドカラーの黄土色っぽい色味だと判断しました。恐らくは自家塗装か何かをされた時にそのメタリックが飛んでついていたのでは、と思われます。

 調色と言う程の事ではありませんが(結晶塗装で色を見るには毎回120℃で焼かないと判らないですし、原色数も限られているのでそこまでの事は出来ません)、元の色を参考に塗料を作りました。

 その後140℃30分くらいの熱を掛け、結晶目が出た状態です。

 マニュアル的には既に焼付け(硬化)は完了しているのですが、このままだとどうも柔らかい感じがするので、この後もう一度今度は恒温器で120℃30分程焼き付けます。

2液ウレタンも必ず熱を入れていますが、そちらは入れなくても(常温でも)固まるには固まるのでして、ただ結晶塗装のような1液の熱硬化型は熱が掛からないと永遠に硬化不良と言う恐れがある為、逆に怖いのです。

 一応第一焼付後に、色見本となる同型ヘッドカバーと並べて色を確認しておきました。

 全く同じと言う訳にはいきませんが、新車当時の状態(汚れる前)をイメージ出来ているかと思います。

この後は「HONDA」の凸文字部分を研磨してアルミ地を光らせ、腐食の進行を遅らせる為にクリアーを筆塗りしてもう一度熱を掛けて硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

HONDA CR-Xヘッドカバー 結晶塗装承ってます

 先日到着しておりましたホンダバラードCR-X(前記)のヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 現状は間違えて艶ありの黒に塗られてしまったとの事で、元の通りの状態への塗装で作業を承りました。

 HONDAの凸文字部も黒く塗られてしまっていますので、こちらはいつものように結晶塗装後に研磨して鏡面状に光らせます。

 プラグホールの内側なども塗られてしまっていますので、まずは全体の塗膜を除去し、必要に応じてサンドブラスト処理等を行いたいと思います。

 尚「元の色」については、後日こちらのヘッドカバーを見本用として送って頂きました。わざわざお手数を頂きまして誠に有難う御座います!

殆どの部位では既に塗膜が劣化して褪色までしてしまっていますが、ヘッドカバーの端の方で多少状態の良い部分があるので、ここを参考に当時の色を再現したいと思います。単なる黄土色では無く、メタリックが入ったベージュ色っぽいですね。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!