ロードスターヘッドカバー結晶塗装 本塗り

road5 こちらもお待たせしました!濃紺の結晶塗装でご依頼頂いておりますNBロードスターのヘッドカバーも無事本塗り完了しておりますのでご安心くださいませ。

road6いつもはプラグホールは最初からマスキングをしているのですが、今回はMDF板で「蓋」を作ったので、最初に全体にプライマーを塗ってしまい、プラグホールは黒で塗装、十分に乾いたら蓋をして本塗りとしています。

road7 結晶塗装を塗布し、140℃~170℃くらいの熱を掛けると塗膜の表面にチヂレ目が生じて、そのまま40分くらい熱を掛け続けて完全硬化させます。画像では既にマスキングも剥がした状態です。

road8 パッと見は黒の結晶塗装に見えますが、黒に塗ってあるホースパイプの部分と見比べると結晶塗装は色が青なのが判ると思います。

road9ご指定頂いていた色はかなり濃い青で、見本と見比べても良い感じに出来ていると思いますのでご安心くださいませ。

こちらのヘッドカバーは凸部を削るところは無いのですが、その代わりに凹み文字の中を「濃い赤」での塗装を承っています。

そちらは後日行いますので、作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

NISSAN RB26エンジンパーツ 結晶塗装 本塗り

rb26 こちらもお待たせしました!スカイラインGT-RのRB26改28エンジンパーツも無事本塗り完了しておりますのでご安心くださいませ。

rb261 こちらもリン酸処理を行っているので全体的にムラっぽいと言うか黒ずんでいる箇所がありますが問題ありませんのでご安心くださいませ。

rb262 元々は「RB26」あった凸文字の「6」を削り落とし、新たにアルミ板を削って作った「8」を貼り付けています。

rb263 全体にプライマーを塗布します。

rb264 タイミングベルトカバーとプラグカバーは裏側にもプライマーを塗っておき、艶消しの黒も塗っておきました。

rb269今回は「日産系のドス黒い赤」で承っておりまして、赤に黒を混ぜた結晶塗装用の塗料を全体に6コート程塗布し、140℃~170℃くらいの熱を掛けて硬化させます。結晶塗装用の塗料はいつも使っている2液ウレタンとは違う、1液の熱硬化型の塗料となります。所謂「焼付け塗料」と呼ばれる物ですね。耐熱塗装とは違います。

rb266 元々付いている純正のタペットカバーは表面がツルンとしていますが、今回ご用意されている手前のHKS製のタペットカバーは表面の梨地が非常に粗く、対になっているカバーと一緒に並べると全くの別物に見えてしまうのですが、結晶塗装の効果としては「素地の粗さを綺麗に見せてくれる」という所があるので、あのままの状態で塗装しても違和感の無い仕上がりになります。鋳造製品であるヘッドカバーに結晶塗装が多用されているのはそういう事ですね。

rb268 プラグカバーとタイミングベルトカバーも綺麗に結晶目が並んでくれたと思います。オーナー様は相当細かい所に気を遣う仕事をされているようで、ただ今回はわざわざ粗探しなどはしないと仰って頂いていますが、是非プロ目線で見て頂ければと思います。

rb2610新たに取り付けた「8」は隙間も無く綺麗に一体化出来ました。後はタペットカバーのHKSの凸文字部分とここを削って光らせ、最後にクリアーを筆で塗れば完成となります。もう少しですね。もう少々お待ちくださいませ!

三菱ヘッドカバー結晶塗装 本塗り

mitsubishi3 大変お待たせしました!三菱のヘッドカバーは結晶塗装のオレンジで本塗り完了しておりますのでご安心くださいませ。

上の画像だとヘッドカバーは何かムラっぽく見えますが、これはサンドブラスト処理後にリン酸処理をした跡ですので問題ありません。

mitsubishi4全体に プライマーを塗ったら、結晶塗装にしたく無い部分に黒を塗り、よく乾かしたらマスキングをします。

mitsubishi5 結晶塗装のオレンジを塗り、140℃~170℃くらいで40分くらい熱を掛けるとこんな感じで塗膜の表面にチヂレ目が出来上がります。

mitsubishi6 ちなみに今回気が付いたのですが、通常オレンジ色は隠ぺい力が弱いのですが(スタンドックスのMIX579とかひどいですよ・・・)、結晶塗装様のオレンジは信じられないくらい隠ぺい力が強いです。かといって白や黒が入っているような濁りも無いですし・・・、羨ましい限りです。

darth8今回はロードスターのヘッドカバーと、RB26改28エンジンパーツも一緒に塗装しています。続けて紹介しますのでもう少々お待ちくださいませ!

NISSAN SKYLINE GT-R Eengine Cover

s2095年前くらいに施工したKPGC10型スカイラインGT-RのS20ヘッドカバーです(一緒に写っているカブのは今回は関係がありません)。結晶塗装では無く、「艶々で」といったご依頼になっています。

ヘッドカバーで結晶結晶じゃないのは珍しいのですが、とある方面からは何故か人気が絶大で、私的な見解としては恐らくもう他にやるところが無いのでは・・・(完全にレストアをやりきってしまった)と思っています。

s208既に塗られていた結晶塗装は新車時の物では無くその後再塗装された塗膜だと思うのですが、プライマー(金属用)が塗られていなかったので経年でペリペリと剥がれてしまいます。そこを新車時の塗装に忠実に再現とかする必要は無いと思うのですが。

s20結晶塗装の利点としては「鋳造のような粗い素地でもそのまま塗るだけで美しく見える!」と言う事があって、今回のような通常の塗装の場合は素地の粗さが余計に目立ってしまいますから、下地処理はいつもの通り「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程を踏みます。

サフェーサーは通常通り2液ウレタンで、画像のようにかなりタップリ塗っていますから、この形でこれを全面平滑に、且つ研ぎスジを付けない様にと言うとどれくらい大変なのかは塗装屋さんなら判ると思います。

s206サフェ研ぎで素地のアルミが露出してしまっている箇所もあるので、再び全体にプライマーを塗ります。

s205後で凸部を研磨した時に、断面にプライマーの白(明るいグレー)が見えてしまうのは気持ちが悪いので、色を塗る前に予め面研しておきます。

s204そして全体にベースコート(赤)を塗ったら再び凸部の面研をします。通常はタブーですが、この時はこの上に(アルミ素地の上に)そのままクリアーを塗るので、面研はいつも通り番手を細かく仕上げておきます。

s203そしてクリアー塗装です。使っている材料は通常の2液ウレタンで、「ヘッドカバーなのに耐熱塗料じゃなくて大丈夫なの?」と思うかも知れませんが、ヘッドカバーであれば問題ありません。

稀に、塗膜に熱を掛けた時に塗装が浮いてしまった!と言う事がありますが、それの原因は大抵がポリパテです。それ以外では中に水分が残っていたとか(水分が気化する時の膨張で塗膜が膨れます=ブリスター)何かしらの原因があって塗料のせいではありません。まずは自分の作業内容を疑いましょう(勿論経験済みです)。

s202と言う感じで完成です。

s201お納めした後に綺麗でびっくりされる事があるのですが、しっかりサフェーサーを塗っていればこれくらいは普通に仕上がります。大抵の場合はサフェを研ぐのが面倒でそこを省いてしまいますから、艶が引けたような仕上がりになるのです。これを磨く事は出来ませんから誤魔化しが効かないんですよね。

s20実は近々同じ様な内容のご依頼が来る予定で、久しぶりなので作業内容の予習復習にと以前の施工例を見ていました。

費用は通常行っている結晶塗装の倍くらいになりますので、余り需要は無いのが現状でしょうか・・・。