先日お預かりしておりましたBNR32純正フロント、BNR34後期純正のブレンボキャリパーです。その後ブレーキ屋さんにてオーバーホール&サンドブラスト処理を行って頂き戻って来ました。
オーバーホール作業途中の画像も送って頂きました。元々着いていたシールも良好で、程度の良いキャリパーとの事です。
先ほどの状態から直ぐに塗装も出来ますが(元々はそうしていました)、塗りあがった時に極力艶が出るよう平面をダブルアクションダンサー#120~#180で、パッドが当たらない部分は#240を手で研磨します。
ただフロントキャリパーは正面の目立つ部分に打痕が多く見られたので、
一旦エポキシプライマーサーフェサーを塗っておくことにしました。
サフェはそれ自体で肌が荒れるので、砥げない部分(激しく研ぎ難い部分)への付着は避け、目立つ表面のみに留めます。
この後は60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきます。
完全硬化後、#400→#500相当(アシレックススカイ)→#800相当(アシレックスレモン)で空研ぎをします。
その後塗膜の厚みを着けたくない部分(シャフト挿入部や躯体固定ボルト部)にベースコートの黒を塗ります。
円形のマスキングシートは各サイズを用意していて、丁度良いサイズの物を直ぐに使えるようにしています。綺麗に仕上げるコツはピッタリでは無く、0.5mm~1mmくらい食み出る感じですね。
色は既存の塗膜を剥離をする前に作っておいたBNR34純正ブレンボのゴールドをイメージした色で、
配合データも残しておいたので今後全く同じ色での再現も可能です。また念のため二種類用意しておきました(今回は元々使用済みのキャリパーで色が変色している可能性があった為)。
ベースコートが乾燥したらロゴ入れを行います。リヤは横幅40mmとなります。
元の位置を確認してマスキングシートを貼り、
ベースコートの赤(フェラーリロッソコルサ:300)を塗布します。
予定より少し早いのですが、ブレーキ屋さんからの作業が終わって戻って来てしまったので先行して塗らせて頂いています。
ボルト取り付け面のマスキングは二回目のクリアー塗装直後に全部剥がしています。
当店は「業販価格」と言う設定が無いので業者様からのご依頼は比較的少ないのですが(他店と比較されてしまうと割高になってしまう為)、「それでも」と言うショップさんからは頻繁にご贔屓頂いていて、当店で塗装したキャリパーはサーキットでタイムアタックをするような車両に使っていても全く問題無いとお墨付きを頂いています。現在も1セットお預かり中で、出来上がり次第そちらも施工例などで紹介をさせて頂こうと思います。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは完成次第改めて紹介をさせていただきます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!