ホンダジェイドメッキパーツ 本塗り

先日メッキ素地用の下地処理を行い、最終的にサフェーサーを塗っておいたホンダジェイドのフロントグリルメッキモールと、

フロントグリル用ホンダエンブレムです。サフェーサーを研ぐ前に軽く黒をスプレーし、研ぎ忘れを防止します(ガイドコートです)。

#600→#800の水研ぎでラインを出し、最後は当たりの柔らかい布状の研磨副資材(画面右端に写っているバフレックスレモン)でペーパー目を均します。

マスキングを貼り直し、台にセットして本塗り開始です。

 色はソリッドの黒の為、先ほど紹介したロータスエキシージのヘッドカバーと一緒に行っています。

 フロントグリルモールは裏側に回り込んだ形状となっている為、そこまでしっかり塗れるように固定しています。

ベースコートの黒を塗り、クリアーを塗って本塗り完了です。

 上塗り自体はそんなに時間が掛からないので、メッキの上に密着剤を塗ってそのまま本塗りをすれば作業時間も軽減出来て費用もかなり落とせるのですが、後で剥がれた時に「これどこで塗ったの?」となると非常にマズイので、そういった塗装はお受付が出来ません。何卒ご理解下さいませ。

 ただし当店のやり方であれば、この後ペーパーを掛けてフェザーエッジも綺麗に出ますので、塗装が剥がれないどころか再補修も可能です。塗膜のエッジが密着不良でブチブチと切れたりする事もありません(塗装屋さんなら判りますよね)。

 特にフロント周りはどうしても飛び石が当たる為、密着性の悪い塗膜だと飛び石が当たった所の傷が非常に多くなります。あれは塗膜が弱い訳では無く(塗料材料が悪い訳では無く)密着性が悪い為に起きている事で、ある意味人災です。

こちらのオーナー様からはその後テールランプ一式もご依頼頂いておりまして、そちらも作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。お待たせして申し訳御座いませんがどうぞ引き続きよろしくお願い致します!

ロータスエキシージヘッドカバー 下塗り

先日サフェーサーの空研ぎまで完了していたロータスエキシージV6エンジンのヘッドカバーです。その後#600→#800の水研ぎまでを行っていました。

その後良く洗浄し、マスキングを貼り直してまずは下塗りを行います。

 下塗りと言っても作業自体は本塗りと変わりはありません。

 サフェ研ぎの際、下地のアルミが露出している個所もある為、全体にプライマーを塗布します。

プライマーは金属が露出した個所にスポット的にでも構わないのですが、今回は下塗りの為、仕上がった状態がで多少艶引けしても構いませんから、どうせならと言う事で全体に塗っています(どうしても肌は荒れる為、艶引けの原因にはなります)。

 そしてベースコートの黒を塗布します。色が着くと深いペーパー目などが目立つ為、この時点で中研ぎ修正を行っておきます。

 ベースコートの黒を塗り終えたらクリアーを塗って下塗り完了です。

 下塗りを行うメリットとしてはペーパー目の取りこぼしなどの防止で、またどうしても研ぎきれないサフェーサーの肌を均す役目もあります。デメリットとしてはシャープさが損なわれてしまう事ですが、今回はこういったヌメっとした形状の為、大きな影響は無いと思います。

 ちなみに一般的なメッキ超の塗装などは、これを硬化した後、そのまま足付け処理無しで塗る事によりメッキのような金属感を出しますが、それだと色々懸念される事がある為、今回は再度全体に足付け処理を行い、再度ベースコートの黒を塗装、その上に高輝度メタリック(STANDOX SPFシルバー)をコートし、最後にクリアーを塗るという仕様となります。

比較的塗り易くなった高輝度メタリックのSPFシルバーだとしても、ちょっとしたペーパー目(#1500程)や、タッククロスで拭いた跡でも影響されてしまう為、サフェ研ぎのまま本塗りと言うのはかなりリスクが高いのですが、今回の下塗りにより、本来だったらアウトなペーパー目(#800よりも荒いペーパー目)が埋まってくれた為、この後に行う本塗りでは一気に危険度は減ったと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

TOYOTA86ヘッドライトインナーパネル塗装 完成

 大変お待たせしました!トヨタ86のヘッドライトインナーパネルの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

当店に届いた時には既にメッキは剥がされ、黒くて艶のある状態だったのですが、オーナー様的には「メッキ剥離した状態で仮合わせしたところ、プラスチック感ありありで目が死んだように思いました。黒さが足りないと言いますか…艶が足りないせいなのか…」との事で、新たにもっと黒い黒で塗装する事となりました。

ベースコートには既存の黒よりも黒い色を塗り、またヘッドライトの穴の周りは比較的金属感のあるシルバーで塗り分けています。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」を使用しています。

当初は「単に塗るだけ」とも考えていたのですが、 部品の一部の形状はかなり精密な造りをしている為、ここでクリアーを垂らしたり肌を荒らしてしまうと一発アウトと言う状況でした。

 平面部分であればクリアーを垂らしてもペーパーや砥石を使って平らに削って磨き処理をすれば判らないように出来ますが、さすがにこの部分でクリアーを垂らしたら磨きでは対応出来なかったと思います。と言うか塗り直しでも対応出来たのかと…。

 ヘッドライト周りは円周外側のプレスライン山の部分で塗り分けていて、ここをフリーハンドで歪みなくマスキングするのは難しいと思った為、予めデータを作って機械カットしたマスキングシートを使う事にしました。

中々リスキーな塗装で、ちょっと今後は考えないといけないかも知れません(いつもの事なのですが気軽に請け過ぎていたようです…)。

 ヘッドライト周りに塗ったシルバーは通常のメタリックでは無く、一旦下に黒を敷いた3コート仕様とし、今回は「黒→シルバー→マスキング→黒→クリアー」といった塗り方となっています。

 シルバーは通常のメタリックでは無く、高輝度タイプのSPFシルバー(STANDOX原色JLM906)を採用しています。

メッキと言う程ではありませんが、塗料自体がSTANDOX純正と言う事で、これの利点としてはよくある他メーカーの塗料などを組み合わせにして起こる層間剥離などの心配がありません。ガムテープを貼ってバッチンバッチン剥がしてを繰り返しても大丈夫(な筈)です。ちなみに今までのメッキ調塗装はそれが駄目だった為、現在は全面的に廃止としました。飾り物なら良いのですが、自転車のフレームや自動車部品のように普通に使おうとするとやはり難しいんですよね。

ちなみに少し前から画像のサイズを若干大きくしていて、今はまだ特段必要無いと思っていたのですが、今後モニターの解像度が上がっていくと画像自体が小さい!と言う事になってしまう為、せめて5年後でも今の画像を使えるようにと対応する事にしました。若干重たくなったかも知れませんが何卒ご容赦下さいませ。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度も当店をご利用頂き誠に有難う御座いました!

SUBARU BRZ Interior parts

同じオーナ様からご依頼頂いた、スバルBRZ・スバルプレオ・スバルインプレッサXVの内装パーツです。それぞれ車種も外装色も違いますが、全てフェラーリレッドのロッソコルサ(カラーコード:300)で承っています。

 樹脂素地の部品は表面がザラザラとした「梨地」の為、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を平滑にします。

 PP(ポリプロピレン)製の樹脂部品の多くはザラザラの表面とは別に、表面が凸凹としているのでこれも平滑に仕上げなければ美しくは仕上がりません。

プラスチック用のプライマーを塗り、2液ウレタンサフェーサーを塗布した状態です。表面の黒い模様は研ぎ忘れ防止の為のガイドコートです。熱も入れて硬化した状態です。

 その他の部品は水圧転写された物や、

 透明なポリカーボネートの裏に模様を印刷した物なので、被塗面に#800~#1300程のペーパーを当てて足付け処理のみでOKです。

最初の画像には写っていませんでしたが、他にも内装のモールやドアミラーカバーなども一緒に承っています。

それぞれを手で持って塗れるよう固定し、台にセットします。

サフェーサーを塗ったパーツはそれぞれ#320→#400でライン出しをし、600→#800で全体を均してあります。

ドアミラーカバーは元々外装色に塗られた物だった為、こちらも下地処理は足付け処理のみとなります。

同じオーナー様からは他にもオレンジ系で塗装のご依頼も承っていました。

クリアーは高品位なタイプのSTANDOXクリスタルクリアーです。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、数日寝かしたら完成となります。

同時にご依頼を頂ければ「複数割引」が適用されますので、塗りたい物を幾つか貯めて、一緒にご依頼を頂くとお得かと思います。