RB26→RB28加工タイミングベルトカバー「8」化

先日サンドブラストを行っておいた日産BNR32のタイミングベルトカバーです。その後リン酸処理を行っておきました。

新たに取り付け「8」は、金属加工専門の業者さんにデータを入稿してレーザーでカットして頂いた物で、多少のバリをヤスリで整えておきました。

こんな感じで6と8が入れ替わります。

回りをガムテープで養生し、まずはアルミ用の砥石=ディスクグラインダーで研磨します。傷が深く入るのである程度で止めておきます。

その後ベルトサンダーでガムテープと同じ厚さくらいにまで削り落し、

その傷をシングルサンダーで均し、

ダブルアクションサンダー&手研ぎでラインを整えます。

アルミ板をカットして作った「8」をリン酸で化成処理します。主に側面(断面)の足付け処理ですね。

その後良く脱脂清掃し、金属同士の接着に使う高強度のエポキシ接着剤を塗布します。

所定の位置に置き、位置がズレないようマスキングテープを上から重ねていきます。

その後恒温機で60℃30分程の熱を掛けて接着剤を硬化させました(画像は既に終わって熱が下がって行っている状態です)。

マスキングテープを剥がします。熱が下がってしまうとエポキシ接着剤が固くなるので、

熱々のまま、食み出た箇所にカッターで切り込みを入れて、

余分を剥がします。

最初、サンドブラストで綺麗に剥がせるかと思っていましたが、エポキシ接着剤は弾力があるので全く歯が立たず、カチカチに固まった余分を取り除くのにかなり苦労しました。

とりあえず「8」は着きましたが、高さが違うので、

固い当て板に#120のペーパーを貼り、手研ぎで全体の高さを合わせます。

これで「RB28」化は完了しましたので、次はプライマー&サーフェサーを塗って塗装の前の下地作りを行います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フェラーリ458 リモコンキー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたフェラーリ458スパイダー純正のリモコンキーカバー塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々傷があったのと歪があったので、全体を研磨してサフェで下地を作り直し、

フェラーリ純正色のロッソコルサ(カラーコード:300)で塗装を施しました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

元々リングが着いていたのですが、それによってまた傷が付いてしまうので、そちらは取り付けずに完成となります。新たに取り付けるのは、ファイバー繊維等の傷が付きにくい物が宜しいかと存じます。

電池は新品に交換してあります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

フェラーリ355ヘッドカバー 本塗り

先日お預かりしておりましたたF355ヘッドカバーとプラグカバー一式です。その後アルカリ溶剤槽に浸け置きして油分の洗浄を行っておきました。

その後、廃シンナーを貯めた溶剤槽に浸け置きをして塗膜を剥がしておきました。

剥離剤と違って簡単には剥がれてくれませんが、途中スクレーパーやワイヤーブラシで擦ってを繰り返し、最後に綺麗なシンナーで洗い流すようにして洗浄をすれば、

このように綺麗に剥がれてくれます。最後の洗浄に使うシンナーや、スプレーガンを洗った後に本来なら使い捨てる物を溶剤槽に貯めて再利用しているので、無用にゴミが出ないという点でとても気に入っています。

先ほどの状態からリン酸処理を行った状態です。アルミの輝きが無くなって表面が鈍く曇っているのが判ると思います。

まずはプライマーを塗布します。

プラグカバーの裏側は元々何も塗られていないので通常なら(業者さんからの下請け仕事なら)そのままですが、出来るだけ長持ちして欲しいので、プライマーを塗っておく事にしました。

ただしこのままだと格好悪いので、

シルバーを塗っておく事にしました。

同じ様にヘッドカバーの内側(プラグ周り)にもシルバーを塗っておきます。

そのままでも良かったのですが、折角塗って綺麗になったのでプラグホール周りにはマスキングを行い、

その上にプラグカバーを 被せて、

赤の結晶塗装を塗って本塗り完了です。お待たせしました!

別々に塗ると塗膜の厚みの違いから結晶目(チヂレ目)が変わってしまうので、この型のヘッドカバーはいつもこのように重ねた状態にして上塗りを行っています。

その後赤外線ヒーターで、140℃~170℃程の熱を40分程掛けて塗膜を硬化させます。

結晶塗装用の塗料(リンター)は、硬化する過程で塗膜の表層が収縮し、チヂレたような模様を表現します。

チヂレ目は、塗膜の厚さや熱を掛けるタイミングによって変わります。

マニュアル上ではこの状態でも硬化しているですが、凸部を研磨する際に「グニュッ」となって半生に感じる事があるので(殆どそうです)、念のため後日今度は恒温機(乾燥炉)で120℃30分程の熱を掛けるようにします。

この後は凸部を研磨してアルミ地を露出させて光らせます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ゼンハイザーE945マイク マーブルレッド塗装承ってます

先日到着しておりましたゼンハイザーのボーカルマイクE945です。こちらのオーナー様は以前SHUREのマイクで同様の塗装をご依頼頂いておりまして、今回は違う型のマイクでマーブルレッド塗装を承りました。この度もご贔屓頂き誠に有難う御座います!

ご依頼内容はこのような仕様で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っております。

以前施工した時の画像も紹介させて頂きます。

この時ご依頼頂いたマイクはSHUREのSM58とそれのスイッチ付き(SM58S)で、

手前がキャンディーレッド、奥がキャンディーレッドのマーブル塗装となります。

どちらもネームロゴが入っているので掲載は控えておりましたが、今回ご承諾を頂いたので紹介をさせて頂きます。

仕上がりについても喜んで頂けたようで本当に何よりでした。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

スバルエンブレム 蛍光オレンジ&黒塗装承ってます

先日到着しておりましたスバル純正エンブレムです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容はかなり複雑で、


・六連星の部分を蛍光オレンジ

・背景の青を黒

・メッキ枠を艶消し黒


といった内容となります。

表側から塗るならそんなに面倒では無いのですが(塗りつぶしてしまえば良いので)、それだとのっぺりとした仕上がりになってしまいますので、今回は裏側から、メッキも剥がしての施工となります。

判り易いよう、今までご依頼頂いた施工事例を紹介させて頂きます。それぞれの集大成みたいな感じですね。

まず背景の青→黒については、この時のように裏側から塗装を削り落してしまいます。

通常のキャンディーカラーであればこのまま表から塗るのですが、今回は星の部分を「蛍光オレンジ」で御指定頂いていますので、この残ったメッキも剥がさなければなりません。

メッキの剥離については、以前施工したプジョーのステアリングスポークカバーの事例が判り易いかと思いますので、そちらを紹介させて頂きます。

通常メッキパーツはその上に下地を作ってから(素地調整+プライマー塗装)上塗りを行っていますが、この時は「凹み文字を埋める」と言う作業があったので、

薬品を使ってメッキを剥がしてから作業を行う事にしました。念のためですがプラモデルのメッキのようにハイターで簡単に剥がせたりはしません(それだったら苦労はしません・・・)。

全てを剥がして透明なアクリルプレート単体の状態に出来たら、こちらのブラバスエンブレムのように二回に別けて凹み部分と平面との塗り分けを行います。そして最後はクリアーでコートします。

蛍光オレンジについては、以前テスト塗装した事例がありますので、そちらを紹介させて頂きます。

いつかこのような日が来るのではと思い、蛍光顔料を使った色見本を作成してあります。既にピンクやグリーン系は仕事で使っていますが、オレンジ系は初めてですね。

一番右は蛍光オレンジの顔料(パウダー)のみを、STANDOXの樹脂(MIX599)に混ぜて塗った物で、それが左に行くにつれて蛍光イエローを既定の割合で混合してあります。今回はこの一番右の蛍光オレンジ100%を採用する予定です。

背面にあるのが一般的な顔料で比較的鮮やかなオレンジを作成した色見本で、それに比べて上に重ねた蛍光オレンジがかなり派手なのが判ると思います。

メッキの枠については「艶消し黒」で承っておりますので、

この時と同じような作業内容で施工します。こちらはメッキはそのままで、その上に下地を作ってから上塗りを行います。

尚、今回のパーツではメッキを剥がした事例が無い為、まずはこちらで用意した同様のエンブレムを使ってテストを行い、それで問題が無ければ実作業に入ります。

ちなみに表側は何もしない(塗らない)事と想定していましたが、表面に若干の傷を見つけた事と、通常の塗色よりも褪色し易い蛍光色の耐候性を少しでも上げられるよう、クリスタルクリアーを塗る事にしました。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!