フェラーリ488リモコンキーカバー 本塗り

先日サーフェサーを塗っておいたフェラーリ488ビスタのリモコンキーカバー(表側のみ)です。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

サフェ部分を#800で研磨し、当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン~オレンジ)でペーパー目を均します。アシレックスは空研ぎ、水研ぎどちらも使えます。

フチの裏側まで回り込んで塗れるよう、芯棒に固定します。

クリップで掴める部分があればその方法で、今回のように裏面がフラットな場合は、ガムテープを丸めた物を貼ってそれと芯棒を合体させます。激しくエアーブローしても飛んでいかなようしっかり固定しています。

色はフェラーリ純正色の「BIANCO FUJI/ITALIA」( カラーコード:226027)で、まず下色=カラーベースの白を塗り、その上にパールベースを重ねています。

パールベースはそれ単体では下地が透けてしまう為、「カラーベース+パールベース+トップコートクリアー」の3層=3コート塗装となります。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

サイズ的には小さい物ですが、面積が小さい分ゴミが着くと目立つので、車体を塗るのと同じ様に気を遣って作業を行っています。

裏側まで回り込むようにして塗ると、「フチに色が入っていなかった!」なんて事は無くなります(バンパーを塗った際に耳の部分に色が入っていなかった!というのが塗装屋あるあるです)。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スーパーセブン カーボンフェンダー補修塗装承ってます

先日お預かりしておりましたロータススーパーセブンのプリプレグカーボン(ドライカーボン)のリヤフェンダーと、色の見本用にお預かりしたノーズコーンです。この度もご贔屓頂き誠に有難うございます!

こちらは10年前に当店で塗らせて頂いた物で、他店にてクリアー塗装(恐らくはUVクリアー)で下地が作られた物に、当店で透過性のグリーンメタリックを塗装した物となります。

一部に塗膜の割れが生じていて、その周りが白っぽくなっています。

白っぽくなっているのは素地のカーボンから塗膜が剥がれてしまっている箇所で、そこに何かのストレスが掛かって塗膜が割れた物と思われます。

ヘラを挿し込んでみると色が透けているのが判ると思います。

再塗装するには全ての塗膜を剥がさなければなりませんが、幸いにしてエアーブローである程度までは剥がせそうなので、鬼のサンダー掛けはしなくても大丈夫そうです。

ただドライカーボン素地の状態から、今回は当店で下地作りも行うので、かなりの時間と手間が掛かると思います(当店ではUV硬化のポリエステルクリアーでは無く、通常のウレタンクリアーとなりますので・・・)。

参考までに以前ドライカーボンの下地作りを検証した時の画像を紹介します。

こちらは10年前、スーパーセブンのカーボンパーツを塗る前に検証用として用意して頂いたプリプレグカーボンの端材です。

プリプレグカーボンは予め炭素繊維に熱硬化型のエポキシ樹脂が浸透された素材で、成型時にその樹脂が真空ポンプで引っ張られていくので、このように繊維の間に隙間が空いています。

先ほどの状態から、最初にクリアーを塗った状態です。過去の記事を見ると4コート塗っているようです(通常は2コート)。

先ほどの状態から「完全硬化→研磨→クリアー塗装」を6~7回繰り返し、ようやくこのような下地が出来上がります。

さすがにこれを一台分全て行うと大変な金額になってしまうので、当時はそれ専用で行っている塗装店(恐らくは家具等を塗っているUV硬化のポリエステル樹脂を使った塗装屋さん)にてこのような下地を作って貰いました。マニュキアやアクセサリーを自作されている方なら判ると思いますが、UVレジンは紫外線に当てれば数分で固まるので、作業性はとても良いんですよね。

ちなみに5年前に追加でボートカバー(トランクカバー)もご依頼頂いておりまして、そちらも紹介させて頂きます。

この時も下地は他店にて行って頂き、ただ仕上がりが余り良く無かったので当店でも下塗りクリアー作業は行っています。この時も大変でした・・・。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

サーモス塗装承ってます

先日到着しておりましたサーモスJNS-451です。こちらは以前象印のタンブラーの塗装をご依頼頂いた方で、今回も同じくフェラーリ仕様で承りました。この度もご贔屓頂き有難うございます!

蓋部分は樹脂製で可動部がありますから塗装するには適しておらず、今回もステンレスのボディのみの塗装となります。

今回はベースカラーをパールホワイト=フェラリー純正色のビアンコフジ(カラーコード:226027)で、緑のラインは前回と同様に画像を参考にして簡易的に作成し、赤はフェラーリ純正色のロッソコルサ(カラーコード:300)、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様で承っております。

ストライプラインは前回と同様幅3ミリで行います。色もそうですが、以前のデータが残っていると安心して作業が出来ます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!