先日サンドブラスト作業を行っていた日産RB26エンジンパーツ一式です。その後リン酸処理を行って洗浄、よく乾燥させておきました。
タイミングベルトカバーは表面のプライマーが乾いたら裏返しにして、
裏側に艶消しの黒(スタンドックスベースコート)を塗布します。
ヘッドカバーのホースパイプ部には、元々あったメッキに似せた色を塗っておきます。
ただこの後マスキングテープを貼ったまま熱を掛けると糊の跡が着いてしまうので、こちらは本塗り後もう一度塗り直す方法となります。熱を掛ける前に剥がす方法も以前試みたのですが、塗りたての結晶塗装に少しでも当たったら塗り直し確定になってしまうので、それよりはこちらを塗り直した方が断然リスクは少ないです。
サージタンクもホースパイプ取り付け部に腐食が見られたので、そこもサンドブラスト&プライマーを塗り、こちらにはシルバーを塗っておきました。
いつもは艶消し黒だったりするのですが、今回はちょっと試してみたい事があったので、輝度感のあるシルバー(JLM-906)を塗ってあります。
また通常この部分は塗らずアルミ素地をそのまま残しますが、今回は何故かここの腐食が酷かったので一緒にサンドブラストを行い、ただしそのままだとまた腐食が発生するのでプライマーを塗布、さらにそのままだと格好悪いので色を塗っています。
色を作ります。結晶塗装の黒に、パウダータイプのブルーパールを混ぜています。
それを被塗物全体に満遍なく塗り込みます。サージタンクの場合は予めひっくり返した状態で裏から始め、全体に4~5コート程をウェットコートしています。
塗り終わった物から赤外線ヒーターで熱を掛けていきます。100℃くらいから結晶目が出始め、さらに120℃以上の熱(この時点では140℃~170℃)を掛けて塗膜を硬化させます。
ただしこの状態だとまだ塗膜が柔らかい感じがするので、一晩置いてから後日恒温機で120℃30分くらいの熱を掛けて二度焼きを行います。
ホースパイプ部はマスキングテープを貼った痕が出ているので(貼ったまま熱を掛けると糊が塗膜を侵して模様が出てしまいます)、後日改めて塗り直します。
単なる黒では無く、フワっとした感じに青味掛かっているのが判ると思います。
今回凸文字(RB26)は研磨せず、そのままの状態で承っております。
タイミングカバーとプラグカバーは作業前に剥がしたシーラーを貼り付けるので、まだもう少し時間は掛かります。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!