Kawasaki Z H2スクリーンパネル 本塗り②

先日スモーク塗装を行っていたたカワサキZ H2の純正スクリーンパネルです。その後60℃40分程の熱を二回程掛けて塗膜を完全硬化させておきました。

通常であればこの後磨き処理を行って完成となりますが、今回は部分的にボディカラーを塗る事と、元々あったKawasakiのロゴ入れを承っておりますので、今回はこれらの塗装作業を行います。

ゴミの着いている箇所は#800で、その後全体を#1500の水研ぎで肌を均します。

さらに#800~#1300相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン~オレンジ)で足付け処理を行い、よく脱脂清掃を行います。

予め作成しておいたマスキングシートを所定の位置に貼り付けます。こちらは位置決めの為のガイド用ですね。

それに合わせ、塗装時に使うメス型のマスキングシートを貼り付けます。

最初に貼ったガイド用のマスキングシートを剥がします。

最初からフチのマスキングシートを貼ろうとすると位置決めが難しい為、2段階に分けています。裏側にある梨地を覆う様にして隠しつつ、表側から見た状態で違和感の無い位置決めを行っています。

周りを養生し、脱脂清掃を行います。

ご指定頂いたボディカラー=カワサキ純正「メタリックディアブロブラック」(カラーコード:17K)を塗布します。

マスキングを剥がし、エアーブロー&タッククロスで埃を飛ばし、ベースクリアー(顔料の入っていないベースコート用塗料)を被塗面全体に塗布します。

場所を工場の二階に移します。

作成したKawasakiのデカールを木工用ボンドを溶かした水に浸けて台紙を剥がし、

専用の接着剤(マークセッター)を使い、元々あった位置に貼り付けます。

その後恒温機(乾燥炉)に入れて40℃15分程の熱を掛けて接着剤を乾燥(重合)させ、

クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

画像だとスモークが薄く見えますが、これは透過した向こう側に照明がある為で、実際に車体に装着されると想定していた濃さになりますのでご安心くださいませ(光が透過する色としない色との組み合わせで余計にそう見えます)。

また裏に貼った透明なフィルムにミストが着いているのでムラっぽく見えますが、実際には綺麗に仕上がっていますのでご安心ください。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、デカールや塗り分け部の段差を磨いて均します。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フォレスターナンバーブラケット塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたスバルフォレスター純正ナンバーブラケットの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はホワイトパールの塗装が施されていた物を、

スバル純正色「ホライゾンブルーパール」(カラーコード:SAZ)の色で塗装を施しました。

元々貼ってあった両面テープは剥がし、新しく貼り直してあります(使わなくても大丈夫だと思いますが…)。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

最初の塗装では一部でチヂレが発生したので一旦そこで作業をストップし、それを処理してから塗り直しています。今回に限らず塗装はやってみないと判らない事が多く、この辺りでこれを(小物塗装を)商売として行うのが難しい面でもあると思います。

修正した箇所は言われても全く判らないと思いますのでどうぞご安心くださいませ。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

TOYOTA2000GT Engine Cover

トヨタ2000GTの純正ヘッドカバーです。

既に再塗装された物で、ぱっと見は綺麗なのですが、

結晶目が綺麗に並んでおらず、

一部には激しく垂れた箇所も見受けられた為、

一旦全部剥がして塗り直す事としました。

素地の状態は悪く無かったのでサンドブラストは行わず、リン酸を使った化成処理後、よく乾燥させてプライマーを塗布します。

続けて結晶塗装用の塗料=リンターを塗布します。

結晶目は塗膜の厚みによって変わる為、塗り過ぎた箇所では模様が大きく出て、塗り足りない箇所では結晶目が細かくなり、均一に塗れていないとムラっぽい仕上がりになってしまいます。

しかもそれは塗ってみないと(熱を入れてみないと)判らないという事もあり、美しい結晶目を求めると通常の艶あり塗装よりも難しい内容となります。今回も一度目は上手く仕上げられず、一旦全部洗い流した後にもう一度塗り直しています。

140℃~170℃程の熱を40分程かけて塗膜を硬化(熱重合)させ、

後日再度120℃30分程の熱を掛けて二度焼きを行います。

その後凸部を研磨して完成となります。

各完成画像は、サイズの縮小以外は未加工となります。

Lancer EVO Engine Cover

先日業者様からご依頼頂いていた三菱ランサーエボリューションの新品マグネシウムヘッドカバーです。

既存の塗装は剥がさずそのままで、全体を#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で足付け処理し、よく脱製清掃を行ったらプライマーを塗布します。

中古のマグネシウム製ヘッドカバーの場合はブラスト専門の会社に委託する等でどうしても費用が高くなってしまいますから、新品が手に入るのであればこの方がトータルでのコストは下げられるかと思います。

まずはマツダソウルレッドプレミアムメタリック(カラーコード:41V)のカラーベースを塗り、

続けて当店規定の透過性の赤=キャンディーレッドを塗布します。こちらはいつもテールランプで使用している色で、少し前にお納めしたスバルWRX S4のインマニと同じ仕様ですね。

そして最後にクリアーをコートして本塗り完了です。

クリアーはSTANDOXクリスタルクリアーで、合計2コートを塗布しています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

さらに数日寝かしたら完成となります。

今回は塗るだけの内容となりましたが、フィンを全部削り落としたり天面を削って光らせたりする事も可能です(ただしマグネシウムは腐食し易いので余りお勧めは出来ません)。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

結晶塗装より難しそうに見えますが、今回のように新品で塗装済み品の場合は「足付け処理をしてそのまま塗るだけ」で済みますので、費用はこちらの艶あり仕上げの方が安く済みます(逆に素地の状態が悪い場合には、その粗を目立たなくする特徴がある結晶塗装の方がトータルのコストは抑えられるという訳です)。

こちらの業者様からはいつも同型のヘッドカバーやキャリパー塗装でご贔屓頂いておりまして、参考までに他の案件も紹介させて頂きます。

この時は「鮮やかなライムグリーンで」という事で、当店規定の色相環No.4を採用しました。

Lancer Evolution Engine Cover

 

こちらは先ほどのライムグリーンと、見る角度で色が変わる光干渉型のパール=当店規定のHL-150をグラデーションで塗り分けしています。

Lancer Evolution Engine Cover

 

こちらのキャリパーもキャンディーレッドですが、下色には純粋なシルバーメタリック(粗目)を使用しているので、今回のヘッドカバーよりも鮮やかな赤となっています(ただし作業時間が増える為に金額が高くなります)。

Mitsubishi Lancer brembo Cnady Red

キャリパーの塗装に関しては、サーキットでタイムアタックをするような走り方でも全く問題は起きていないとのお墨付きを頂いております。

いつもご贔屓いただき誠に有難うございます!

フリードフロントグリルメッキモール塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたホンダフリードのフロントグリルメッキモール塗装、本日完成となります。

最初の状態を紹介します。

元々はABS樹脂に装飾クロムメッキが施されていた物で、この状態にそのまま上塗りを行っても十分な密着性を得られませんから、これに下地処理を行った上で、

ホンダ純正色「クリスタルブラックパール」(カラーコード:NH731P )の塗装を行っています。

トップコートには、通常使っているクリスタルクリアーよりも上位の同社STANDOX VOCエクストラクリアーを使用しています。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

ちなみに最初の御依頼ではリヤのメッキガーニッシュをご依頼頂いておりまして、 そちらが完成・納品後、続けてこちらの御依頼を頂きました。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂き有難うございました!