ヤリス用エアフィルター遮熱板塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたヤリス用のアルミ製エアフィルター用遮熱板2枚の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々黒アルマイトの上に艶消し黒塗装が施されていた物に、

黒の結晶塗装を施しました。

裏表それぞれ同じように仕上げています。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

先ほどの状態からそれぞれをひっくり返しました。

こちらのパネルは元々この面のみ結晶塗装の予定でしたが、

固定方法を工夫する事で裏表共に一緒に塗れるよう対応しました。

尚、前回の記事でも紹介しましたが、当店で使用している結晶塗装用の塗料(焼付リンター)が廃盤となってしまいましたので、それをもって当店での結晶塗装のお受付も終了とさせて頂いております。幸いにして赤については少し前に新品を購入していたので余分が多少あり、こちらであればもう少しお受付は可能です。

結晶塗装がまだメジャーでは無かった頃、懇意にして頂いているオートサプライヤーさん(塗料屋さん)から色々と教えて頂き、某GT-RショップのRBエンジンパーツ一式を塗装したのが今から20年前の事でした。

最初の頃はいつも行っている塗装(自動車ボディの塗装)に比べると「塗って熱を入れれば勝手に模様が出てくる簡単な塗装」と思っていた結晶塗装ですが、やればやるほど奥が深く、仕上がり感が「塗って焼いてみないとどうなるのか判らない」という事もあり、その後は超絶難しい塗装の一つとなりました。一時期は3回塗っては1回塗り直すという非常に採算の合わない業務となっていたのです。

その後本塗りを行う前に「結晶目を確認する為のテスト塗装」を行う事で成功率はかなり高まりましたが、毎回2回分の塗装(2ベイク)を行う事になったのでやはり採算が合わない所もあり、辞め時を考えていたところで今回の廃盤ですから、まあ丁度良い機会だったのだとも思っています。

塗装した物を毎回撮影して掲載するというのはかなりのプレッシャー(難易度)ではありましたが、お陰様でここまでの結晶目を安定して出せるようになり、とても勉強になったと思っています(一度メーカーの技術担当の方にも相談をさせて頂きまいて、その際はお忙しい中有難う御座いました)。

一応仮組みをした感じでも撮影をしてみました。

恐らくはこのような感じで(向きで)エンジンルーム内に装着されるのだと思います。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂きまして誠に有難う御座いました!

エアフィルター用遮熱板 本塗り

先日下準備を行っていたヤリス用のアルミ製エアフィルター用遮熱板2枚です。

元々黒かったのですがそちらの塗膜は剥離し、現状は黒アルマイトが残った状態となります。全体は#120で研磨足付け作業→リン酸処理を行っています。

まずはプライマーを塗布します。

吊るして塗る事も出来ますが、スプレーのし易さと全体の肌(膜厚)を均一に出来るよう、地面に対して水平の状態で塗装を行うようにしています。

ひっくり返して裏側も塗ります。

また結晶目の確認の為、事前にテストピース=今回は趣味で作っている色見本キーホルダーのパーツを塗ります。素材はアクリル樹脂なのでプラスチックプライマーを塗っています。

画像だと一枚ですがこれを2つ、それぞれコート数(膜厚)を変えて塗っていて、実際に熱を入れて結晶目を確認します。

問題無い事を確認したら、理想の仕上がりに近い方を参考に本番に挑んでいます。通常の艶あり仕上げと違って「熱を入れて初めて仕上がりが判る」というような塗装なので、本塗り前のシュミレーションは重要な作業となります。

そして本塗り完了です。お待たせしました!

ヘッドカバーのように凸凹している場合はある程度誤魔化しが効きますが、今回のようにフラットな面だと粗が非常に目立つので、全体が均一な膜厚になるようかなり意識して塗っています。塗装中は心拍数が異常に高くなっているのが判るので、いつか塗り終わった直後に心筋梗塞で倒れて誰にも発見されないまま死んでしまうのでは・・・と思っていたりします(なのでいずれスマートウォッチを購入しようかと)。

その後120℃程の熱を掛けて塗膜を硬化(熱重合)させます。

良い感じに結晶目が出てくれたと思います。

業者さんからのご依頼ではこちらの日記で紹介する事は無いのですが、先日お納めした新規でご依頼頂いたショップさんからのヘッドカバー結晶塗装では「すばらしい仕上がりですね。お客様に画像見せたところ驚いてました」とのお言葉も頂戴しました。

ちなみに上手く結晶目が出てくれなかった場合には、このまま溶剤槽に着けて塗膜を全て洗い流して一からやり直します。塗った直後(焼き付けた直後)なら比較的簡単に剥がせるのでそれが一番手っ取り早いです。精神的には相当やられますが…。

ちなみに今回は裏と表という概念がありませんので、両面どちらも美しい結晶目に仕上がるにようにしています。これがどれだけ大変か塗装屋さんなら判って頂けるかと…。

この面は元々結晶塗装にはせず「艶消し黒」とする予定でしたが、

メインのこちら側と同様、両面共しっかりとした結晶目に仕上がっているかと思います。

この後はもう一度恒温器で二度焼きを行いましたら改めて完成の紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

エアフィルター用遮熱板 下準備

先日お預かりしておりましたヤリス用のアルミ製エアフィルター用遮熱板2枚です。

まずは表面に塗ってあった艶消し黒を削ろうと#120のダブルアクションサンダーを当てたのですが、中々下地が出て来なく、どうもおかしいと思ったらこちらの製品は黒アルマイト(恐らく硬質タイプ)が施されている物でした。通常アルマイト処理をしたらそのままだと思うのですが、恐らくは質感の向上の為に黒く染めた上にさらに艶消し黒を塗っているのだと思います。かなりしっかりした製品のようですね。

尚、無理にアルマイト被膜を削り落とす必要は無く、全体を#120で研磨してしっかり足付け処理をしておきました。

塗装する前に念のためそれぞれの部品が組み合わさる状態を確認しておきました。

つばが外側になるようです。なのでこの部分もしっかり結晶目を出すようにしないとですね。この後リン酸処理を行います。

尚、今回右側の部品は片面のみ結晶塗装の予定でしたが、固定方法を工夫する事で、当初オーナー様がご希望されていたように両面塗れるようにしました。以前セドリックのグリルメッシュネットを塗った時と同じ方法で、被塗物より一回り大きいフレームを作ってそこに細い針金で全方向から固定して宙に浮かせたような感じですね。

通常であれば被塗物の穴をS字フックで引っかけてそのまま塗るのが一般的ですが、それだとスプレーガンからのエアーでふらついたり、しっかり手で持って位置を固定出来ないので私的に好きではありません。特に結晶塗装の場合は膜厚でちぢみ具合が変わりますから、通常の艶あり仕上げ以上に本塗りには神経を使います。

そういった事もあって結晶塗装は比較的早い段階で受付が出来なくなる(細かい点を気にすると採算が到底合わない)と思っていた事もあって、そしてつい先日オートサプライヤーさん(塗料屋さん)からこの結晶塗装用の塗料=リンターが廃盤になったとの報告があり、それであればという事で今回を機に結晶塗装の受付を停止させて頂く事としました。

尚、同メーカーから代替品は出るようなのですが、「各樹脂メーカーの代替品を検討してまいりましたが全く同様の模様を出す樹脂は見つかりませんでした」との事なので、メーカーさんがそう言うのであればエンドユーザー(私のような塗装屋)も納得のいく仕上がりには出来なさそうなので、今ご依頼頂いている案件を持って一旦停止とさせて頂こうと思った次第です。ご不便をお掛けして申し訳御座いませんが、何卒ご理解を頂けますようお願い申し上げます。

尚、新しい結晶塗装用の塗料(ニュー焼付リンター)が思いの他良い物という事が判れば(もしくは既存と変わらない代替品が入手できるようであれば)復活する可能性もあるかも知れません。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

エアフィルター用遮熱板 塗装承ってます

先日到着しておりましたアルミ製のエアフィルター用遮熱板2枚です。こちらのオーナー様は以前GRヤリスのテールランプ一式の塗装をご依頼頂いた方で、今回も恐らく同車用の物と思われます。この度も当店をご贔屓ありがとうございます!

現状はつや消し黒の塗装が施されていて、ただ恐らくはアルミ地にそのまま塗られているかと思われますからこの後剥がれる可能性が高く、ですので一旦全部これらを除去し、リン酸処理→プライマーを塗ってからの上塗りとします。

ご依頼内容は「結晶塗装の黒」で、こちらの大きい方のパーツは裏表に、

こちらの小さいパーツは画像の面(表面)のみ、裏側はつや消し黒にするか、もしくは一緒に塗れるようであれば(コスト高にならなければ)両面とも結晶塗装の黒で塗ってしまおうと思います。

現状塗られている塗装は艶が消え過ぎていて、それ故にちょっとした事で傷が付き易かったりします。なので通常自動車外装に塗られている艶消し仕上げは一般的に3分艶~5分艶と言われるような感じで、あくまでの実用範囲内での使用を想定しての物となっています(それでも屋内保管は必須、水垢が付いたら対応は出来ない等かなりの注意事項がある筈です)。ショーケースの中に飾る模型の塗装とはそもそも違う内容となっています。

今回と似たような物として、以前ECUを入れるアルミボックスに結晶塗装を行った事がありますので、参考までにそちらを紹介します。

こちらも元々はアルミ無垢の状態で、この時は黒では無く赤の結晶塗装で仕上げています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!