NDロードスター内装パーツ塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたマツダNDロードスターの内装パーツ塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこのような未塗装の黒樹脂素材で、

凸凹としたシボ模様を「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理で平滑にし、

マツダ純正色の「ジルコンサンドメタリック」(カラーコード:48T)で塗装を施しました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

シボ模様があると判り難いのですが、この細い箇所の中央辺りに成型時に出来た凹み(ヒケ)があって、

艶が出るとそれが目立つので、素地調整の段階で平滑になるよう研磨し、さらにサフェ研ぎでもそれを意識してライン出しを行っています。

また今回は色見本キーホルダーの制作も承りました。画像ではカラビナフックですがワイヤーも同梱していますのでお好みで交換して頂けます(ただワイヤーはネジが緩んで落下してしまう恐れがあるのでこの方が紛失はし難いかと思います)。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

レンズ系透過性塗装 下準備

先日に引き続き、次の透過性塗装のターンで本塗り予定のテールランプ等レンズ系パーツです。その後よく乾燥させ、マスキングを行います。

その後一回目の脱脂清掃を行い、#800~#1300相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン~オレンジ)で足付け処理を行います。

時々テールランプの塗装を行った後に「この後のメンテナンスはどうしたら良いですか?」「ワックス・コーティングを行っても大丈夫でしょうか?」といったご質問を頂く事がありますが、当店で提供している塗膜は自動車ボディのそれと同様の物ですので、同じように扱って頂いて大丈夫です。むしろコーティング等も一緒に行ってあげて頂ければと思います。

空研ぎは水研ぎのように周りを汚さない(研ぎ汁を出さない)というメリットがある反面、超微粒子の粉塵を出すので健康被害に遭い易く、なので換気をよくして常に作業者(私)が風上側で作業をするようにしています。

よくSNS等でレジンアレルギー(溶剤アレルギー)になっている方を見かけますが、恐らくは皮膚からの接触が大きな原因では無く、呼吸を通じて体内に吸収されている事の方が問題だと思っています。よく見られる自称有識者?のコメントとして、ビニール手袋着用必須を唱える方が多いのですが、恐らくそれよりも無意識のうちに有機溶剤を吸っているのが原因では?と思う次第です。有機溶剤はある程度の刺激臭がするので最初は判るのですが、ずっと嗅いでいるとその内臭いに慣れてしまってその環境を気にしなくなってしまうんですよね。

例えばプラモデルの塗装時に密室で換気扇を回すだけでは殆ど意味が無く(これは単に部屋を真空に近くするだけです)、揮発溶剤を室外に排出させながら塗装をするには、作業者を挟んだ対角に空気の入り口(給気口)を設ける必要があります(例えばドアを開ける等)。また最近流行りの3Dプリント等では、フィラメント(樹脂)を溶解する際に発生するガスや、光硬化型樹脂の成型後の洗浄に使うIPA(イソプロピルアルコール)をしっかり密封保存していなかったりする等、知らず知らずのうちに体の内部からそういった物に影響を受けて化学物質過敏症になっていると思われます。

ちなみに自動車塗装用の本ブース(プッシュプル型)なら、作業場=ブース内は常に一定量の空気が流れ続けるようになっているので、意外とノーマスクでも問題無かったりします。実際ベースコート程度ならマスクしない人多いですよね。ちゃんとした会社だと、ブース内の空気の流れがどうなっているかを外部会社に委託して流速測って貰うのが義務だったりもしますからね。

なので極少量でも、例えば寝る場所で常に揮発し続ける溶剤が部屋に置いてあったらそっちの方が健康被害は大きいと思います。ちゃんと密封しているつもりでも実際は少しずつ漏れ出てしまっている容器というのはあるので、やはり生活環境と作業場は別けるべきだとは思います(せめて寝る場所に塗料は置かない方が良いかと思います)。

小さいパーツは手で持って塗れるよう、芯棒に固定しておきます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ポルシェカイエンブレンボキャリパー塗装承ってます

先日到着しておりましたポルシェカイエン用ブレンボキャリパー一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

フロントはかなり大きい6ポットです。重さとしてはレヴォーグのブレンボキャリパーと同じくらいでしょうか。

リヤはボクスター用ブレンボと同じくらいです。

全体的に腐食も出ています。

 

ポルシェのブレンボキャリパーはパッドを停める鉄のピンが打ってあって、

これが結構腐食しています。

尚、この部分は元々塗装されていませんが(だから錆びるのではと…)、

こちらの様な感じでサンドブラストを行った後にプライマーを塗り、塗膜が厚く着かないようベースコートの黒を薄膜で塗って仕上げています。

下地処理はいつものブレーキ屋さんにてサンドブラストをお願いします。

ロゴは元の通り「PORSCHE」で、色は白、フロントは横幅約110ミリ、

リヤは横幅約75mmとします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

F430 フェラーリリモコンキー 本塗り

カバーの方は先日本塗りを終えていますので、

続けてこちらの鍵本体の塗装となります。

脱脂清掃後、プラスチックプライマーを塗布します。

金属シャフトの根本部分は塗装後すぐに剥がせるようにしています。

まずはベースコートの黒を塗布します。

この状態でも見た目的には良いのですが、強度としてはラッカー缶スプレーと同程度なので、

最後に艶消しクリアーを塗布します。

艶消しクリアーも艶ありクリアーと同様主剤と硬化剤を混ぜて作る2液型で、塗膜の強度としては自動車ボディと同様と考えて頂いて大丈夫です(当店では自動車ボディを塗る為の材料と設備、作業内容を基本としています)。

なので逆を言えば、当店で行っている塗装は一般的なボディショップ=自動車板金塗装店で可能な事ですので、お近くにそういったお店があったり知り合いにそういう方が居たら相談してみるのも良いかと思います。塗装屋さん的にも普段塗っていないような物を塗れて嬉しいのでは、と思う次第です(または逆に凄く嫌がられるかですが。笑)。

艶消しクリアーも塗った直後は艶がありますが、

その後時間の経過と共に艶が消えていきます。ただ見た目は乾いてそうでも触るとぐにゃっとしたりしますので、この後しっかり熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

レンズ系透過性塗装 下準備

次の透過性塗装のターンで本塗り予定のテールランプ等レンズ系パーツです。


レクサスエンブレム塗装承ってます

スバルWRX STIテールランプ塗装承ってます

フォレスターテールランプ塗装承ってます

トヨタエンブレム&ドアミラーウィンカー塗装承ってます


ドアミラーウィンカーとこちらのWRXテールランプは中古品なので裏側の泥汚れを掃除しておきます。ガスケット(防水パッキン)より外側は密封されているので結構ジャバジャバと水を流しても問題ありません。

テールランプあるあるで、棚状になったこの部分によく砂埃が溜まっているので、水を含んだ筆や綿棒を使って洗います。ブラシ系だと奥まで入らないんですよね。

フォレスターのテールランプは新品なので、電球ソケットが入る穴を塞いだらエアーブローをして埃を飛ばしておきます。この後は被塗面以外の部分をマスキングし、足付け処理を行います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!