消費税率変更のお知らせ

平素はPRO_Fitをご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。

2019年10月1日より、消費税率が8%から10%に引き上げられる予定となりますが、今月9月中にご依頼品が届いている物に関しては、お支払いが10月以降でも消費税は8%適用のままとなります。

既にご依頼を頂いている方はどうぞご安心下さいませ。

また新たにご依頼を検討されている方は、今月中にご依頼品が届くようにお手配を頂ければと思います。

何とぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

(画像は本件とは関係ありませんが、使用している材料も購入する度に原価が値上がりしていると言う事もあり(苦)、工賃の方も随時見直しになる事はどうかご了承頂ければ幸いです。)

BMW R1200GSフロントフェンダー 本塗り

先日お預りしておりました、BMW R1200GSアドベンチャーの純正フロントフェンダー左右です。

全体を#800相当で研磨して足付け処理を行い、中心の位置に芯棒を固定します。本塗り時にはかなり振り回すので、芯棒の根元には段ボール片を筋交いとして取り付けています。

台にセットし、よく脱脂清掃をしたら本塗り開始です。角などは足付け時にプラスチック素地が露出している個所もあるので、プラスチックプライマーから始めます。

ベースコートを塗布します。

色はBMW純正色の「Black Storm Metallic」(カラーコードM46)で、STANDOXのウェブサイトに配合データは存在しなかったのですが、サポートセンターから近似色のデータを送って貰ったので、それを基に色を作っています。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」で、軟化剤を入れた仕様にしています。

バイクのフェンダーなので比較的サイズはあるのですが、台に直置きして塗るとフチが塗れないので、芯棒を左手で持って回しながら塗っています(回した時に顔を避けるのが大変でした・・・)。

パッと見は単なる黒(ソリッドカラ―の黒)に見えますが、ホワイトパールやレッドパールも入っています。

またそれだけではどうやっても足りない原色(粗目のメタリック)が見受けられたので、多少調整を行いました。キラキラと光るのがそうで、具体的にはSTANDOX MIX598です。スタンドックスの原色の中では一番粗いメタリックですね。

参考までに、こちらは今回塗装していないフェーエルタンクカバーです。光の当たり方からしてこちらの方がキラキラした粒子が沢山に見えますが、実際は同じくらいになっています。その他透かしの鮮やかな青味を殺すのにオキサイドレッド(MIX567)も少量入れています。

片方のフェンダーにはオーバーハングがあって、如何にもここでクリアーが垂れ易そうでしたが、耐垂れ性能の高いクリスタルクリアーのお陰で何とかなりました。イージークリアーだったら肌が悪くなるか垂れるかどちらかだったと思います。技術云々ではどうにもならない事も、良い材料のお陰で助かります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

イヤホンプレート塗装承ってます

 先日お預りしておりました64 AUDIO Fourte Noirのイヤホン左右二個です。

こちらのオーナー様からは以前もイヤフォンの塗装(ロゴ入れ含む)を行っておりまして、今回は新たにこちらの塗装をご依頼頂きました。この度も当店をご贔屓頂きまして誠に有難う御座います!

 塗装するのはイヤホン本体についたプレート部分のみで、出来れば取り外した状態にしたかったのですが、販売店に確認をして頂いても構造が不明、尚且つ非常に高価な物との事なので今回はこの状態で作業を行う事となりました。

 ただこの形状を通常の方法でマスキングをしても綺麗には貼れないので(逆アールの内側は皺が寄って浮きますし、何枚もマスキングテープを重ねると厚みで隙間が出来てしまいます)、今回はこのプレートの輪郭の型データを作製し、1枚で貼れるマスキングシートを作製する事にしました。最近だと、ロジクールのワイヤレスマイクの「G」のロゴをマスキングした時の作業と同じような内容で、今回はそれの逆仕様といった感じです。

ただ今回は貼る面が曲面に差し掛かる為、いつも使っているPP製のマスキングシートだとコシが強くて上手く貼れない恐れがあり、もしかしたら通常の和紙タイプのマスキングテープをレーザーでカットして作るかも知れません。和紙タイプのマスキングテープは薄くてコシが柔らかいので、今回のような場合はその方が貼り易いと思う為です。

和紙タイプのマスキングテープをレーザーでカットしてマスク型を作る例としては、以下の記事が判り易いかと思います。

マスキングテープ レーザーカット

 表面はロゴや模様で凸凹しているので、下処理の段階でペーパーを掛けて平滑にしておきます。

またその際にロゴ部分がクリアー層を突き破って露出してしまった場合は、一旦下塗りとしてクリアーだけを塗って素地を整えてようと考えています。本来であれば全部剥離してプライマー→サフェーサーから下地を作りたいのですが、分解しないこの状態ではそれらが難しい為(フチが汚くなってしまうリスクが高いです)、現状と同じようにクリアーを使おうと思っています。

パッと見は印刷した上にポッティング(注射器などを使って樹脂を盛った仕様)に見えますが、フチにクリアーが表面張力になっているので、最後にクリアーをスプレーしているのが判ります。

尚、既存の模様は印刷等によるものでは無く、銅を薬品(塩素)で表現している物と思われます。青緑色の部分は塩化銅(CuCl2)の色で、この事からこのプレートは銅製だと予想しました。なのでいつもの様にデザインカッターの先端を隙間に入れて持ち上げるなんて事が出来ないのです。

色についてはオーナー様より参考画像を頂いていておりまして、それを基に色を作製します。いつもとは違う方法のキャンディーカラーとなるので、事前にテストピースを作製し、それを送付して確認をして頂きます(テストピースの作製は有料にて承っております)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ホンダフリードピラーカバー サフェ入れ

先日お預りしておりましたホンダフリードの純正ピラーカバーです。

裏側のクッションテープ(エプトシーラー)は新しい物を用意しておきましたが、なんと簡単に剥がれてくれたのでそのまま再利用可能です。まず最初にこれを確認しておくべきでした・・・。

表面は細かい梨地のザラザラがあるので、まずは#180のダブルアクションサンダーで研磨します。

その後角やフチなどを#240の手掛けで研磨します。ABS樹脂なので切削性が良く、体が黒い粉だらけになります。

斜体に装着すれば裏側は見えませんが、ザラザラになってエプトシーラーがちゃんとくっ付かなくなるのが嫌なのいでマスキングをしておきました。またサフェた飛ぶフチの部分までは#320でしっかり足付け処理をしておきます。

よく脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗布します。

続けてサフェーサーを塗布します。ウェットコートで塗り込み、コート間のフラッシュオフタイムをしっかり設けながら5コート程塗りました。

この後は自然乾燥させ、後日他のご依頼品と一緒に60℃40分程の熱を掛けておきます。

先日同じくサフェーサーを塗っておいたメッキパーツにも艶あり黒の塗装があるので、この後は平行して作業を行う予定です。

作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

YAMAHA VMAXダクトカバー塗装 完成

大変お待たせしました!先日下側の艶消し黒を本塗りしていたYAMAHA VMAXのダミーダクトカバー、本日完成となります!

最初の状態も紹介しますね。

最初にご用意して頂いた新品部品は、型(アルミ素地)の状態がとても酷く、その後改めてこちらの自家塗装済み品をご用意いただきました。見た目は悪いのですが、どの道新品時のアルミ素地に直接塗られたクリアーは剥がれて腐食してしまうので、新たに塗装するにはこの方が断然良かったのです。

 元々アルミ素地にクリアーが塗られていた部分を「艶ありの黒」に、

「YAMAHA」の凹み文字部分は、少し落ち着いたグレーシルバー=トヨタ グレーマイカメタリック(カラーコード:1E3)を採用しています。

 純正の状態と大きく違うのはYAMAHAの文字周りの歪で、

今回はアルミ素地~サフェーサーを研ぐ事で、純正では見られないシャープなラインに仕上がっているかと思います。

当店でも一度塗っているの判りますが、素地調整をしないまま色だけを塗ってもこういった仕上りにはなりません。アルミのままだとそんなに気にならないのですが、黒に塗ると粗が目立つので、もっとウネウネとした仕上りになってしまいます。

プレスライン(山のライン)より下側は、元のように艶消しの黒で塗装しています。

ベースコートは同じ黒で、その上に艶消しクリアーで仕上げています。

お預り期間はおよそ3ヶ月、紹介した画像はおよそ70枚でした。

 開口部も同じように艶消し黒にしています。

通常のパネル部品のようにプレス成型では無く鋳造品の為、元のままだと全体にウネリがありますが(ありました)、

「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程を経て、純正には見られない美しいラインに仕上がっているかと思います。

YAMAHAの文字部はマスキングでは無く、食み出た余分を拭き取る(削り落とす)と言う方法で行っています。凹んだ部分は、厚さ2ミリのアクリル板を使って研いでいます。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!