Panasonic自転車フレーム&フォーク サンドブラスト処理

先日より溶剤槽に浸け置きをして旧塗膜を剥離しておいたパナソニックのクロモリフレーム&フォークです。時間は掛かりましたが旧塗膜の殆どを除去出来ました。

 素地の状態としてはそんなに悪くは無いのですが、幾つかの場所で菌糸状の腐食(錆)が発生しています。

 シートポストの入り口は水も入り易い個所なので、内側に若干の錆びが見受けられます(さらに見えないその奥にも続きます)。

 まずはある程度ペーパーで表面を研磨し、

 ペーパーの入らない個所についてはサンドブラストで処理をします。

 画像だと箱の蓋を開けた状態ですが、ブラスト作業中は密閉したキャビネットの中で行います。排気口となるパイプには、フィルター代わりに長袖Tシャツの袖部分をカットした物を袋状にして固定していて、目の細かくなって空中に舞うメディア(研磨粒子)はそこに溜まるようになっています。

 ペーパーでは上手く削れない複雑な形状の箇所も、サンドブラストならこのように綺麗に表面処理する事が出来ます。

 こちらはフロントフォークです。

 カンチブレーキの裏側は袋状になっていて、またこういった個所は溶接時の熱で錆が出易くなっています。

研磨粒子を高圧で噴射するサンドブラストであれば、こういった袋状の所も綺麗に処理出来ます。

ブラスト作業が完了です。

 その後エアーブローを行い、全体をシンナーで洗い流すようにして洗浄・脱脂を行います。

尚、今回は錆の出易いクロモリフレームと言う事もあって、普段は余り気にされないフレーム内部も防錆処理をする事にしました。

画像が多いのでプライマーの塗装は別けて紹介致しますね。

Panasonic自転車フレーム&フォーク 旧塗膜剥離

先日に引き続き、溶剤槽に浸け置き中のパナソニッククロモリフレームです。

溶剤槽が空いたので半分は浸け込み出来るようになり、60%程剥離が終わった状態です。現在残った反対側(後ろ側)を浸け込み中となります。

 フォークの方は殆ど旧塗膜は剥がれていますが、

ワイヤーブラシが入らない個所には残っているので、こういった個所は最後にサンドブラスト処理で剥離&足付け処理を行います。

このまま大気に触れておくと錆が発生する為、フォークも再び洗浄槽に浸け込んでおきました。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

Panasonic自転車フレーム&フォーク 旧塗膜剥離

 先日お預りしておりましたPanasonicのクロモリ製フレーム&フォークです。

元々貼ってあったシール類を剥がし、その後溶剤槽に浸け置きしておきました。

 剥離を行う為に廃シンナーを貯めた溶剤槽にはフレームは半分程度しか入らず、また現在そちらが混みあっていると言う事もあって漬けられる範囲は3分の1程度に留まっています。

フォークは小さいので、インマニやヘッドカバーが入っていてもその隙間に入れておきある程度剥がれてくれました。ただフレームがまだなので、錆びないよう引き続きそのまま沈めておきます。

溶剤槽での剥離が終わったら平面部分はダブルアクションサンダーで研磨し、ワイヤーを固定するアウター受けやブレーキ台座部分などペーパーが入らない箇所はサンドブラストで処理します。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

Panasonic自転車フレーム&フォーク塗装承ってます

 先日到着しておりましたパナソニックのクロモリフレーム&フォークです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 ご依頼内容は以下の通りとなります。


・ベースカラー・・・フェラーリの赤=「ロッソコルサ」(カラーコード:300)

・ロゴ入れ塗装・・・ダウンチューブに「Panasonic」のロゴを「黒」

・旧塗膜剥離~サンドブラスト処理

・重防錆仕様(浸透型エポキシプライマー~2液ウレタンサフェーサー)


一応イメージイラストを作製しましたので紹介させて頂きますね。

Panasonicのロゴは元々違うデザインの物になっていますが、今回はこちらのタイプで、また位置はダウンチューブの中央辺りに配するようにいたします。

ロッソコルサの色味については以下の記事が判り易いかと思いますので宜しければ御確認下さいませ。

フェラーリ鍵塗装 完成

また、今回使用するロゴについては以前施工した時の画像がありますのでそちらも紹介させて頂きますね。

 こちらはフレームをブラウン系のメタリックに、Panasonicのロゴはピンクメタリックでご依頼頂きました。

こちらは新たに装着するカーボンフォークをボディカラー近似色の青に塗装し、フレームとお揃いでPanasonicのロゴを白で塗装しました。

色を合わせた時の画像もありますので参考までに紹介をさせて頂きますね。

先程紹介した塗装済みのフォークは元々この車体に着いていた物では無く、新たに用意された未塗装(クリアー塗装カーボン地仕上げ)のカーボンフォークです。

当店にある色見本の中からフレームカラーに近い色を見つけ、そこから出した配合データを使って色を作っています。

尚、この時は知人の自動車整備工場に「間借り」といった形態をしていた為、直接の御依頼店にも対応しておりましたが、その後移転をした現在の工場では受付窓口自体を設けておりませんので直接のご来店には対応しておりません。

ただし今後は休業日の一部を利用してこういった色見本の確認やタッチアップ塗料の作成~販売などに対応していく予定です。

一部を除き(BIANCHIなど)殆どの自転車は配合データが存在していない為、色名だけ判っても色は作れませんが、簡易的な色の作成であればその場で対応出来る物もあると思うので、ワークショップの一環として対応出来ればと思っています(今週末の日曜日にも対応は出来ると思いますのでご希望の方は社外記をチェックしておいて頂ければと思います)。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

S-WORKS VENGE VIAS③

前回の続きで、いよいよ本塗り工程となります。上の画像はキャンディーグリーンの下塗りまでが完了したフレームです。クリアーも塗ってあって、ロゴが要らなければこれで完成と言う事でも大丈夫な状態です。

艶のあるまま塗装をしても密着しませんので、少し勿体ないですが再び全体にペーパー&スコッチを当てて足付け処理を行います。

全体が足付け処理されて塗装がよく密着する状態です。その反面汚れも付き易く落ち難い為、扱いは十分に気を付けます。

 元々あった位置にロゴを塗装で入れ直す為、最初に撮影した画像や数値をデータ化した物を準備します。

 予め作製しておいたマスキングシートも準備します。

 そしてフレームとフォークに、まずはベースクリアーを塗布します。

 ベースクリアはその名の通りベースコートのクリアーで、要は色の付いていないベースコートです。

先にベースクリアーを塗っておくとこれから塗るベースコートの馴染みが良い為、ロゴの輪郭が綺麗に仕上がります。

 ベースクリアーを十分に乾燥させテープフリーな状態になったら所定の位置に合わせてマスキングシートを貼っていきます。

 ロゴの白を塗り、マスキングを剥がしました。

 画像の一部に黒い点がありますが、これは被塗物では無くカメラのレンズ無いにゴミが混入した為です。

クリアーを塗って本塗り完了です。

追加でご依頼頂いたPioneerのペダリングモニターセンサーカバーも同じようにロゴを塗装で入れ直しています。時々「ロゴは残して」といったお問合せを頂きますが、ロゴを通常ロゴを残すことは出来ません。元のロゴを新たに作成し、塗装で入れ直さなければなりません。

一日自然乾燥させた後、60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

 その後必要に応じて磨き処理を行い、完成となります。

S-WORKSカーボンフレーム&フォーク塗装 完成

 

完成画像については上記ページで紹介しておりますので宜しければどうぞご参照下さいませ。

http://pro-fit.ne.jp/wordpress2013/wordpress/2017/01/24/s-works%E3%81%AEraw%E7%94%BB%E5%83%8F%E5%8A%A0%E5%B7%A5/#comments

 

また今回のキャンディーグリーンは実際に見た色味と撮影した色味では大分変ってしまって見えた為、その後色の見え方などを検証しています。

その後フレームが組み上がったとの事で、オーナー様から画像とコメントを頂きました。

「先ほど宅配便でフレームが無事に届きました。早速開けてみました。感動しました。メール等で何度もおっしゃっていたとおり実物の方が断然綺麗でした。
塗装を依頼した時にお送りした2016ツール最終日にサガン選手が乗ったVENGE VIASの画像に限りなく近いグリーンだと思います。ここまで色合わせ頂きとても感謝しております。大事に乗ります。ありがとうございました。」

との事です。

また後日こちらの画像もいただきました。お手数を頂き誠に有難う御座います。

この度のご依頼、誠に有難うございました!