NISMOタワーバー&台座 旧塗膜剥離

 先日お預かりしておりましたニスモのアルミ製タワーバーの土台です。

その後溶剤槽に浸けておきました。蓋のパーツは固定が難しいので、ステンレスざるに入れて針金で縛るようにして固定しています。

二カ月間程浸けておいたのですがそれだけで簡単に剥がれてくれるという訳では無いので、塗膜が柔らかくなった状態をスクレーパーで削り落とします。

同じく土台部分のパーツです。見た目的には全然剥がれていませんが、

スクレーパーとワイヤーブラシでネチネチとした作業を繰り返し、

大体の塗膜を除去出来ました。まだ細かい部分が残っていますが、この後はサンドブラストで細部まで綺麗に落とします。剥離剤を使えば数分で剥がせたりしますが、その後の処理が面倒なので、再利用できる循環型のこの方法が気に入っています。

そしてアルミ製のバーです。

シールには色々と種類があって、比較的しっかりした物はドライヤーで温めただけで簡単かつ綺麗に剥がせたりするのですが、

今回の物は自己破壊型のようなタイプなので、塗膜と同様温めて柔らかくなったところをヘラ(今回はどの道削るので作業的に早いスクレーパー)を使って削り落とします。残った糊はシリコンオフで除去します。

続けてダブルアクションサンダー#120で旧塗膜を削り落とします。

削ってみると一応二層になっているので塗装だと思うのですが、異様に硬いのでもしかしたら2層=ダブルアルマイトなのかも知れません。

なので途中でシングルアクションに変更してからダブルアクションで仕上げています。前者は切削力は強いのですが深い傷をつけやすく、後者はその反対といった感じになります。それぞれ良いところを使う感じですね。

平面的な部分はサンダーでしっかり研磨出来ますが、

形が歪な部分をサンダーで削ろうとすると形を変えてしまうので、

この部分は台座と同様サンドブラストで処理するようにします。こういう時ブラストボックスが大きいのは助かりますね(箱が小さいとこのサイズは入らないし中で回したり出来ないので)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

NISMOタワーバー&台座塗装承ってます

少し前に到着しておりましたニスモのアルミ製タワーバーです。

こちらのオーナー様は先日BBSのホールキャップを、その前はIMPULのアルミシフトノブ、さらにその前にはブレーキキャリパーやヘッドカバー、テールランプの塗装もご依頼頂いています。この度も当店へのご依頼、誠にありがとうございます!

ご依頼内容は黒結晶塗装+ブルーパールで、参考までに以前施工した時の画像を紹介します。

この時と同じく、黒の結晶塗料(リンター)にパウダータイプのブルーパールを添加し、ぱっと見は黒で光に当たるとフワッと青味を感じるようなイメージですね。

また塗装完了後には同梱頂いたNISMOのアルミプレート取り付けも承っています

↑その後こちらキャンセルとなりました。実際にタワーバーを車体に装着してから決められるという事で、私的にもその方が良いかと思った次第です。

また取り付け時には前後裏表を間違えないよう、各溶接跡を撮影しておきました。

土台との接合面はプライマー塗装後にベースコートの黒を薄膜で塗装し、結晶塗装はしないようマスキングをしておくようにします。

そして後日届いたのがこちらの土台部分です。

現状は既に黒の結晶塗装が施されていて、

ちなみにこちらは14年前に当店にて塗装をさせて頂いた物となります。その時の画像も紹介しますね。

この頃は川崎にある知人の自動車修理工場の中に間借りをさせて貰っていた時ですね。光熱費等を入れると今の家賃等固定経費の1/10程度で済んでいましたから、比較的安価に出来ていた時代でもあります。

この時はただの黒の結晶塗装で、今回はこれに日産ブルーブラックのような青味をブルーパールで表現するような感じですね。

前回の塗装ではボルト固定部周り(切削部)を塗装せずアルミ地をそのままにしていますが、今回は土台もタワーバーも黒くなるのでアルミ地が残っていると格好悪いですから、この部分もプライマー塗装後にベースコートの黒を塗って薄膜にしておくようにします。

この時のような感じですね。

こちらも元々はアルミ素地にクリアーが塗られていた物ですが、全体をサンドブラスト後、ボルト取り付け部はベースコートの黒を、その他はグレーの結晶塗装で仕上げています。

また車体へのナット取り付け部も同じようにアルミ素地では無く薄膜の艶消し黒で仕上げておくようにします。

そして元々貼ってあったアルミシールは無事剥がせました。こちらは接着剤では無く両面テープで貼り付けていたので、裏側からドライヤーで熱々に熱して粘着力が弱くなったところにヘラを差し込んで曲げずに取り外す事が出来ました。

尚結晶塗装はその原料となる焼付リンターが廃盤になったので現在受付は停止中ですが、今回のように当店で施工した物の再塗装には対応が出来るよう多少在庫は残しています(ただし使用期限があるのでこちらもいずれは終了になるかと思います)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

S20ヘッドカバー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたKPGC10型スカイラインGT-R、所謂ハコスカのS20ヘッドカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はグレーの結晶塗装が施されて比較的綺麗な状態だったのですが、

一旦その塗膜を全部剥がし、サンドブラストを行って塗膜の下に残っていた腐食を除去しました。

その後リン酸処理→プライマー→サーフェサーを塗り、研いでラインを整えています。

さらにその後下塗りを行い、最後に本塗りを行いました。

色はこの時と同じ、フォード社の「vermilion red」(カラーコード:E4 6470)となります。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

撮影にしているカメラはニコンのD200で、レンズは20mmと、

40mmをそれぞれ使い分けています。

20mmのレンズだと比較的近い距離でも全体を入れられますがどうしても歪むので、離れて40mmで撮る場合もあります。

ただ40mmだと被写界深度が浅くピントを合わせられる箇所が限られますから(誤魔化しが効きますから)、

それぞれのレンズを使い分けるようにしています。

 ちなみに今回もサフェ研ぎで腰を大きく痛めてしまったので、新規でのヘッドカバー艶あり塗装はまだ当面受付は停止させて頂こうと思います。気を付けてはいたのですが、どうしてもやり込むと無理な姿勢になってしまうんですよね。ご不便をお掛けして誠に申し訳御座いません・・・。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

 

S20ヘッドカバー 本塗り

先日下塗り後の下準備を行っておいたKPGC10型スカイラインGT-R、所謂ハコスカのS20ヘッドカバーです。その後脱脂清掃→マスキング→最終脱脂処理をしておきました。

ブース内の清掃も済ませ、エアーブローで埃を飛ばしたら本塗り開始です。

まずは研ぎ作業の際に素地が露出した箇所にスポット的にプライマーを塗布します。

続けて今回ご指定の塗色=以前ご依頼頂いたこの時と同じフォードの「vermilion red」(カラーコード:E4 6470)を塗布します。

いつも塗っている赤に比べて艶が消えていますが、これは使われている原色が違うからで、具体的には一般的な鮮やかな赤=MIX561の代わりに隠蔽力の高いMIX861が使われています。顔料分がMIX561の2倍あるので隠蔽性は高い為樹脂分が少なくなり、結果艶が消えた状態になります。ただこれによってクリアー塗装後の艶引けにも多少影響があるでしょうから私的にはMIX561の方を使いたいのですが、他の配合データが無いのでこれを採用しています。なのでドライコートで少しでも肌を荒らさないようウェットコートで塗っています。

フィン部分のマスキングを剥がしました。

続けて凸部以外の箇所をマスキングします。アルミを削った粉が塗装面につくと、酸化して黒くなった跡が残ってしまう為ですね。

#120から始まり、180→240→320→400→500→800で研磨してアルミ地を光らせます。

エアーブローで研磨粉をよく飛ばします。

その後タッククロスとエアーブローを併用して被塗面を清掃します。

各部気になった箇所を修正します。

ちなみにベースコートで使ったガンの口径は1.0mmで、この場合結構周りに塗料が飛んでしまいますから、部分的な修正にはエアーブラシを使います。こちらは口径0.5mmで、少ないエアー圧で塗料を微粒子化出来るので使い易いです。

アルミ地に密着剤を塗り、最後にクリアーをコートして本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

金属素地に直接上塗り(今回の場合はクリアー)しても十分に密着はせず、また防錆効果もありませんが、この場合はそれもご了承の上で対応しています。

同じく密着剤(スプレー糊のような物)も通常使いませんが、アルミ地に直接クリアーを塗るよりはマシかという事で使用しています(ですので通常これに頼る事はありません)。

研ぎ作業もそうですが、磨き作業も著しくやり難い形状ですので、塗り肌で仕上がるよう注意して塗装を行っています。

プラグホール内側はスプレーパターンを細くして、八方向からスプレーして肌を作っています(4方向ではどうしても肌が均一になりません)。

サフェでラインを整えないで塗った場合、プラグホールとプラグホールの間に凹みのような跡が出来てしまうのですが、しっかり当て板を使って研ぎ作業を行なっていますので、それも殆ど感じられないかと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

S20ヘッドカバー 下準備

先日下塗りを行っておいたKPGC10型スカイラインGT-R、所謂ハコスカのS20ヘッドカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

まずは凸部を粗研ぎします。固い当て板に#120のペーパーを貼り、面出しを行います。

艶が出ると粗が目立つので、そういった箇所を虱潰しに研いで均していきます。

下塗り前の研ぎでは#320でライン出しを行っていましたが、ここでは#800を使います。より細かいラインに仕上げていく感じですね。

今回のご依頼は昔から当店をご利用頂いている車屋さんで、基本的に金額は上限なし(ほぼ言い値)、納期も未定(半年~一年)という内容となっています。これだけだけ聞くとまるでボッタくりな感じがしますが、そもそも業界の方なので目は肥えていますし、これらの工程を見て頂ければ費用が大きくなるのも理解して頂けるのではと思っています。

細部の修正が終わったら#1500の水研ぎでペーパー目と塗り肌を均し、コシの無い(当たりの柔らかい)布状研磨副資材(アシレックス)を使って細部の足付け処理を行います。

アシレックスでもやり難い箇所は、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)を使います。人間の皮膚にこれをやると皮が破れて血が出るような感じなので比較的しっかり足付け処理が出来ます。

その後よく洗い流し、処理が甘い箇所は同じくアシレックスを使って空研ぎを行います。ようやくこれで下地が出来上がった感じですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!