apriliaスクーターカウル 下準備

apriliaアプリリアのカウルには元々ステッカーが貼られているので足付け処理の前にそれらを剥がしておきます。

ステッカーを剥がすのは意外に面倒なのですが、ちょっとしたコツとしてはドライヤーを「裏から当てる」と言う方法です。ドライヤーを当てて暖めるとステッカーが剥がし易くなるのは良く知られていると思いますが、普通はステッカーが表面を暖めてしまい、その場合は被塗物に「糊」が多く残ってしまいます。その後の作業を楽にする為には極力被塗面に糊を残さないようにしたいので、その場合は被塗物の裏側から暖めると粘着質は廃棄するステッカー側にくっ付いてくれるのでカウルには糊が残り難くなるのです。業界ではよく知られた方法なのですが一般的には余り使われていないかも知れませんので。

ただ気をつけないといけないのは思っている以上に熱してしまうケースで、特に業務用のドライヤーを使う場合はかなりの温度になるので、気付いた時にはカウルが変形してしまっていた、なんて事もありますから(勿論経験済みです)注意が必要です。まあ業務用のドライヤーを使っている時点で「そんな事は判っている」と思いますけどね。恐らく私同様一度はやってしまっているかと思いますので(笑。一度は失敗をしないとやはり判りませんよね)。

 

apriliaスクーター ロゴ確認

aprilia6 こちらもお待たせしております。ロゴの位置とサイズについてご確認頂ければと思います。

上の画像はフロントカウルで、これについては頂いたデータそのままでバッチリかと思います。頂いたイラスト画像もあるので併せて紹介致しますね。

aprilia1こちらが頂いた参考画像です。仕事でも無いのにこれ程のイラストが描けるなんて凄いですよね・・・。今回御依頼頂いているのは白い部分です。

aprilia7 シートカウルのロゴはこちらになります。まずは一番小さい260mmからです。

aprilia8 そして280mmです。カウルが湾曲しているのでロゴのお尻の方(300辺り)が下がってしまっている感じはありますかね。

aprilia9この画像だと何だか小さく見えますが一番大きな300mmとなります。ロゴの角度はカウル上のプレスラインに並行に合わせていますので、余り大きくして後ろに飛び出してしまうと曲がったような感じに見えてしまいますから私的には前方に納められるくらいの方が宜しいかと存じます。ただロゴのサイズ自体を大きくしたいという事もあるかと思いますので、とりあえず上記の画像を確認していただき御希望をお伺い出来れば、と思う次第です。

どうぞ宜しくお願い致します!

 

apriliaスクーターカウル 梨地下地処理

aprilia2 こちらもお待たせしました!アプリリアのカウルは一部「梨地」の部品があるのでそちらだけ先に作業着手しております。

バイクに限らず自動車関係の外装パネルに多く使われているプラスチックパーツですが、未塗装品の場合はツルツルした状態では相当不恰好なので、その場合は今回のように表面にシボ模様を付けた「梨地」の状態になっています。これをその他の外装部品同様「ツルツル」にされたい方は多いと思いますが如何せんこれが本当に手間が掛かるのです(併せて費用もです・・・)。

素材としては耐候性・耐衝撃性に強いPP(ポリプロピレン)が殆どで、その特性故に梨地を削って表面を平滑にするのは非常に難儀です。

なので梨地全てを削り落とすのではなく、#120のペーパーをダブルアクションサンダー掛けで表面を荒らし、この後のサフェーサーの密着性を良くする下地にする程度に留めます。本当に削り落とそうとすると表面が摩擦熱で溶けるだけなので現実的ではありませんので。

aprilia3 エアーツールが入らない箇所は#240の手研ぎで、そして最後はスコッチブライト(繊維状の物に研磨粒子が塗布された物)とウォッシュコンパウンド(リキッドタイプの下地剤)を使って足付け処理を行います。この時点で泥や油も落としておきます。何と言っても「ハジキシラズ」ですからね(何故か笑)。

aprilia4 よく水気を取ったらプラスチックプライマーを塗布し、続けてサフェーサーを塗ります。

素地の表面はかなり毛羽立って荒れていますから薄膜では力足り無いので結構沢山塗ります。5コートくらいですかね。使っているのは2液ウレタンサフェーサーで、素材が柔らかいのいで軟化剤を入れてフレキシブル仕様にしてあります。

aprilia5こんな感じでかなり毛羽立った状態ですが後日サフェーサーを研磨する時に一緒にこれも削れるので問題ありません。ここまで毛羽立たせてしまうと結構大変なのですが、これ故に強固な密着性が確保出来るので(アンカー効果の強い感じです)私的には好んでいます。

その他のカウルは作業前にロゴの位置と大きさを決めて改めて御紹介しますね。その際はご確認宜しくお願い致します!(メールしますので)。