ゼンハイザーE945マイク&ホルダー塗装承ってます
先日お預りしておりましたゼンハイザーE945とマイクホルダーです。
マイク本体はいつも通りですが、マイクホルダーは樹脂製で、しかも軟化性のあるタイプですから下地処理はしっかりと行う必要があります。予め軽く#800相当の足付け処理用副資材(アシレックスレモン)で表面を研磨し、その後ウォッシュコンパウンド(ハジキシラズ)を使ってさらに良質な足付け処理を行います。
平面にはスコッチを、入り組んだ個所、谷のラインなどペーパーやスコッチでは当たり難い部分にはナイロンブラシを使います。
良く乾燥させ、内側をマスキングします。この部分まで塗ってしまうと塗膜同士に強い圧力が掛かって跡が残ってしまったり、固着してしまったりする為です。特に今回は軟化剤を入れるので避けなければなりません。
可動部はサイズを測ってデータを作製し、カッティングプロッターでマスキングシートを作製する事にしました。
このような感じで可動部は塗らないようにします。
台にセットし、本塗り開始です。
念の為、プラスチックプライマーを塗る前に火炎処理も行っておきます。密着性がさらに向上します。
ベースコートにはVW社「のキャンディホワイト」(カラーコード:LB9A)を塗り、クリアーはクリスタルクリアーに10%のソフトナーを入れた軟化仕様としています。
マイク本体にも軟化剤の入ったクリアーですが、全く問題はありません。むしろ傷が付き難くなります(ただし硬化に時間が掛かり、非常に磨き難くなるので普通の塗装には入れないのが一般的です。勿論車体を塗るのに使ってもOKです)。
マイク本体とホルダーはテーパー状になっている為、強く挿し込むとホルダーが広がります。塗装の密着が悪い樹脂な上、そのようなストレスが塗膜に掛かるので普通に塗るだけだと塗膜は割れてしまいますが、軟化剤を入れればそれも大丈夫となります。SHUREは硬いので大丈夫ですが、ゼンハイザーは危険です。
この後一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!