BMW K1200GTロア&サイドカウル サフェ研ぎ
割れていた右サイドカウルとロアカウルはサフェ研ぎまで終了しているので、残るカウルパネルの下地処理を行います。
今回は着せ替え用として1台分のカウルを塗装するので、下地処理を行う作業はまだまだ沢山あります。
アッパーカウルは全体的に擦り傷や飛び石傷がありますが、割れなどは無いのが幸いでした。
こちらは左サイドカウルです。
こちらも転倒時の傷をタッチアップで盛り盛りに補修してあったりしますが、割れ等は無く、また補修歴も無いのでむしろ作業はし易く助かりました。
知り合いの方がこの間車のオールペンをする際、マスキングテープを貼って剥がす度に元の塗装が剥がれ、下からは艶々の塗膜が出て来て大変な目に遭った!と嘆いていました。密着剤は最初は良いのですが、経年でその効果が落ちると塗装はペリペリと剥がれて来るので、そうなると全て剥がしてからのやり直しとなり、大変な苦労を背負う事となります。
深い傷はダブルアクションサンダー#120~#180で削り落とし、その周りを#240~#320で均します。
今回はサフェーサーを塗る前に被塗面全体の足付け処理を先に行っておく事にしました。後々重複して無駄な作業分も出て来ますが、その代わりサフェーサーがどこに飛んでも大丈夫と言う安心感があります。
耐水ペーパー#800で全体の肌を落としておきます。
スコッチと ウォッシュコンパウンドで足付け処理を行います。
清掃も含めてフチから裏側も同じ様にスコッチを掛けて泥や油汚れなども取っておきます。
アッパーカウルも同じように、
シートカウルも綺麗に見えましたが、荷物を固定する際のフックが当たる部分に押し当てられたような跡があったので、傷はついていませんでしたがそのその辺りも削り落としておきます。
手が入らないような溝はヘラを使い、奥の谷ラインの角までしっかりと足をつけておきます。
水で綺麗に洗い流し、脱脂清掃を行います。
フチまでサフェを入れたい物に関しては、本塗りと同様に台にセットして浮かせた状態で塗れるようにしておきます。
研ぎ難い左右の溝部分はマスキングをしてサフェーサーが入らないようにしておきます。足付け処理自体はしてあるので溝にサフェが入っても問題はありませんが、後の研ぎでの無用な作業時間は省きたく、その分他の手を掛けたいところに時間を割きたいと思います。
マスキング際はブツ切りにならないよう、フチを折ってヒラヒラさせておきます。以前施工したBABOLATのテニスラケットにサフェを入れた時の記事が判り易いかも知れません。車の塗装では毎日する普通の方法です。
綺麗に洗い流し、よく乾燥させて脱脂清掃を行っておきます。
パッと見は綺麗に見えてもフロント周りはどうしても飛び石傷等が多いので修理範囲も大きくなります。車のボンネット一個の傷の為に全面ペーパーを掛けてサフェ―サーを塗るなんて事も良くある事で、飛び石傷は目立たないだけで実は結構沢山あるのです。
と言う訳で、サイドカウルも結局全面サフェーサーを塗る事になりました。
同じくフロントフェンダーも。
今回揃えられた部品は全て海外から購入した物のようで、アウトバーンとか日本の道路事情とはちょっと違うのかも知れ無く、意外と小傷が多かったです。
トップカウルはベルトのバックルかキーホルダーが当たる個所に傷が多く見られ、やはりこちらも全面サフェを塗る事にしました。
こちらは元々シルバーに塗られていた小物部品ですが、やはり小傷があったので足付け処理をして一緒にサフェーサーを塗っておきました。その他新品の小物部品は元々プライマーが塗ってあって綺麗な状態なのでそのまま本塗りを行う予定です。
シートカウルは積載ベルト固定個所以外は綺麗だったので全面にサフェは塗らずに済みました。
この後60℃40分程の熱を掛けてサフェーサーを完全硬化させ、サフェーサーを研いだら次はいよいよ本塗り工程です。今回は2色でご依頼頂いておりますので、まずは一つだけ色の違うロアカウルから塗ろうかと思っています。
どうぞもう少々お待ちくださいませ!