TE27フロントグリルロアモール&ガーニッシュ塗装承ってます

先日到着しておりましたトヨタカローラTE27レビンのフロントグリルロアモールと左右サイドガーニッシュです。こちらのオーナー様は以前同車のフェンダーミラーをご依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂きありがとうございます!

部品構成としては、上段にあるロアモールの左右に下段のサイドガーニッシュが差し込まれ、中央にフロントグリルが装着される感じです。

ご依頼内容としては、上段のフロントグリルロアモールとサイドガーニッシュの土台部分をトヨタ「グレーメタリック」(カラーコード:1G3)の艶あり仕上げで、

ただしサイドガーニッシュは中央の部分が別パーツとなっていて、こちらはシルバーと黒の2トーンカラーの半艶仕上げとなっています。今回こちらも同じように再現するよう承ってます。

フロントグリルロアーモールは現状艶消しのような状態で、

というのも恐らくはこちらはクリアーは塗っておらず、グレーメタリック単体仕上げと思われます。メタリックの肌が凸凹しているのが判ります。

現代の自動車塗装は高機能塗装と言う事で、メタリック・パールはクリアーコートをするのが常識ですが、当時は自動車塗装も工業金属塗装の扱いで、今ほどシビアでは無かったのだと思います。

サイドガーニッシュの土台部分(周りのグレーメタリック部)も艶々というより7分艶といった感じですが、

こちらも当時の塗料がそこまで良い物では無く、現代のような濡れた質感にはならない物だったのだと思います(具体的には10:1のアクリルウレタンのような感じ)。

それぞれを組み合わせるとこの様な感じで、色も艶も全然違うのが判るかと思います。ですので今回はサイドガーニッシュ側の艶ありに合わせ、色についてはまず配合データで作成→テストピースに塗装をして色を確認して余りにも違う!という場合には別途調色作業を行う予定です。イメージとしては「グレーメタリック(1G3)を参考に、現状の塗装色よりも少々暗い印象なってしまうのであれば、若干明るくなるよう調色作業を」といった感じですね。

尚、フロントグリルロアモールは電着プライマー(黒い塗膜)に直接グレーメタリックが塗られているだけのようで、当時の低いプレス技術による皺のような跡が多数みられますので、

これらは「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理で均しておくようにします。

フランジ加工(バーリング加工)付近は特に歪が酷いです。ただパテを盛ってまで直すのはまた違うかと思いますので(取り付け時に割れてしまう可能性も無いとは言えないので)、サーフェサーの塗布~研磨である程度均すといった程度の留めておくようにします。

サイドガーニッシュ土台部分も、

成型時の歪(ヒケ等)や、

車体から取り外す際に隙間にドライバーを差し込んで抉ったと思われる痕が多く見られますので、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行うようにします。

サイドガーニッシュの土台と内側パネルはネジで止まっていて、

それぞれを分解しました。

こちらのパネルも恐らくクリアーは塗っていないですが、今回は耐久性(耐候性)も考慮して、シルバー+ブラック塗装後に全体に半艶使用のクリアーコートで承っています。新車時はマスク型を使っているので塗り分けは比較的簡単に出来ていますが、これをマスキングテープで塗り分けをするとなるとかなり難しいですね。黒い部分を二回に分けるかも知れません。尚こちらのシルバーは「現状と似た感じ」と言う事で、厳密な調色作業は行わず、色見本等から似たような色を見つけて採用しようと思います(または一から作ってしまうかも知れません)。

どうも変だと思ったら、塗ってあるシルバーは殆ど隠蔽しておらず素材色(アイボリー)が透けて見えています。

ガーニッシュ土台の内側奥の部分は適当な感じで艶消し黒が塗られていて、恐らくフロントグリルを装着した時に隙間からグレーメタリックが見えてしまうと変なので黒くしているのだと思います。こちらも同じような感じで再現するようにします。

参考までに以前ご依頼頂いた同車フェンダーミラーの画像を紹介します。

この時もグレーメタリックですが、今回塗装する色とは関係ない(違う色)と考えています。

こちらも元々の塗装(成型)が芳しくなく、サフェで下地を修正してからの上塗りとしています(なので当時のオリジナルをそのまま!という方向性ではありません。とにかく純正の状態は各部の歪とパーティングラインのバリが酷かったです)。

今回の御依頼でオーナー様からは「現車に取り付けした以降、多くの方々から施工のすばらしさに賞賛の声を頂いており、今でも変わらぬ輝きを維持しております。」とのお言葉を頂戴しております。有難い限りです。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

TE27レビンフェンダーミラー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたトヨタTE27レビンの純正フェンダーミラーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

全体に無数の傷があったのですが色は確認出来たので、

色見本帳の中から似たような色の物を選び、測色機を使ってその配合データを入手し、

そこから多少弄って元の色に近い色を作りました。

元々の色が素地のグレーを透かしたような色になっていて、それを表現する為に白とホワイトパールを結構入れています。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

立てた状態で撮影出来るようにしました。

元のラインを活かしつつ、

成型時に出来ていたパーティングライン(合わせ目)をスムースに仕上げています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

TE27レビンフェンダーミラー 本塗り

先日サーフェサーを塗っておいたトヨタTE27レビンの純正フェンダーミラーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

全体を#600で水研ぎしてラインを整え、その後#800で全体を均し、最後に当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)でペーパー傷の目消しを行います。

その後よく脱脂清掃し、台にセットします。

部分的に素地が露出している箇所があるのでプラスチックプライマーを塗布しておきます。

そしてベースコートを塗布します。

3~4コート程塗って完全隠蔽させ、一時間程乾燥させます。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

ミラーと一緒に塗っているのは色見本用で、今後同じようなご依頼があった時の為に色を残しておく為の物となります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めてご連絡を差し上げます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

TE27レビンフェンダーミラー 下準備

先日お預かりしておりましたトヨタTE27レビンの純正フェンダーミラーです。

RM社の色見本帳から似たようなガンメタを選び、それに測色機を当ててSTANDOXの配合データを入手して、色を作成しました。

ただ実際に作ってみるとやはり色は違っていて(そもそも数値上でも90%だったので)、

それを調整し、フェンダーミラーの色に近づけました。

具体的には黄色味と透かしの白味(と濁り)が足りなかったので、それらの色を混ぜて調整しています。

色が出来たので、本体の作業を行います。

表面の傷は#180のダブルアクションサンダーで削り落し、その後パーティングラインの段差も平滑に均します。

最後は#240の手研ぎと、フチ等を#320で足付け処理しておきます。

台にセットし、よく脱脂清掃&エアーブローを行います。

プラスチックプライマーを塗布します。

続けてサーフェサーを塗布します。

サフェはしっかりウェットに塗り込み、フラッシュオフタイム=コート間の乾燥時間をしっかり設け(5分程)、合計5コート程塗っておきました。

この後は一日以上自然乾燥せさ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

TE27レビンフェンダーミラー塗装承ってます

先日到着しておりました、トヨタTE27レビンの純正フェンダーミラー左右です。この度のご依頼、誠に有難うございます!

状態としては、全体的に小傷があったり、

塗装が劣化していたりと、年式相応といった状態です。

ご依頼内容としては、現在の塗色に近い色=近似色で(非調色作業)、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理と、またクリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様(艶あり仕上げ)で承っております。パーティングライン等も研磨して均し、艶々の仕上がりにします。

以前同型の製品を施工していますので、そちらを参考に紹介させていただきます。

この時は今回以上に劣化が酷く、元の色が判らなかったので、一緒にお預かりしたヘッドライトリムの色を参考に塗料を作成しました。

そこで今回は少し違った方法で色を作成してみる事にします。

当店で使っている塗料はドイツSTANDOX社の塗料ですが、

以前趣味で買ったRM社の色見本帳を持っていて、ただメーカーが違う以上全く使い道が無かったのですが、今回はここから近い色を探し、その色を調色機械=測色機で読み込む!と言う方法を試してみようと思います。使う機械は、以前社外記で紹介した愛知の塗装屋さんから譲って貰ったSTANDOXのアクワイヤーⅡです。その後昔から懇意にしているオートサプライヤーさんからの「私だったらRMのカラーマスターを全部読み込んでカラーデータを作成する」と言われた事をヒントにさせて頂きました。

RM社の色見本帳は他メーカーに比べてかなり異色で、通常自動車メーカー毎に別れている色見本が、このRM社の物にはその概念がありません。例えば今回の場合だと、「ガンメタ」(グレーメタリック)の色見本がまとめて集められて一括りにされているのです。「自動車メーカー?なにそれ」といった感じです。

なのでガンメタの色見本から一番近い物を選び出せば良い訳で、これは非常に効率が良いのです。

ただしこの中から良い色を見つけても、そこから作れるのはRM社の塗料だけでして、当店のようなそれ以外のメーカーでは色を作る事が出来ないどころか、それがどの自動車メーカーの何色なのかも全く判りません。この「逆引き」が出来れば非常に使える色見本なのでわざわざ大枚を叩いて買った訳ですが、わざとなのか技術的に難しい事なのかもしくは非常に面倒な事なのか、結局その方法を見つける事が出来ず、なので長年箪笥の肥やし状態になっていました。

と言う訳で、今回使うこちらが測色機のアクワイヤーⅡです。機会の底部にあるレンズを塗装面に当てて、既存の色データから近い物を割り出してくれるという優れ物す。

ちなみに「直接フェンダーミラーに当てて読み込めば良いんじゃ?」と思うかも知れませんが、使用条件として「非常に綺麗な塗膜で、完全な平面」と言う事があるので、今回のミラーのような場合には全く使えません。同じく曲面しかない自転車フレームも同様です。そもそも自動車補修塗装(板金塗装)用に使われる物ですから、比較的大きくて平面的な部分がある事と、「修理したい」と思うくらい綺麗な塗膜が残っている事が前提なので、当店では余り出番が無かったんですよね。

と言う訳で、まずはキャブレーションから始めます。色の校正ですね。

最初にテストしてから初めての作業なので、久しぶり過ぎてやり方を完全に忘れていたのですが、比較的シンプルな機械なのでデモマンに電話したりせず、一人で何とかなりました。

まずは基本となる白を読み込みます。

続けて黒(闇)を読み込みます。「色」と言うよりも真っ暗な空間を測る感じでしょうか。

RMの色見本から一番近い物を選びました。新たに作る色がこの通りなら全く問題無い感じです。

それを測色機=アクワイヤーⅡで読み込み、適当な名前を付けておきます。ここは勿論TE27ですね。これだけで楽しいです(笑)。

読み込み終わったら機械をPCに繋ぎ、ソフトを起動してそれらしい色の中から良さそうな物を選びます。この辺がちょっと複雑なので、今後勉強していきたい所ですかね。

と言う訳で今回はRMの色見本=カラーマスターの中からこちらのMA684.00を、

そしてSTANDOXの配合の中からはこちらのトヨタ「グレー」(カラーコード:1E3 パネル番号0742677)を採用する事にしました。

ちなみにこのSTANDOXの配合データが、このRMの色見本にちゃんと合っているのかどうかは色を作ってみなければ分かりません。ただそれを確認するには実際に塗料を作ってテストピースを作成しなければなりませんので、その場合当然手間と時間を費やしますから、そこで費用が発生してしまいます。

なので実際に色を見るのは本塗り時となり、ただその時点では既にミラーには既存の塗膜は残っていませんから、色の確認は出来ない訳です。この辺が大きなジレンマでもある訳ですが、当面はこちらの費用についてはサービスにて対応しようと思います。

ある程度機械(アクワイヤー)の信用度が増したらそんな事を考えなくても良くなるのですが、逆に色ブレが大きいようなら結局調色作業は必要なので別途費用が必要となり、事前に「調色費の必要が無い」とは言えない事はどうかご理解を頂ければと思います。現時点では、「もしかしたら調色費に2万円掛かる可能性があるけれども、幸いにして今回は色の確認の三千円だけで済んだ」と言うくらいに考えてご依頼を頂ければと思います。そのご覚悟が無ければご依頼自体を控えるか、または全然違う色でもご納得して頂かなければならなくなります。そこで費やすコストを、他にご依頼頂く方々の負担にする訳にはいきませんから、何卒ご理解を頂ければ幸いです。

 

ちなみに今回のような場合では、測色機を使うより目検討で一から色を作ってしまった方が圧倒的に時間は早いです(調色作業と言う訳では無く「5分程度の簡易的な色の作成」です)。

ただそうなると配合データを残す事が出来なく、今後同じパーツをご依頼頂いた時にも毎回色が違ってしまい、私的にはとても気分が悪いので、「30年後でも全く同じ色で再現が出来る」と言う事が出来るよう今回のような方法にしています。まあ私が30年後に生きている可能性は低いのですが(生きていても今の品質で塗装を行う事は難しいので)、せめて後年に何か残せればという事を含めています。以前のpro-fitみたいに工場の設備ごと買い取ってもらうか、または試作品を専門とした3Dプリントを行うような企業にM&Aとかして頂けると嬉しいですかね(実際に今まで5回くらいそういったお話しを頂きましたが、まだそこに至っておりません)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!