ポルシェシフトノブボタン部 下準備②

先日より下準備を行っているポルシェケイマンGT4RS純正のシフトノブです。

今回のご依頼内容は、上記の黄色い文字をポルシェ純正色のラバオレンジ(カラーコード:M2A)に近い色にと承っています。

ただしこの小さい文字=「+」などはサイズが1.5mmしかありませんから、これを塗装(マスキング)で対応する事は物理的に難しいので、今回はデカールでこれを行います。

まずはメーカーから配布されている配合データからラバオレンジ(M2A)を作製します。白や黒も入った比較的落ち着いた感じ(暗い感じ)のオレンジ色で、自動車ボディ程のサイズになる事を想定して敢えてそう調整されているのだと思います。

印刷はデカール作成用のドライプリンタを使います。まずはオレンジの色味のテスト印刷ですね。

ドライプリンターで使うインクリボンは基本的にCMYKで、今回はY=イエローの上にマゼンタを1~5回重ねていく方と、M=マゼンタの上にイエローを1~5回重ねていく方法を試してみました。

結果、マゼンタの上にイエローを2回重ねた色が丁度良い感じなのでこちらを採用します。

とりあえず試しにコピー用紙に印刷してみました。

そして次は重ね刷り用のデータを作製します。

今回は下地(ベースカラー)が黒で、その上にM+Y=マゼンタとイエローだけを印刷した物を重ねると黒が透けてしまい色味が暗くなってしまいますから、まずは下地に白を印刷する必要があります。

ただ重ね刷りをする際に多少なりズレが生じてしまいますので、下地の白よりM+Yのオレンジを若干大きくしたデータを作製します。

と言う訳で、デカール用紙に特色ホワイト→M+Y×2回でラバオレンジに似たような感じの色を印刷しました。

ちなみに沢山印刷しているのは一番綺麗に出来た物を使う為ですね。

とりあえず試しに、まだ何もしていないシフトノブボタンに掠れが出て失敗したデカールを貼ってみます。

横から透かすと判るのですが、既存のイエローの文字と被塗面=オレンジのデカールを貼った間に隙間が出来ているのが判るかと思います。これが透明な樹脂(恐らくはポリカーボネート)の厚みですね。元々透明な板に裏側から文字を印刷しているのでこうなります。なので一旦既存の黄色い文字は黒で塗り潰し、新たに文字を入れないさないといけない訳ですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フォレスタースバルエンブレム 検証⑤

先日より裏側のメッキと被膜を剥離している新型フォレスターのスバルエンブレムです。青と黒の被膜が剥がれて来てからようやく大きな変化が現れ始めて来ました。

薬品でほぼほぼ既存のメッキと被膜が剥がれて来たので最終チェックを行います。

尚、以前は残ったメッキと被膜の確認に絵の具を使っていましたが、何かしら白い物を下に敷くと比較的簡単に確認出来る事が判りました。

こちらは大きい方のエンブレムで、表面からは問題無さそうです。

裏側も大丈夫そうですね。

こちらは小さい方のエンブレムですが、一部青い被膜が残っているのが判ると思います。左上のフチの辺にもありますね。

被膜が残ったまま塗装してしまうともう後戻りが出来ないので(それこそここまで来て部品交換という可能性もありますので)、六連星部分の塗装を行う場合はかなり気を遣います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。次こそクリアー下塗り出来そうですね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フォレスターSJフロントグリルモール塗装承ってます

こちらは現在お預かり中のスバルフォレスターSJの純正フロントグリルに着いているモールです。新品塗装済み品なのでそのままでも良いかと思ったのですが、「ブログを拝見いたしていますと全て仕上がりが素晴らしいので上記パーツが純正のままだとあとで後悔しそうです」との事でこちらの塗装も御依頼頂きました。この度もご贔屓頂きありがとうございます!

取り外す時にはマスキングをしているので傷などは無く、パッと見も綺麗ではあるのですが、

よく見ると塗り肌が凸凹しているのが判るかと思います。

新車時の塗装としてはなんら問題無いレベルですが、当店で再塗装する場合はこれだとNGで、そういった点でオーナー様も気になってしまったのでは、と思う次第です(とは言えなんでもお金を掛けて塗れば良いとは私的にも思っていませんので、今回敢えて進言はしないようにしていました)。

ご依頼内容はメッキモールと同様、スバル純正色の「クリスタルブラックシリカ」(カラーコード:D4S) で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様で承っています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

尚、現在有難い事に多くの御依頼を頂きまして、もはやお預かりしているお品を置く場所が無いような状況となっております。

これからご依頼頂く案件も完成は未定、大よその目安は4~5か月後で来春くらいとなっております。ご不便をお掛けして申し訳御座いませんが何卒ご理解頂けますようお願い申し上げます。

ドゥカティブレンボキャリパー 下塗り

先日お預かりしておりましたドゥカティ純正のリヤブレンボキャリパーです。タイミング的にはまだ早いのですが、別件でリヤキャリパーのみ塗装する案件があって、それ単体での作業だと採算が合わない所がありますから、今回一緒にこちを合わせて合計4点として並行して作業をしています。ブレンボキャリパーは個人の方からと同じくらいの頻度で業者さんからも御依頼があるので年中塗っている感じです。

尚、現状はアルマイト被膜があるのでこのままでは塗装は十分に密着しませんから、まずはサンドブラストを行う必要があり、ただしそれを当てたくない箇所もあるので、その為のマスキングシートを作製します。

各部サイズを測ってデータを作製→カッティングプロッターでマスキングシートをカットしますします。

この様な感じで、最後まで塗装をしない箇所(アルマイトを残したい部分)にマスキングを行います。

ブラストボックスに入れ、

サンドブラストを行いました。

ここでは特段アルマイト被膜を完全に削り取る必要は無く、要は素地を荒らして被塗面積を広げ、アンカー効果を期待してこの後に塗装するプライマーの密着性を高めます。

マスキングを剥がし、よく脱脂清掃を行います。

ボルト取り付け面(当たり面)は薄膜のプライマーとベースコートの黒のみにするので、

今回行う下塗りではその箇所をマスキングします。

まずはプライマーを塗布します。

今回はブレンボの凸状ロゴマーク(表側のみ)を赤で、キャリパー本体は黒で承っています。

赤色については、見本としてお預かりしたフロントキャリパーのbremboのロゴを参考にして似たような感じの赤を作製しました。比較的オレンジ寄りの赤ですね。

使用したのはこの3原色で、左から薄い黒(微調整用として顔料含有量が1/10)、鮮やかな赤、オレンジとなります。

キャリパー表側のブレンボロゴ周りに、先ほどの赤を塗布します。

凸部の塗り分けはマスキングによる方法か、または2回に分けて行うかの2通りがありますが、今回はザラザラとした梨地を平滑にする作業も承っていますので、それにも対応出来る後者を選択する事にしました。

続けて全体にクリアーをコートします。所謂ウェットオンウェットですね。

今回とはちがう、一回の塗装で終わらせる方法=凸部(凹み部)をマスキングで塗り分ける方法もありますが(その方が効率的でコストを落とせます)、今回は梨地のザラザラを平滑にする為の作業と凸部の塗り分けを一度に行うこの方法で仕上がりとコストを両立しています。

尚、今回はキャリパー一個分なのでこの方法が適用出来ていますが、これが4輪車一台分となると作業時間も費用も相当なものになるので、その都度トータルで良い方法を選ぶようにしています。

この塗は通常通り60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、再度全体を足付け処理、同じようにプライマー→ベースコート(黒)→クリアーコートの本塗りを行います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

マツダRX-7(SA22C)テールランプ等7点塗装承ってます

先日お預かりしておりましたマツダRX-7の純正テールランプ左右、センターガーニッシュ、フロントウィンカーレンズ左右、サイドマーカー左右の合計7点です。こちらのオーナー様は前日レンジローバー2ndのオーバーフェンダー塗装をご依頼頂いた方で、今回こちらでリピート頂きました。いつもご贔屓頂きありがとうございます!

ご依頼内容はスモーク塗装で、

ただし黒くするというよりはコントラストを強調してガラスのような質感にするといった内容となります。ソーダ石灰ガラスの原料中に微量の酸化鉄が含まれて断面が緑色に見えるのと同じような感じですね。参考までに以前ご依頼頂いた時の画像を紹介します。

こちらは同じく今回ご依頼頂いているオーナー様からの御依頼で、元々クリアーレンズだった物に薄いスモーク塗装を施し、高品位なアクリルポリウレタン樹脂製のクリアーを塗る事で、「如何にもプラスチック」というアクリル樹脂をガラスのような質感に高めています(以前の記事を探しましたが20年前くらいの御依頼だったので画像だけしか見当たりませんでした)。

リヤセンターガーニッシュはレンズでは無く黒い着色樹脂で、

新品ではあるのですが全体に擦り傷があり、またプラスチック素地のチープな質感が否めませんので、こちらもクリアー塗装のみ承っています。クリアーは全て高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っています。

ウィンカーやサイドマーカー等のオレンジ系レンズも先ほどの施工事例の画像と同じく極薄め~薄目の間でスモーク塗装を承っています。

表面に細かい傷がついているのかTE47のレンズのように成型時からこうなのか判りませんが、こちらも今回の塗装で断然質感が良くなるかと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!