TE27サイドガーニッシュカバー 本塗り

先日マスキング用のデータを作製しておいたトヨタTE27フロントサイドガーニッシュのカバーパネルです。フロントグリルロアモールとサイドガーニッシュは数日前に本塗りを終えていますがあちらは艶あり仕上げ、こちらは半艶仕上げなのでそれぞれ別に作業を行なっています。と言うよりこちらは塗り分けが複雑過ぎるのでそれぞれ別けて行わないと一日で終わらなくなってしまう為でもありますね。

表面は布状研磨副資材(アシレックスレモン)で軽く研磨し、その後ナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで足付け処理を行います。

台にセットし、

脱脂清掃を行ったらエアーブローで埃を飛ばして本塗り開始です。

フチや裏側はプラスチック素地が露出した箇所があるのでプラスチックプライマーを塗布しておきます。

まずは全体にベースコートの黒を塗布します。

元々の塗装はマスク型を使っているので先にシルバーを塗っていましたが、今回は手作業でのマスキングの為、先に黒を塗ります。

ベースコートの黒が乾いたらマスキングを行います。今回は各箇所ピッタリにデータを調整はせず、ある程度の形に作った物をサイズを変えたりした物を用意し、さらにそのフチを1ミリくらいの幅にカットして「現物合わせ」として貼っています。

「だったら細いマスキングテープを使って貼れば良いんじゃ?」と思うかも知れませんが、今回のようにカーブの半径が小さく、且つ厳密な塗り分け(ちょっとでもズレルととても目立つ)では例え幅が0.4mmの細いテープを使っても上手く貼れません。カクカクとした曲線になってしまうのです。

と言う訳で、それぞれのカーブに沿ってカットしたマスキングテープをさらに細切れにして谷のラインにピッタリ貼り合わせていきます。

一個マスキングするのに大体2時間くらいでしょうか。

  地獄のような作業が終わったかと思いきや、本当の苦労はまだまだこれからです。

エアーブローでしっかり埃を飛ばし、

パネル用に作成した少し黄色味のあるシルバーを塗布します。

塗り分けのラインに無用に膜厚が付かないよう、スプレーガンは小さめの口径0.5mmのエアーブラシを使いました。

シルバーのベースコートが乾いたらマスキングを剥がします。

パットも良さそうですが、ここから全ての辺と角を修正していきます。

今回のように明度差が大きく、輝度感の高いメタリック(STANDOX MIX811)が使われていると塗り分けの境界部分がとても目立つので厄介です。

手前のSATAエラーブラシが口径0.5mmでシルバーを、奥のIWATAエアーブラシが口径0.3mmで黒を使っています。

黒が食み出ている箇所(シルバーが塗り足りなかった箇所)はシルバーを、その逆は黒を塗ってと細かい修正を行ったら、

再び芯棒に固定し、エアーブローとタッククロス(不織布に粘着剤が着いた塗装用のアイテム)を使って埃をしっかり除去します。

変な模様になっているのはエアーブラシで修正した箇所ですね。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは半艶仕様で、先日のスバルエンブレムとフォグカバーを塗った時と同様、艶消しクリアーと半艶クリアー=STANDOX K9140とK9150を1:1で混合、ハードナー 27%、シンナー18%の割合としました。規定ではシンナーは9%となっていますが、肌目を出さないよう希釈率を倍にしています。

この後時間の経過と共に艶が消えていきこの様になるのですが、空気が乾燥して静電気が発生し易くゴミが付いたら嫌なので直ぐに恒温器の中に仕舞っておきました(気力も体力も全て使い切った感じなので一秒でも早く確実に終わらせたいという感じもあったと思います)。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

エフェクターミニアンプ塗装承ってます

先日到着しておりましたエフェクターミニアンプです。こちらのオーナー様は以前メルセデスC63のテールランプ塗装と、OGメガネフレームの塗装をご依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂き誠にありがとうございます!

今回の御依頼はスピーカー本体では無く、ゴールド色になった箇所をシルバーへの塗装で承っています。

こちらの中央2個のボタンはカバーをつけると見えなくなるとの事で塗装はせず、その外側の中央が窪んだ左側のボタンと、右端のイヤホンジャックをシルバーにします。左側のボタンはプラスチック素材にゴールドの塗装が、イヤホンジャックは金メッキが施されている物と思います。

また周りがギザギザになったボリュームもシルバーにします。内側の六角形のナットは塗りません。ボリュームもプラスチック素材にゴールドの塗装が施されています。

またこちらのストラップを取り付けるネジもシルバーにします。こちらは真鍮の無垢材なのでサンドブラスト→プライマー塗装→シルバーの塗装とします。

尚、今回はいずれもクリアーを塗らない【激安コース】の仕様となります(なので艶消し仕上げとなります)。

スピーカーグリルの中央にあるアルミ製のエンブレムは、塗装はせず赤い被膜のみを取り除きます。

グリルは磁石でくっ付いているだけなので簡単に取り外しが出来ました。

エンブレムは両面テープや接着剤でくっ付いていて表からのみのアクセスになると本体(グリル)またはエンブレムどちらかを傷つける事になってしまいますが、今回はピンで固定しているだけなので無傷で取り外しが可能です(両面テープや接着剤でも裏からアクセスが出来れば穴を開けてポンチで押し出す方法も可能です)。

またグリルを外して見える5本のネジを外すと分割出来るとオーナー様にご教示頂いていましたので、実際にやってみるとその通りに取り外す事が出来ました。

ボリューム部分はそれ専用の基盤がネジとコネクターで止まっているので分解出来ない事も無さそうですが、今回はクリアーを塗らない仕様(ベースコートに直接ハードナーを添加して塗る方法)ですので、この状態のまま挑む事とします。

イヤホンジャックの差込口は塗装しても簡単に色が剥がれてしまいますから、ペーパーを掛けて金メッキを剥がし、素地を露出させてシルバーにするという作戦を考えています。

ストラップを取り付ける真鍮ネジは回すだけで外れるので、これ単体で塗装を行います。

グリルについてエンブレムは裏側の爪をドライバーで起こし、ペンチで真っすぐにしながら押し込むと、

簡単に外せました。こちらは溶剤に浸け置きして赤い被膜を剥がそうと思います。

参考までに以前ご依頼頂いた案件も紹介しますね。

この時はメルセデスC63の純正テールランプに、比較的薄めのスモーク塗装を行いました。もう10年も前なんですね。

こちらは元々透明だったフレームに、艶消し黒の塗装を施しました。蝶番の飾り金具(リベット)をマスキングした作業は実に大変だったのを覚えています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

自転車ダイナモハブ 下準備

先日足付け処理を行っておいた自転車用ダイナモハブです。

沢山ある穴の部分にはスポークが嵌め込まれる箇所で、以前別件でご依頼頂いた違うタイプのホイールハブの塗装では組付けを行う自転車屋さんから「穴の内側は塗らないように」とのお達しがあった為、今回もそれに倣う形にしています。塗装屋さんなら判ると思いますが、かなり難しい内容ですよね…。

という訳で今回考えたのが丁度良いサイズのネジを嵌める事で、丁度良いサイズのタッピングビスに、

これまた丁度良いサイズのワッシャーを作製し、

裏側にそれを当てて、

ビスをねじ込むという作戦としました。

ネジやが多き過ぎると塗らない範囲が残り過ぎて仕上がりが悪くなりますし、六角ボルトを使うとその痕も格好悪いので、色々考えてこの方法としました。

今回のハブはスポークを差し込む穴がザグリ(テーパー状に面取り)されていて、これに丁度合ったのが今回のネジの頭の形状&サイズという訳です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

SHURE GLXDワイヤレスマイク塗装承ってます

先日到着しておりましたシュアGLXDワイヤレスマイクです。こちらのオーナー様は以前同社BETA58Aの有線マイクをご依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂き誠にありがとうございます!

ご依頼内容は以下の通りとなります。


■色:白&黒
■塗り分け:グラデーション(添付画像の内容を参考に)
■艶:艶あり仕上げ
■オプション:クリスタルクリアー


イメージイラストも作成したのでそちらも紹介しますね。

通常グラデーションは塗料の粒子感を感じさせないよう自然な仕上がりにしますが、今回は敢えて「継ぎ目の部分がスプレー噴射したような感じもしくは、塗料をポタポタと垂らしたような雰囲気」といった内容で承っています。イラストはグラデーションの位置の確認の為で、実際には画像のギターのように不均一で粒々感のある仕上げを目指します。

参考まで以前ご依頼頂いたマイクも紹介します。

この時はキャンディレッドと黒のグラデーション、そして艶消し仕上げでのご依頼となりました。最近塗ったような記憶でしたがもう5年も経っていたのですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

自転車ダイナモハブ 下準備

先日お預かりしておりました自転車用ダイナモハブです。

スポークを通す穴は塗らないようにする為、前回マスキングで使ったネジと同じ物を取り寄せておきました。

また前回と同様、端のギアー部分は塗らないようにするので、

以前作ったデータを利用して、

厚さ1.5mmのアクリル板をレーザーカットしました。

マスキングする溝にピッタリ嵌ります。

またスポーク取り付け穴に通したネジを止める為のワッシャーも作成しました。通常のボルトナットで固定すると塗らない(塗りたくない)箇所を上手くマスキング出来ないので、それ専用にABS板をレーザー加工機でカットして作っています。元々は趣味で買ったレーザー加工機ですが、マスキングテープをカット出来たりとかなり役に立ってくれています。

塗らない箇所(足付け処理で傷をつけたくない箇所)をマスキングし、

#500~#800の布状研磨副資材(アシレックススカイ~レモン)で表面を研磨します。

続けてナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)を使って細部の足付け処理を行います。

ここで一旦マスキングを剥がして全体を清掃、後日改めて養生し直したら本塗りとなります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!