トヨタパブリカステアリング補修②

先日より作業を開始しているトヨタパブリカの純正ステアリングホイールです。派手に割れていた個所は一旦取り外し、クラックが入っていた個所はV字型に彫り込みを入れておきました。

割れた個所の断面と接着面を削り、よく脱脂清掃します。

 今回はステアリングの芯(スチール)と、割れた個所の樹脂を接着する作業となります。使うのは「高強度が必要な金属同士の接着」に適した3Mオフホワイトです(とパッケージに記載してあります)。

 接着剤を塗り、バイスで固定します。

 V字に彫り込んで金属が露出した個所にヘラや綿棒などを使って隙間に塗り込みます。

これで割れが生じていた個所が今後さらに広がると言う事は無くなりました(ただし他の部分から割れてくるという可能性は否めませんが)。

この後は熱を掛けて硬化させ、次は粘度が高くて厚塗りが出来る骨材の入ったエポキシ接着剤(3Mパネルボンド)を使い、削り落とした部分を補います。

作業進行しましたらまた紹介しますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

トヨタパブリカステアリング補修

 先日調色作業を終えたので、次は亀裂部分の補修作業となります。

 フレームを覆う樹脂は全体的に劣化していて、本来であれば一旦被膜を全部剥がし、それ用の型に入れて再び樹脂を注入して成型し直すのが理想だと思いますが、そもそもその型が無いですし、これ一つの為にそれをやっていたら大変なコストになってしまいます。

 と言う訳で、今回は亀裂の入った個所を接着剤(構造用エポキシ)で固め、さらに全体をエポキシ系プライマー(ビスフェノールA)で覆い、その後パテとサフェで形を成型していくという方法を考えています。

 一応温めて元の形に戻らないか試してみたのですが、

 元の位置に戻ったところで余り意味が無いので外れそうな部分は一旦取り外してしまいます。

 プラスチックのメッキもそうですが、一見くっ付いていいるようで実は「乗っかっているだけ」なので、剥がれはしないまでも弱い個所に亀裂が入っているといった感じです。

 膨らんでいたこの部分も一応元の位置に戻しましたが、

 既に樹脂自体が劣化しているので外しました。

 結局のところプラスチックのメッキと同じで、樹脂はフレームにくっ付いているのではなく単に乗っかっているだけのような感じなので、怪しい個所は出来るだけ取り除く事にしました。

 本当はもっと派手に(と言うか全て)削り落としたい所なのですが、元の形が判らなくなってしまう恐れがあるので、ある程度の所で止めておきます。

最初はカッターで彫っていましたが埒が明かないので途中からエアーソーとベルトサンダーを使っています。

 これくらいの亀裂なら接着剤を埋め込めば良さそうな気がしますが、それだと全く意味がありません。

 亀裂が入っているには何かしらの理由があるので、そこまで掘り下げる必要があります。

最初はシャブ目(低粘度)の 接着剤(3Mオフホワイト)を使って隙間に極力浸透するようにし、その後は骨材の入った接着剤(3Mパネルボンド)を使って補強するといった方法を考えています。本当はドブ漬けして真空脱泡をしたら気分が良いのですが(笑)。

 そして表側です。

 こちらも同様に割れた個所を掘り下げていきます。

 内側のライン(ホーンプレートが入る箇所)はラインが崩れるのが嫌なのでそこは削らないようにします。

 こちらは色を見る為に磨いた部分です。髪の毛程のクラックもやはり奥まで続いています。

 側面が避けた個所も、

ベルトサンダーでフレームが見えるまで掘り下げます。

幸いだったのは中のスチールフレームに余り錆が見られない事で、一旦錆が出るとその圧力はすさまじい物ですからもっと大変な事態になっていたと思います。

亀裂を取りこぼすと厄介ですので、この作業はもう少し続きます。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

トヨタパブリカ ステアリング 調色

 先日お預りしておりましたトヨタ純正パブリカのステアリングです。

 まずは付属品を取り外します。

 見た目は凄い事になっていますが、内部にはスチール製の芯が入っているので使用上(安全上)は問題ありません。

 磁石を付けるとくっ付きます。

 ステアリングシャフトに取り付ける部分は磁石はくっ付かず、ここのみアルミ製で途中で接続されているのだと思われます。ホーンボタン(茶色いプレート)もアルミと思われます。

 付属品を取り外しました。

 まずは色を見るので、素地をペーパーで研磨して古い被膜を削り落とし、その後コンパウンドで磨いて艶を出します。

 画像だと判り難いのですが、元の状態からは信じられないくらい綺麗な白になりました。

念の為ですが元々のステアリングは塗装はされておらず、樹脂に白の顔料を練り込んだ構造になっています。

 本来の色が判ったので、調色作業を行います。

 白をベースに、黒・オーカー・カッパー(ブラウン)で作ります。

 アイボリーまたはオフホワイトといった感じですかね。

 続けてホーンボタン(プレート)です。

こちらもコンパウンドで艶を出してから色を見ました。もっとくすんだ(濁った)色かと思っていましたが予想よりも鮮やかな茶色で、マルーンやオレンジなど彩度の高い原色も使っています。

まずは色が出来ましたので、タイミングが来ましたら次は亀裂の補修作業を行おうと思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

トヨタパブリカ ステアリング修理塗装承ってます

 先日お預りしておりました、トヨタパブリカの純正ステアリングホイールとホーンボタン部のプレートです。こちらのオーナー様は以前トヨタ2000GTのヘッドカバーの結晶塗装をご依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂きまして誠に有難う御座います!

状態に関しては見ての通りで、

 以前施工したトヨタS800のステアリングよりも遥かに酷い状態です。

大きな亀裂もそうですが、全体的にビッシリと細かい割れが見あって、本来であればガラスファイバー(繊維)と樹脂で固めてあげたい所なのですが(それが一番確実です)、オーナー様的に太くなるのは避けたい(純正の姿に拘りたい)との事ですので、何とかエポキシサフェーサーで止まってくれればと思っています。または以前GMCのホイールキャップを注型で複製した時のようにガラスパウダーを混入するかとかですかね(ただ粘度が相当上がるので今回のケースでは難しいかと)。

 大きく割れた個所の修理方法はいつもの通りで、断面をサンダー等でV字に彫り込み、芯のスチール素材と一緒に構造用エポキシ接着剤で固めて成型します。

この辺の割れ予備軍もそのまま接着剤を塗るだけでは進行を止められないので、ある程度掘り込んでから中までしっかり浸透するようにしていきます。

 内部にスチール製の芯がある事で崩壊は免れていますが、何にしても大変な仕事を引き受けてしまった感が否めません(苦)。ですので当面大物案件(時間が掛かりそうな作業)のお受付は控えさせて頂きたく存じます。具体的には梨地のヘッドカバーを艶々にするとか、自転車フレームを総剥離してから塗り直すような案件は半年~一年程はお待ち頂ければと思います。申し訳御座いません・・・。

ホーン部の金属パネルの塗装もご依頼頂いておりまして、

現状としては塗膜の劣化とブリスターが発生した状態ですが、こちらはエンブレムはそのまま残して欲しいとの事ですので、窪んだ部分(塗膜含む)はそのまま残してマスキングで作業を行う予定です。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。この度もご贔屓頂き誠に有難う御座います!