BRZ内装パーツ 艶消し黒 本塗り

 先日カーボンシートを剥がしてサフェーサーを塗っておいたスバルBRZのインテリアルパネルです。表面には黒のガイドコートを塗っています。

 元々そうだったのか、もしくはカーボンシートを剥がす為に通常では行わない#80シングルアクションサンダーを使った為なのかは判りませんが、表面はかなり凸凹している為、#320と固い当て板を使って全体のラインを修正します。

 その後は水研ぎでさらにラインを均します。

 こちらのメータークラスターも同様に、#400の空研ぎから始め、

 #600→#800の水研ぎでラインを均し、最後に当たりの優しい布製研磨副資材(アシレックスレモン)でペーパー目を均します。ちなみにこの布製ペーパーで研いでもサフェの塗り肌はそのまま残るので最初から使ってはいけません(またはラッカーサフェならとても柔らかいので大丈夫かも知れません)。

 最初の取り外しておいたモニター枠を取り付けます。元々溶着で着いていたので、同じようにABS樹脂棒を溶かして固定します。

これらは別々に塗装しても良いのですが、塗装後の取り付け時に傷が付いたりしたら嫌なので先に着けておく作戦です(元々着いたまま塗るつもりでしたし)。

 メータークラスターはどうやって固定しようかと色々考えた結果、以前セドリックのグリルメッシュを塗った時に使ったフレームが残っていたのでそちらを利用する事にしました。

 メーターパネル開口部の折れ曲がった個所は、表からだとどうやってもスプレー出来ない為、裏側から塗る必要があります。

また今回は塗装後に磨き処理の出来ない艶消し塗装の為、ゴミを着けないよう立てて塗る事にしました。一挙両全みたいな感じでしょうか。

 インテリアルパネルも同じように、最後は吊るして塗れるようクリップを固定しておきます。

脱脂洗浄後、溶着して取り付けたモニター枠部にプラスチックプライマーを塗布し、本塗り開始です。

 まずはベースコートを塗布します。

 ベースコート時に大きなゴミが付いた場合にはペーパーで削り落としますが、ちょっとした毛埃などはこういった専用のウエス(タッククロス)を使って除去出来ます。知り合いの塗装屋さんに紹介したら凄い物だと驚いていました(昔のはベタベタしていたので小さい物には不向きでしたが、水性塗料が出てからは各社からソフトなタイプが登場しました)。

 ベースコートが終わったらクリアーを塗布します。かなりアクロバットな感じですが、ゴミを着けないにはこれがベストな塗り方だと思っています。

 同様に、裏からフチまで回り込むようにクリアーを塗布します。

 その後徐々に艶が消えていきますが、乾いているように見えても表面はまだヌルっとするので、このままの状態で半日程は吊るしておきます。

 と言う事でしたが、ちょっと気になった事があったのでこの後こちらは塗り直しています。

 画像で見ても判るようなレベルでは無く、むしろそのままでも判る人が居るのかは不明な程度でしたが、今回は【標準コース】でのご依頼ですので後日塗り直す事にしました(ですので他のご依頼品に比べて期間が長くなっております。申し訳御座いませんでした)。

メーターパネルは良い具合に、いつものようにツルっとした艶消しに仕上がっておりますのでご安心下さいませ。

 そして後日熱を掛けて塗膜を完全硬化させた後、改めて表面を研磨して足付け処理を行いました。

気になっていたのは「ライン」で、一部固い当て板を使った後のカクカクした感じが残っていたのでそちらを修正しました。

本塗り後は撮影はしていませんが(ゴミが付くのが嫌なので近寄らないようにしてそのまま強制乾燥に至っています)、先ほど紹介した仕上りと同様(以上)ですのでどうぞご安心下さいませ。

それでは後日完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。また今回同時にご依頼頂いているPRO_Fitオリジナルカーボンプレートも完成していますのでそちらも併せて紹介致します。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BRZ内装パーツ サフェ入れ

 先日お預りしておりましたスバルBRZの内装パーツです。インテリアパネルに貼られたカーボン調シールは予想以上に厄介だった為、裏側から溶着されていた枠は半田ごてを使って外す事にしました。

 てっきりドライヤーで温めればズルーと剥がせると思っていたのですが、

 粘着層がしっかり残り、剥がれるのは表面のフィルムだけ、しかもブツ切れしてしまうのでどうにもなりません。これならいつもの梨地かシボ模様の方がまだマシでした・・・。

 と言う訳で、プラスチック素材としてはあり得ませんがシングルサンダー#60を使ってカーボン調シールを削り落とします。素地まで削ってしまうので通常こういった事は絶対しませんが、ダブルアクションダンサーでは全く歯が立たず、また素材が樹脂の為に溶剤も使えないのでこの方法しかありませんでした(もしくはカーボン調シールをそのまま残してサフェを塗るかですが、私的にはこれこそあり得ません)。

 その後はダブルアクションサンダーを使い、#80→#120→#180で表面を均します。

 メーターパネル(メータクラスター)は通常通りの梨地なので、こちらはダブルアクションサンダー#120→#180、その後は#240手研ぎで全体を削ります。

 ペーパーが入り難い個所はフチなどは#320相当の布状の研磨副資材(アシレックススカイ)、#320相当のスコッチ(赤)、ウォッシュコンパウンドとナイロンブラシなどを使って満遍なく足付け処理を行います。

 良く脱脂清掃し、台にセットします。

 足付け処理は全体にしてありますが、爪部分にはサフェを着けたく無いのでマスキングしておきます。

 カーボン調シートが貼ってあったインテリアパネルはABS樹脂製なので塗装との相性は良いのですが(ぶっちゃけABS樹脂はプラスチックプライマー無しでも大丈夫と言うのが昔から業界での常ですが、コストを考えなければ塗って悪い物では無いので念の為塗っています)、メーターパネルは密着の悪いPP製で、さらに足付け処理がし難い個所などもあったので念の為火炎処理を行っておきます。所謂ガスプライマーですね。

 さらにプラスチックプライマーを塗布し、サフェーサーをウェットに6コート程塗り込みます。

2液のウレタンサフェを6コートとなるとかなりの厚膜になりますが、下手なパテを塗るよりもこちらの方が確実だと思っているので、コート間のフラッシュオフタイムを十分に、2時間くらい掛けてゆっくり塗り重ねていきます。

ちなみにサフェ塗りに二時間も掛けていると気温の高い夏場ではカップの中(主にフチ周り)でサフェが硬化し始めますから、途中で一旦スプレーガンを洗ってサフェを作り直して続きをしたりします。これは硬化の早いポリエステル系スプレーパテの場合と同じですね(あれこそ一度では間に合いません・・・)。

今回はインプレッサの内装パネルも一緒にサフェーサーを入れていますので、後程そちらも紹介致します。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BRZ内装パーツ塗装承ってます

 先日到着しておりましたスバルBRZのメータークラスターとインテリアパネルです。

こちらのオーナー様は以前同BRZのテールランプとハイマウントランプの塗装をご依頼頂いた方で、今回はこちらの内装部品を艶消しの黒で承っております。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

 メータークラスターは表面がザラザラとした梨地で、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行った上での上塗りとします。

 そしてこちらのインテリアパネルですが、

 表面がガーボン調の凸凹模様になっています。

てっきり以前施工したSUBARU XVのインパネと同様、金型で樹脂の表面に模様を着けているのかと思いきや、どうやら3Mダイノックシートのような物が貼られている模様です。純正部品でもこういう事しているんですね。

 ただネックなのは、外れないモニター周りの枠との隙間にシートが入り込んでいる事で、もしかしたらこちらを外さないといけないかも知れません。

モニター枠は裏側に溶着で着けられていて、そこを半田こてで溶かせば外せるのでシートを剥がし難いようなら一旦ここを外してしまうかも知れません。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度も当店をご贔屓頂き誠に有難う御座います!

SUBARU BRZ Interior parts

同じオーナ様からご依頼頂いた、スバルBRZ・スバルプレオ・スバルインプレッサXVの内装パーツです。それぞれ車種も外装色も違いますが、全てフェラーリレッドのロッソコルサ(カラーコード:300)で承っています。

 樹脂素地の部品は表面がザラザラとした「梨地」の為、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を平滑にします。

 PP(ポリプロピレン)製の樹脂部品の多くはザラザラの表面とは別に、表面が凸凹としているのでこれも平滑に仕上げなければ美しくは仕上がりません。

プラスチック用のプライマーを塗り、2液ウレタンサフェーサーを塗布した状態です。表面の黒い模様は研ぎ忘れ防止の為のガイドコートです。熱も入れて硬化した状態です。

 その他の部品は水圧転写された物や、

 透明なポリカーボネートの裏に模様を印刷した物なので、被塗面に#800~#1300程のペーパーを当てて足付け処理のみでOKです。

最初の画像には写っていませんでしたが、他にも内装のモールやドアミラーカバーなども一緒に承っています。

それぞれを手で持って塗れるよう固定し、台にセットします。

サフェーサーを塗ったパーツはそれぞれ#320→#400でライン出しをし、600→#800で全体を均してあります。

ドアミラーカバーは元々外装色に塗られた物だった為、こちらも下地処理は足付け処理のみとなります。

同じオーナー様からは他にもオレンジ系で塗装のご依頼も承っていました。

クリアーは高品位なタイプのSTANDOXクリスタルクリアーです。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、数日寝かしたら完成となります。

同時にご依頼を頂ければ「複数割引」が適用されますので、塗りたい物を幾つか貯めて、一緒にご依頼を頂くとお得かと思います。