S-WORKSカーボンフレーム&フォーク塗装 完成

DSC_6945 大変長らくお待たせしておりましたSPECIALIZED S-WORKS VENGEのカーボンフレームとフォークは先日本塗りを完了しておりまして、発送(梱包)までにはもう少し寝かしておきたいのですが、取り敢えず先に撮影を行いましたので紹介させて頂きますね。

最初の状態も紹介します。

sworks3 元々は艶消しの黒で、今回の塗色は頂いた参考画像を基にして、本体をキャンディーグリーン、ロゴを白の塗装でご依頼頂きました。

DSC_6973 尚、今回塗装したキャンディーグリーンの色味に関しては、実際の色と撮影した色とではかなり違って見えています。恐らくは使用している塗料の性質だと思いますが、ただ撮影後の画像を加工修正するのは控えたいと思いましたので、ここで紹介している画像は全てJPEGの「撮ったそのまま」で掲載しています(サイズは縮小しています)。今回はその辺も紹介したかったので先に撮影だけ終わらせておきました。


DSC_6981 DSC_0115 DSC_0127 DSC_0161 DSC_0177 DSC_0157 DSC_0197 かなり青味が強く感じられますが実際はもっと緑寄りですのでご安心下さいませ。

DSC_0203 フレーム下部に貼ってある黄色い物は傷防止の為のマスキングテープですので気にされなくて大丈夫です。

DSC_0184 こちらのロゴは後方に行くにつれて幅が狭くなるため、左右非対称となっています。

DSC_0226今回はこちらのVENGEのロゴのみ一からデータで作成し、その他は前回使用したデータを使っています。

DSC_0210 ここまではいつものカメラ(NIKONのD40とD200)で撮影した物で、ここからはちょっといつもとは様子が変わります。

SDIM0525かなり極端に色が違いますが、こちらも同じ物を同じ環境(時間と場所)で撮った物で、ただ撮影しているカメラをSIGMAのDP2Merrillに変えています。ただしどのカメラも設定はニュートラルな状態にしています(余計な効果を付けないようにしています)。尚、ホワイトバランスはオートにしてあります。

SDIM0543シグマのカメラで撮った画像はかなり黄緑色が強いのですが、やはり実物はここまで緑色ではありません。先ほど紹介した青味の強い色と丁度真ん中くらいとお考え頂ければと思います。

SDIM0541SDIM0546SDIM0623こちらの画像が比較的本物の色に近い感じに撮れていると思います。ただし色自体の発色はもっと綺麗です。

SDIM0633SDIM0637SDIM0570SDIM0586SDIM0617実は今回の撮影ではRAW形式でも保存していて、それらは後日画像加工用のソフトを使って修正を行い、実物の色味に近いようにして改めて社外記の方で紹介したいと思います。

尚塗装の質感(艶など)自体はこちらで紹介している画像通りで、ただ実物はもっと美しく感じられると思います。

sworks33 こちらは追加でご依頼頂いたペダリングセンサーカバーのカバーで、今回はこちらもフレームと同色でご依頼承りました。最初の画像も紹介しますね。

sworks20ロゴは既存にあった物を使用し、サイズだけ合わせました。

sworks34 こちらも実物はもっと緑寄りの色なのでご安心下さいませ。

sworks35 また今回はオーナー様が所有されている御車がこちらの色見本の形に似ているという事で、キーホルダー化したそれを同色での仕様でご依頼頂きました。

sworks36こちらのキーホルダータイプは通常見本として使う物とは別に裏側もフラットに仕上げた仕様となっております。

尚こちらの色見本キーホルダーは塗装のご依頼を頂いた方のみの販売となっております。何卒ご了承下さいませ。詳しくは当ウェブショップのページをご確認頂ければと思います。

梱包についてはもう数日寝かしてからで、またRAW形式で撮影した画像を後日編集加工して社外記の方で紹介しますので、完成のお知らせはその後改めて差し上げたく存じます。どうぞもう少々お待ちくださいませ。

まずはこの度のご依頼、誠に有難う御座いました!

S-WORKS ディレイラーステー塗装

sworks30先日本塗りを終えていたS-WORKSのカーボンフレームです。

sworks31塗装後に一晩自然乾燥させ、その後恒温機に入れて60℃40分程の強制乾燥を行います。

sworks32その後全体をポリッシュし、さらに数日寝かします。

sworks26 フロントディレイラーのステーは元々艶消しの黒で、本来であれば取り外したいところなのですが、固定がリベット止めの為、取り付け時にカーボンが割れてしまうリスクを考えて今回はそのままの状態で塗装しました。

sworks27 ベースコートの黒に数%程の硬化剤を入れ、ステー部の塗装が完了です。

sworks28 さらにこの後60℃40分の熱を掛けました。

sworks29完成はさらに数日寝かしてからとなるのですが(梱包と運送時は塗膜にかなりのストレスになりますので)、その前に最終重量計量を行いました。それぞれご案内いたしますね。

・最初の状態・・・1138.3g

・旧塗膜剥離後・・・1057.2g

・サフェーサー塗装&研磨後・・・1112.9g

・キャンディーグリーン下塗り後・・・1148.1g

・最終重量・・・1183.4g

となります。

今回はキャンディーグリーンの塗装とロゴをそれぞれ分けて塗っているので、実際のところ「2台分」の上塗り塗装となり、その分重量は上がってしまっています。ベースカラー(車体色)とロゴを一度に塗っていればほぼ新車時と同じ重量で納まったという感じですかね。

またサフェーサーもかなり塗っていますのでこれも重量増の理由の一つですが(ウェットコートで6回は塗っています)、それの研ぎによって全体のラインを整えていますので、重さの対価としてその美しいラインを感じて頂ければと思います(艶消しだと判り難いのですが、新車時のラインは結構凸凹しています)。ちなみに私の塗り方だと自転車フレームの上塗り塗装重量は約35gと言う事が判りました(笑)。

尚、実物の塗色はどの画像よりも美しく格好良いですので、せめて完成時の撮影ではそれに近く写せるようにしたいと思います(と言ってもオーナー様が実物を見れば一番手っ取り早い訳ですが)。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

S-WORKS カーボンフレーム&フォーク 本塗り

sworks15 大変お待たせしました!S-WORKSのカーボンフレーム&フォークとペダリングセンサーカバーは昨日に引き続き下準備&無事本塗りも完了しておりますのでご安心下さいませ。

sworks16 ちょっと判り難いのですが、プリントアウトした用紙にはそれぞれのロゴ位置が詳細に記されています。既存のロゴは一旦削り落としてしまっていますので元の位置は判らず、これが無ければ塗装は出来ません。

sworks18 撮影した画像だけではどうしても曖昧になる為、各ロゴは起点となる位置を決めてそこからの距離を測ってあります。

sworks17 実は本体を塗る事よりもこういったロゴ入れ作業の方が面倒で、しかも間違えたらただでは済みませんからこの日が来るのを去年から戦々恐々としていました。

が、各部の計測をしっかりやっていたお陰か実際にやってみると思っていた以上にスムースに出来て(笑)、予定していたよりも心の負担は軽くて済みました。

sworks20 チェーンステーに入るロゴは、後ろに行くに連れて細くなる左右非対称となっています。

sworks21 マスキングシートの貼り付けが終わったら全体を養生します。ちなみにトップチューブ上に入るVENGEは下から塗るのが嫌だったので別工程にしました。

sworks22そしてロゴ入れ完了です。

sworks23白は隠蔽が弱い為に厚塗りになり易く、そのせいで輪郭がガタガタとなりがちなのですが、下色に隠ぺい力の高い白(オーカーやオキサイドレッドなどの鉱物系無機顔料を多く含んだ白)を塗っておいたお陰でこちらも予想以上に綺麗に仕上がりました。

sworks24 いつもはこのロゴの輪郭の修正で半日を費やしたりするのですが、今回は数カ所のみで済み、お陰でクリアーまで塗れました(当初クリアーは翌日=今日を予定していました)。

sworks25ロゴの白はいつもの定番のキャンディーホワイト(VWニュービートルなどに採用されているボディカラーです)を採用しています。比較的原色の白に近く、スッキリとした白となります。

sworks28 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

sworks33今回はキャンディーカラーの特性としてか撮影をするとかなり青味寄りに写ってしまうのですが、肉眼で見ればちゃんと参考にした画像のフレームカラーに近く出来ています。どうぞご安心下さいませ。

sworks27sworks26sworks29 sworks30 sworks31 前回施工した時のS-WORKSのフレームではフォークにはこのロゴは入れていなく、果たしてこのリアス式海岸みたいなガタガタをこのサイズで綺麗にカット出来るのか・・・と懸念していましたが、こちらも想像以上に綺麗にカットしてくれました。マシーン様様です。

sworks32 ペダリングセンサーカバーも元々あったPioneerのロゴを同じく白で入れ直してあります。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させたら全体の磨き処理を行い、フロントディレイラーステー部分を元のようにつや消し黒に塗り直し、さらに数日寝かしたら完成となります。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!

S-WORKS カーボンフレーム&フォーク 下準備

sworks1 先日キャンディーグリーンの下塗りを終えていたSPECIALIZED S-WORKSのカーボンフレームです。全体を塗装後に一部修正を行い、さらに熱を掛けてその後じっくり寝かしておきました。

sworks 下準備をする前に4回目の計量を行ってみました。

剥離作業前の重さが1138.3gで、旧塗膜を剥離後は1057.2gで81.1g減、サフェーサーを塗って研いだ後は1112.9gとなり、その後キャンディーグリーンの下塗りを行ってこちらの数値となります。

ただしこの状態だとイモネジが3個入ったままで、こちらが4g×3=12gで、実際は1148.1gになります。キャンディーグリーン(ベースコート+クリアー)の塗装分が35.2gといった感じです。予想では40gだったので若干少なくて済んでいる感じですかね(ちなみにオーナー様からは重量増については全くの不問で、単に私が興味がある事と、今後の参考の為で御座います)。

sworks4そしていよいよ次の作業がロゴ入れとなりますので、一旦ここで塗装面全体に足付け処理を行います。

まずはゴミのブツや肌を平滑にする為、#1200の耐水ペーパーを使って表面を研磨します。

sworks5 ただしペーパーだけで全体を研磨しようとすると突起した箇所の下地を露出させてしまう為、ペーパーは平面だけに留め、その後はスコッチブライト(研磨粒子が付着した不織布)とウォッシュコンパウンドを使い、さらにポップナット周辺などの細かい個所はナイロンブラシも使ってしっかり足付け処理を行います。

sworks6 この足付け処理作業が結構手間が掛かり、さらには下地を出してしまう等結構ハイリスクな作業となるのですが、ここまでしっかり下地を行っておけば密着剤等の使用は必要ありませんので、数年経ってから下地に塗った密着剤が劣化して、表面のクリアーが浮いてくる(層間剥離)と言ったトラブルもありません。

車(四輪車)の塗装で今時足付け処理をしないで塗ると言う事は稀だと思うのですが、一昔前に全損車両の起こし(主に外車)やオールペン全盛期など、とにかく店頭に並べれば売れる!と言った時代に「洗車だけして密着剤を使ってそのまま塗る(!)」みたいな事が多発していて、そんな事も知らずに購入した方が数年経ってから塗装がベロベロと剥がれて来て、一体どうしたら良いかといった相談を本当に多く頂きました。

自動車の全剥離・全塗装なんて採算が合う筈も無いのですが、オーナー様と車が可哀そうなのでそういった仕事も何度かやりまして、ただやはりと言うか作業している時にはかなり激しい憤りを感じたりする事もあり、「こんな事をした塗装屋は地獄に落ちろ!」なんて本気で思っていたりもしました(笑)。まあ悪いのは経営者だと思いますけど(ただ請負の外注さんも多かった時代ですので)。

sworks7 フレーム下のワイヤーを通している所の点検口(?)の蓋は取り付けた状態でキャンディーグリーンを塗っていて、内側はそのままにする予定だったのですがフチが綺麗じゃ無かったので一応ベースコートの黒だけ塗っておく事にしました。

sworks8 画像だと塗ったばかりなので艶がありますが、この後艶消しとなりますので落ち着いた感じになります。

sworks9 各部をマスキングし直し、台にセットして本塗り準備完了です。

sworks10 同じくフォークも全体を足付け処理してあります。

sworks11 さらにペダリングモニターセンサーのカバーも足付け処理を行います。ネジ穴の部分はペーパーもスコッチも入らないのでナイロンブラシを併用しています。

sworks12 全体を良く脱脂&エアーブローした後、ベースクリアーを塗布します。これは色の着いていないベースコートとお考え頂ければと思います。通常のベースコート同様硬化剤は入れていません(6コート以上厚塗りする場合は数パーセント入れたりします)。

sworks13 ベースクリアーが乾くと全体が均一にしっとりとした仕上りとなります。

sworks14これを行っておく事で、この上に塗るロゴとの馴染みを良くして輪郭をシャープに仕上げられる効果があります。

本日はここまでで、ロゴ入れは後日、クリアー塗装はさらにその翌日になるかも知れません(今までの例だと3日掛かりで行っています)。DUPONTの時は「ベースコートを塗ってからクリアーまでは24時間以内に」といった縛りがありましたが(デモマンからそう言われていました)、STANDOXはそれが無いので時間に余裕を持って作業出来るのがありがたい所です。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

と、ここまでが昨日の記事で、本日無事本塗り完了致しました!

まだ画像がまとまっていませんので、紹介は後日とさせていただきます。

色味は相変わらず画像だと青味が強いのですが、実物はかなり良い感じですのでどうぞご安心下さいませ。

S-WORKSカーボンフレーム 部分塗装

sworks74 先日下塗りの本塗りを終えたS-WORKSのカーボンフレームですが、その後熱を掛けた後に塗装の状態を確認したところ、チェーンステーの一部で少し色が薄い部分があったので部分的に修正塗装を行いました。

sworks75塗ったのは手前の細いフレームの極小範囲で、ただクリアー自体はそれを覆うようにしないといけない為に全体の塗装範囲は余計に広めにしています。

シートチューブ部分も剥き出しになっていますがそこは塗っておらず、多少塗装ミストが飛んではいますが、この後全体を足付け処理(所謂ペーパー掛け)をする事になるので問題ありません。

言われなければ気付かない程度だったのですが、この後に行うロゴの塗装を行ってからだと取り返しがつかなくなるので今の内に塗り直しておきました。と言っても手間的には殆ど無いので、このまま気にし続けるくらいなら年を越す前に払拭しておこうという感じです。

尚、色はやはり画像だと青味が強いですが、実物はもっと緑寄り(黄色寄り)ですのでご安心下さいませ。後日実際の色味に近い状態で撮影しておこうと思います。

引き続きどうぞもう暫くお待ちくださいませ!