スバルXVの純正テールランプです。近年のテールランプによく見られるクリアーカバータイプの構造となっていますが、このクリアーテールを好まない方も多いようで、これを塗装でレッドテールにするご依頼はとても多いです。
テールの下部にはウィンカーとバックランプがあるのでここは赤く塗らず、ただ最後に全体にスモークを塗る事で白々しさを落ち着かせるようにします。
土台部分をマスキングし、レンズ表面にはペーパーを掛けて足付け処理を行います。
透過性の塗装は1コート毎に十分なフラッシュオフタイム(乾燥時間)を設ける必要がある為(レンズが割れてしまうのです)、部品一点でも一日掛かりの塗装となってしまいます。
ただそうすると一個当たりのコストが高くなってしまうので、通常はこうやって数セットを纏めて塗るようにして採算を合わせています。
塗り分けがある場合、一番最初にご依頼を頂いた方はその分割高になってしまいますが(標準コースでのお受付となります)、それ以降、「これと同じ内容で」と言う事であれば「お任せコース」での対応が可能ですので費用も落とせます。
ただしスモーク塗装の場合は濃度の調整が微妙ですので、濃さをご指定の場合はお任せコースでは対応が出来ません。どうかご理解下さいませ。今回のように「レッド+おまけスモーク」の仕様であれば大丈夫です。
透過性の塗装(キャンディーカラー)は一度ムラやダマが出ると取り除く事が出来ませんから、塗膜中の含有量を抑えて4~5コートに分けて 塗り込みます。
レッドキャンディーの後に全体に薄くスモークを2コート程塗り、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。尚、プラスチック素地への塗装は全てプラスチックプライマーを塗布しています。
クリアーは耐UV性の高いSTANDOXクリスタルクリアーの仕様となっています(彩度の高いキャンディーカラーはこれが必須で、その他は任意でオプションで選べます)。
その後60℃で40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、数日寝かしたら完成となります。
車体に装着される物であれば塗ったその日に出庫と言う事も可能なのですが、梱包~発送となると塗装面にはかなりのストレスになる為、通常は強制乾燥を終えてから3日以上経ってからの完成となります。
納期については他のご依頼品のタイミングによる所も大きいのでバラつきがあり、早い場合は2週間、遅い場合は一か月半くらいが目安となります。「どうしても」と言う場合には別途「納期指定」(短縮)のオプションがありますが、仕上がりが上がらないのに金額が上がるというのは私的にもお勧めしておりませんので、出来れば予備品などをご用意して頂き、他の方と同様に完成をお待ち頂ければと思います。