日産レパードVG30インマニ等結晶塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていた日産レパードVG30エンジン用のインテークマニホールド(サージタンクまたはコレクトケース)とそのカバー、タイミングベルトカバー合計4点の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

最初の状態は塗膜はある程度残っている物の、既に密着性が無い状態なのでちょっとした事で塗膜がペリペリと剥がれてくる状態でした。大抵の場合でそうなのですが、新品の状態から金属用のプライマーが塗られていない事が原因かと思います。

 パッと見は黒に見えますが、赤・オレンジ・青・イエローを混ぜたグレーの結晶塗装となっています。

 塗装後に面研してアルミ素地を光らせた個所は、腐食の進行を遅らせられるようクリアーを筆で塗ってあります(クリアー自体に防錆効果はありませんが、何もしないよりかは長く美観を保たれるようにしています)。

 この場所に先ほどのカバーが装着され、ガソリンと混合された空気がこの道を通って行くといった感じでしょうか。

内部はかなり汚れていましたが、アルカリ洗浄液→溶剤(廃シンナー)浸け置きで綺麗になっているかと思います。

車体に装着されるとこちらの面(裏側)は見えなくなると思いますが、 表側と同様綺麗に仕上げるようにしています。

 形が変則的なのでとにかくマスキングが面倒な部品でもあります。

 いつもはここがシールなので溶剤浸け置きが出来ないのですが、今回はアルミパネルが両面テープで貼られている造りだった為(今回初めて見ました)、作業が楽に出来たのが幸いでした。

 カバーを置いてみました。

 こういった砂型鋳造製品は素地が粗いのが特徴ですが、結晶塗装を施すと粗が目立たなくなり美しく見れるのが良いところでしょうか。

取り外した付属品は同梱し、元の状態が判るよう画像をプリントアウトして添付しておきました。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

日産レパードVG30インマニ等結晶塗装 本塗り

 先日下準備を行っていた日産レパードのVG30エンジン用コレクトケース(インテークマニホールド)と、タイミングベルトカバーの合計4部品です。その後アルカリ洗浄槽に浸け置きして内部を洗浄し、さらに溶剤槽に浸け置きして旧塗膜を剥離しました。

 色は元々塗られていた塗膜に合わせて作製します。パッと見は黒に見えますが、赤黄緑掛かったグレーとなります。

結晶塗装の黒をベースに、赤・オレンジ・黄・青を混ぜています(結果的にオレンジは必要無かったかも知れませんが・・・)。

旧塗膜を剥離したパーツはその後リン酸処理を行い、よく洗浄した後数日掛けて乾燥させておきました。

 それぞれの部品は持ち運びできるよう板の上に固定し、インマニは裏表を同時に塗るので台に立てた状態にして固定しています。

不安定に見えますが、インマニは台にボルトで固定しているので倒れる事は無く、また下側を塗る時には台ごと90度傾けて塗っていたりします。

 まずは全体にプライマーを塗布します。

 凸部は最後に削るのでこの時点では気にせず一緒に塗ってしまいます。

 そして本塗り完了です。一度に塗って熱を掛けるのでは無く、各部品はそれぞれ少し時間差をつけて行っていて、タイミングベルトカバーは既に熱が掛かって結晶目が出ていますが、インマニは置いたばかりなのでこれから結晶目が出て来ます。

 140℃で30分程熱を掛け終わった状態です。

さらに後日、恒温器で140℃20分程の二度焼きを行います。

板の上にそのまま直置きにするとフチがくっ付いてしまうので、間にネジなどを挟んで少し浮かした状態にしています。

 こちらは最後に凸部を研磨してアルミ地を光らせ、また腐食の進行を遅らせる為にクリアーを筆で塗っておきます。

 先ほどのカバーがこの部分に装着されます。気化したガソリンが漏れないようピッタリ被さる物で、こういったガスケットが着く個所はマスキングをして塗装が着かない様にしています。

後日台から外し、次は恒温器(乾燥炉)で熱を入れます。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

日産レパードVG30インマニ 作業前準備

日産レパードVG30インマニ等 結晶塗装承ってます

先日お預りしておりました日産レパードのVG30エンジン用エンジンパーツ4点です。

 再塗装を行う結晶塗装は「新車当時の色に」とご指定頂いておりますので、回収出来そうな塗膜はある程度集めておく事にします。以前ご依頼頂いたL型ヘッドカバーの青い結晶塗装の時みたいな感じですね。

 幸いなのかどうか判りませんが、新車時の塗装ではプライマーが塗られていないので勝手にペリペリと剥がれて来てくれています。新車時に限らず、下地処理、プライマーの塗装が成されていなければどの塗装もいずれはこうなります。また密着剤をプライマーと呼ぶのはどうなのでしょう。

 回収した塗膜片がこれ以上バラバラにならないよう、透明なテープに貼って挟んでおきます。

 そしてこのインマニではいつも見かけるこちらのシールです。

が!今回はどうやらシールでは無くアルミプレートが貼られていて、そこに直接黒い文字が印刷されています。いつもは自己破壊型のアルミシールなので手が付けられませんでしたが、これなら何とかなるかも知れません。

 ヘラだと曲ってしまいそうなので、今回はタコ糸(綿の水糸)を隙間に通して両面テープを切断していきます。

 と言う訳で綺麗に剥がす事が出来ました。この型のインマニは今までも何度か施工していますが、このタイプは初めてです。

 折角なので外したプレートをスキャナーで読み込んでPCに取り込み、以前同じような感じで作ったフェアレディZのインマニカバーのフォントを重ねてみました。多少縦横比は違いますが、やはりと言うか同じ系のフォントです。

 多少違う物もありますが、これくらいなら少し調整してあげれば使えます。

全てを作るのは流石に時間が掛かり過ぎるのでこの辺で止めておきますが、いずれシールタイプが入ってもこれなら同シールの再現が出来そうです(当然ですがシールの販売などは出来ません)。

これでアルカリ洗浄槽への浸け置きが可能となりましたので、内部の汚れも綺麗に落とせると思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

日産レパードVG30インマニ等 結晶塗装承ってます

先日到着しておりました、日産レパードのインテークマニホールド(コレクトケース)とそのカバーパネル、タイミングベルトカバーの合計4部品です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

色は黒に見えますが赤・黄色味を帯びたグレーで、現状は色も劣化していると思われますので、新車当時の色を想像して当時のように復元するような内容で作業を承っております(ただし下地はしっかり行ないますので耐久性は新車時より高くなります)。

以前施工した時の画像がありますのでそちらを紹介させて頂きますね。

 塗装時はそれぞれを別に塗装するので、マスキングでかなり手間の掛かる部品となります。少しですがこちらのページで紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ。

今回のように少し古い型の車のヘッドカバーは、一般の方よりも業者様からの御依頼が多く、現在もRB26のエンジンパーツ一式の結晶塗装をご依頼頂いていたりします。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!