先日調色作業を終えたピナレロのONDAカーボンフォークですが、衝撃の事実が発覚しました。
クリアーの艶としては現状から判断して「3~4分艶」を予定していたのですが、恐らく新車の時点から貼ってあったであろうwarningのシールを剥がしてみると、何としたから完全マット(艶消し)の塗膜が出てきたのです。
検証した結果、恐らくはこの艶消しが本来の正しい艶具合で、その後の整備(洗車)などで塗膜を拭いている内に艶が出てしまったのだと思われます。
ホイールが付く近辺の、ウェスなどが当たり難い箇所を見てみると確かにそこは艶消しだった頃の姿が見受けられます。
と言う事で予定していたクリアーは「艶消し」で行う事にして、もし車体と比べて艶が合わないと感じたらワックスを掛けて艶を出して頂ければと思います(フェラーリ腰下の艶消し黒を塗る場合もこれと同じ方法ですのでご安心下さい)。後から艶を消す事は出来ませんが、艶を出すのはこの方法で出来ますので一応オリジナルに合わせるようにしておきます。
そして傷部分の修正です。傷自体は小さいですが、ペーパーは一種類あれば足りるという事では無いので、結局こんな感じで色々使います。場所が曲面なのでクッションパッドも多用する感じですかね。
ここの順番はサフェーサーを塗った後でも良いのですが、他にも小傷がありそうなので先に全体の研ぎ(足付け処理)を行っておきます。
目で見える浅い傷は#600で削って、その後全体を#800で研磨、その後スコッチ(繊維状の研磨副資材)とウォッシュコンパウンドを使って足付け処理&脱脂清掃となります。
傷もそうですが、ブレーキを固定する箇所の塗膜が周りに盛り上がる程寄っていたのでそれらも全部削っておきました。とにかく塗膜が厚いです。
結局傷は無くてもそれなりにストレスが掛かっていた箇所は剥がれかかっていたので(ペーパーを掛けるとフェザーエッジが出ずブチブチと切れていくアレです)、そういった予備軍みたいな箇所も全部削っておきました。
フォーク裏側の上の方にはタイヤで何か巻き込んだ?ような深い傷がありましたら、それらは#600で研ぎ落とせたのでサフェは必要ありません。
余りサフェーサーの範囲を広げたく無いのでマスキングは二段階方式にしました(たんに途中で貼り直すだけの事です)。
途中までは狭い状態でサフェを塗っていますが、半分くらいから紙の位置をズラしてサフェーサーの切れ目がブツ切りにならないようにしています。
一般的なイメージとして、サフェの面積は小さく収めた方が楽に出来そうですが、無理にそうしようとすると色々と問題が生じますので、サフェは極力大きく大きく取るのが基本です。
ちなみにマスキングの端がペラペラした貼り方なのは、サフェーサーを塗った時の段差が付き難いようにする為で、範囲に余裕があればブツ切りでも構わないのですが、こういった時には普通はこうするのが基本です。車の塗装屋さんなら毎日やっていますよね(3Mのソフトテープより余程この方が綺麗に仕上げられますし)。
この後サフェに熱を掛けて強制乾燥~完全硬化させ、サフェを研いで形を整えたらいよいよ本塗りです。来週には本塗りを出来る予定です。もう少々お待ち下さいませ!