ISUZU 117 Coupe Tail Lights

isuzu19 今回は比較的最近行った作業の紹介となりますが、ちょっと珍しい内容だったので改めて纏めて紹介させて頂きます。いすゞ117クーペの純正テールランプです。

isuzu20 車としては40年~50年前に製造されていた物で、部品も当時の物となると相当古い物になるかと思います。

isuzu21 まるでワイヤーブラシで擦られたような鋭角で深い傷が至る所に見受けられました。

isuzu22 クリアーレンズ部分にはタバコを押し付けられたような感じでレンズ表面が溶けてしまっています。

isuzu23周りの金属製の枠は外せないので、先にコンパウンドを使って磨いておきます。

isuzu24先ほど磨いた枠をマスキングし、レンズ表面を削り落とします。今回はとにかく傷が深いので通常は使わない#320から始めました。

isuzu42溶けたクリアーレンズには気泡のような巣穴が出来たいたので、ここは透明な接着剤を使って埋めます。

isuzu431:1で混合して固まるエポキシタイプです。

isuzu44プラスチックプライマーを塗布し、少し大きめにエポキシ接着剤を塗布します。

isuzu45完全に硬化したら当て板とペーパーを使って平らに研ぎます。

isuzu46多少跡は残りましたが穴は埋まりました。

isuzu47黒く塗られた枠の部分も傷だらけだったのでここも再塗装を行います。

isuzu48金属が露出していたので最初にまずプレイマーを塗布します。

isuzu49色は最初と同じ半艶黒です。

isuzu50そしていよいよレンズ部分の本塗りです。

元々あった深い傷は全て削り落とし、最終的に#800~#1300の目に均してあります。

isuzu51プラスチックプライマーを塗布し、スモーク塗装を行ったらクリアーを塗って本塗り完了です。

スモーク濃度は控えめに、ただレンズの内側の汚れが見える部分もあるのでそれを目立たなくしています。

isuzu53塗装時にゴミが付着した場合は磨き処理を行いますが、そうで無い場合はそのまま塗りっ放しの仕上がりとなります。塗装本来の美しさを見て頂きたいですのでワックスの類も一切使っていません。

isuzu56そして完成です。

isuzu54劣化したレンズ表面を削り落として若干のスモークを入れて色に深みを持たせ、高品位なアクリルポリウレタンクリアー(クリスタルクリアー)で美しい艶具合に仕上がりました。

isuzu55先ほども紹介したようにワックス等の艶出し剤は使用しておらず、塗膜本来の美しさです。

isuzu57溶けたレンズ部分も言われなければ気が付かない程の仕上がりになったと思います。

塗装ではクリアーレンズをレッドテールにするような加飾が出来ますが、今回のように古い部品を再生するような事も可能です。どうぞご利用下さいませ。

いすゞテールランプ スモーク塗装 完成

isuzu54 大変お待たせしました!いすゞ117クーペの純正テールランプ、「極薄目」のスモーク塗装で完成となります。

isuzu19元の状態としては、レンズ全体に傷があって艶も殆ど無い状態だったのですが、レンズ表面をかなり削ってうっすらとスモークを掛け、高品位なクリスタルクリアーを塗って綺麗な状態に戻しました。今回はスモーク塗装というよりはレストアみたいな感じですかね。

isuzu55フチのメッキに出ている腐食は仕方無いにしても、これならパッと見は新品にも劣らない艶具合になっていると思います。

isuzu57タバコを押し当てられてクレーターのようになっていた箇所も、言われなければ多分判らないくらいにまでなっていると思います。剥げていた黒い枠も半艶黒で塗り直しています。

isuzu56 ちなみに今回はいつもの自然光では無く、蛍光灯照明のある場所で撮影を試みています。日差しが強くて太陽の位置が高過ぎる為かコントラストが強く、スモーク塗装をした物が実物よりもかなり黒くなってしまうのです。多分もう少し撮影する時間を早くするか遅くすれば良いと思うのですが中々そう言う訳にもいきませんでして・・・。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度も当店をご利用頂き有り難うございました!

いすゞテールランプ スモーク塗装 仕上げ

isuzu53先週塗り終わっておりますいすゞの純正テールランプです。最初はかなり凄い状態でしたが良い感じになっていると思います。

明日~明後日にはには完成のご案内も出来ると思います。もう少々雄町下さいませ!

いすゞテールランプ スモーク塗装 本塗り

isuzu50 大変お待たせしました!いすゞ117クーペの純正テールランプ、無事スモーク塗装完了しております。ちょっと撮影し忘れたのですが、予め塗っておいたクリアーレンズ両端の半艶黒はこの後マスキングしています。

isuzu51 スモーク濃度は控えめに、ただレンズの内側の汚れが見える部分もあるのでそれを目立たなくしています。「極薄目より少し濃くした程度」ですかね。

isuzu52元々のレンズがクリアーなレンズでは無いので透明感は感じられないのですが、艶や深みは画像で見るよりも凄いので、恐らく新品の時よりも綺麗になっているのでは・・・と思う次第です。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

いすゞテールランプ 下準備

isuzu22テールランプ内のクリアーレンズ部分にタバコを押し付けて溶けたような箇所があったのでそこも修理しておきます。

isuzu42 ある程度サンダーで削ったのですがどうやら気泡のような物は相当根深いようで、これ以上削っても意味が無いようなので後は透明なエポキシ樹脂(接着剤)を盛っておく事にしました。見た目は平らなのですが結構削ったので凹んでいるんですよね。

isuzu43 使うのは一般的な注射器型の透明なエポキシ接着剤です。

isuzu44 予めプラスチックプライマーを塗布し、よく乾かしてからエポキシ樹脂を盛ります。真空脱泡が出来れば理想的なのですがそれは無いので出来るだけ泡が混入しないように混合して盛り付けます。

isuzu45 使ったエポキシ接着剤は5分硬化と比較的早いタイプの物ですが、念のため1日置いてから研ぎます。最初は#320から始めて最終的に#1500の水研ぎまで行いました。

isuzu46 気泡のような周りにも若干エポキシ樹脂が残っているのが判ると思います。それが削って低くなった部分ですね。痕は残りましたが少なくとも塗ったクリアーに巣穴が出来る事は無くなったと思います。

isuzu47 そして枠の黒い部分です。こんな所に金属の枠を仕込むなんて現代のテールランプでは有りえませんよね。手が込んでいると言うか、よく社内で反対されなかったかと(笑)。

isuzu48 本当はサンドブラストを掛けたいところですがそう簡単にレンズが外れてくれる構造では無さそうなので、傷が付いた箇所はペーパーで削って金属が露出した箇所にプライマーを塗っておきます。

isuzu49続けて1コートソリッドタイプの半艶(7分艶くらい)を塗って下塗り(?)完了です。当初はタッチアップ程度で良いかと考えていたのですが、傷が付いた箇所をマスキングして後生大事に取っておくと言うのもどうかと思ったので、レンズを足付け処理する時にここも一緒にペーパーを掛けてしまう事にして、結果「傷が付いてしまったので・・・」という事で塗る事にしました。ある意味確信犯的な・・・(笑)。

当為事で、熱を入れた後でも直ぐにマスキングをすると跡が付いてしまうので少し寝かしてからの本塗りとしますね。どうぞもう少々御待ち下さいませ!