インプレッサブレーキキャリパー 本塗り

 先日下塗りまでを終えていたスバルインプレッサの純正フロントキャリパーです。

リヤキャリパーは艶消しクリアーを塗って本塗りを完了していますが、こちらのフロントキャリパーはロゴの凸部を白にする為、二回に分けての塗装としています。

 まずは再び全体を足付け処理します。ペーパーは使わず、スコッチブライト#800とウォッシュコンパウンド、また細かい個所にはナイロンブラシも併用します。

 良く水を切り、一部マスキングを貼り直して脱脂処理を行い

 再びベースコートの黒メタリックを全体に塗布します。

 テープフリーな状態に乾燥させたら凸文字周りを養生し、凸部分の塗装を除去します。

 ロゴ部分は表面梨地の凸凹が強く、ペーパーで削ると下地が露出しそうだった為、最初はシンナーである程度拭き上げ、塗料が完全に乾く前にシリコンオフで拭き取るという事を繰り返しました。この時点で溶剤がベースコートに垂れると染みがついて取れなくなる為ここは慎重に時間を掛けて作業しています。

 最後に#1300相当の布状研磨副資材(アシレックスオレンジ)で凸面を研磨して完了です。

下塗りにクリアーを塗ったのはこの作業をする為で、白のベースコートだけだと溶剤で溶けてしまいますが、クリアーを塗って完全硬化していれば溶剤を使ってもペーパーを掛けても簡単に剥がれる事はありません(勿論手加減は必要で、場合によってはチヂレを生じる為リスクはありますが)。

 その後再びブースに戻し、よくエアーブローをしたら艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。

 その後1時間程自然乾燥させた状態です。艶は綺麗に消えてくれました。

 後は再び熱を掛けて塗膜を完全硬化させれば完成となります。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!

インプレッサブレーキキャリパー 本塗り

 先日下準備を終え、ブレーキ屋さんに下地処理を御願いしていたインプレッサの純正ブレーキキャリパーが戻って来ました。

 全体を確認しながら必要な個所にはペーパーを当て、脱脂清掃を行います。

続けて天井から吊るした状態で、

 プライマーを塗布します。

 その後車体に固定する個所にベースコートの黒を塗り、十分に乾燥させたらマスキングを行います。「27」は直径が27ミリの事で、円形のマスキングシートは予め20~30ミリのサイズでカットした物を用意していて、その中から丁度良いのを選んで使えるようにしています。

 リヤキャリパーも同様に行います。

 そしてベースコートを塗布します。色は元のリヤキャリパーの純正色を参考に色見本帳から近似色を選び、それよりも若干濃い目のトヨタの1F6を採用しています。

ちなみに今回は変則的な方法で、こちらのフロントキャリパーはこれが本塗りでは無く「下塗り」になります。

 それに対してこちらのリヤキャリパーはこのまま本塗りとなります。結構慌ただしくやっていますので順を追って説明しますね。

 リヤキャリパーのロゴはいつも通りマスキングシートを使って塗装で入れますが、

 フロントキャリパーの方は「凸文字」の天面のみを白にする為、一旦はその周辺も一緒に白で塗って「後で研ぎ出す」と言う方法を行います。

ちなみに白はいつもの白(VWキャンディーホワイト)では無く、元のロゴはかなり暗い感じでしたのでそれに合わせてBMW MINIのライトホワイト(カラーコード:B15)を採用しました。多少グレー寄りの白となります。

 リヤキャリパーは艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。ここから徐々に艶が消えていきます。

 それに対してフロントキャリパーは下塗りの為、こちらは艶消しでは無く通常の「艶あり」のクリアーを使っています。

今回の下塗りでは黒メタリックは塗らず全体を白にしても良かったのですが、後の作業が多少なり楽になればと思い、先に隅々まで黒メタリックを塗っておきました。後で塗る時には凸文字周辺だけで大丈夫なようになります。

そしてこの後クリアーが完全硬化した後、全体を足付け処理して再びベースコートの黒メタリックを塗り、凸文字部分を削ると下から白が出て来て天面のみ白になる、という算段です。また最後には今度は全体に艶消しクリアーを塗ってリヤキャリパーと同様の艶消し仕上げとします。

尚、わざわざクリアーを塗っているのはペーパーを掛けても下地が出ないようにと、またここで艶消しクリアーで塗らないのは「白く濁る」のを避ける為です。

時々「新車で買った自転車のフレームが艶消し黒なので、クリアーだけ塗って艶ありの黒にして欲しい」といったご相談を受けますが、普通は(と言うか私は絶対)しません。艶消しクリアーには体質顔料としてシリカゲルが含まれている為、実際には透明では無く白く濁った色味になるのです。ベースコートは黒でもその上に艶消しクリアーが塗ってあれば、その上にクリアーを塗って艶を出しても「グレーっぽい気持ち悪い黒」になってしまいます。

それ故に調色して合わせた色に上に艶消しクリアーを塗ると色が変わる訳で、艶消しの調色がとてつも無く面倒と言うのはそう言う訳です。毎回艶消しクリアーを塗って熱を掛け硬化させた状態で色を確認しなければなりません。まさに地獄のような作業です。

 リヤキャリパーは艶消しクリアーの為、一時間くらい自然乾燥すると艶が消えていきます。

 同じような画像ですが、反対側の裏面です。

今回は固定場所の都合上ロゴが真下に来ていますのでちょっと撮影がし難いのですが、「ゴミが付き難い」という点では非常に良いのでむしろ良い感じでした。ロゴの白も白過ぎず(明る過ぎず)、落ち着いた感じで良い具合に出来ていると思います。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、リヤキャリパーはそのまま完成で、フロントキャリパーはもう一度塗装します。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

インプレッサブレーキキャリパー 下準備

 先日お預かりしておりましたスバルインプレッサ用のブレーキキャリパー一式です。

今回はご依頼では既存の色に近い状態で、ただオーナー様曰く「新品の頃はもうちょっと濃かったような気がした」との事ですので、気持ち濃い目の近似色を選びました。と言うかキャリパーの場所によって色が違うので、その中から真ん中を選んだ感じでもあります。カラーコードはトヨタの1F6、STANDOX Var.はGE.Dとなります。

フロントキャリパーについてはロゴ部分が凸状になっている為、こちらは二度に塗り分ける事でロゴ部分を白にします。

リヤキャリパーは切削された面にロゴがプリントされていますので、新たにデータを作りました。

いつもは撮影した物やスキャンした物をPCに取り込んでそれを基にデータを作っていきますが、今回は元々あった「SUBARU」のロゴを使用し、上下にそれらしい線を作成しました。縦横比は合わせていますのでほぼ同じような感じに出来上がっていると思います。

これで色とロゴのデータが取れましたので、後日ブレーキ屋さんにお願いして下地処理を行って貰う予定となります。その間にトヨタ86用のキャリパー一式の塗装が出来ると思います。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

インプレッサブレーキキャリパー塗装承ってます

 先日到着しておりましたスバルインプレッサ用のブレーキキャリパー一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 ご依頼内容としては特に大きな変更は無く、キャリパー本体は既存の色と同じようなグレーメタリック(リヤ寄り)で、ロゴも同じような白、つや消し仕上げで承っています。下地はいつものブレーキ屋さんにてサンドブラスト処理をお願いします。

艶消し仕上げについては以前の施工例がありますのでそちらの画像を紹介しますね。

こちらは元々は違う色だった物をサンドブラスト処理した後にグレーメタリック、つや消しクリアーで仕上げています。ロゴはシルバーですが今回これを白にします。

 ただ今回のフロントキャリパーはロゴ部分が出っ張っていまして、この場合はフラットな面にロゴを塗装するより厄介です。

方法としては、石刷りをして大体の輪郭を抽出→スキャナーで読み込んでソフトを使って修正→マスキングシートを作成するといったやり方がありますが、今回は梨地を多少なりともフラットにしたいという事もあって「2度塗り」の方法で行う予定です。以前APキャリパーで行った方法ですのでそちらのページを紹介しますね。

AP RACING Brake Caliper

リヤキャリパーについては平面に白で塗装がされていて、こちらはいつもと同じような方法で普通にロゴ入れ塗装を行います。

尚データについては「SUBARU」はありましたので、それの上下に同じようなラインを入れて大体似たような物を作成します。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!