自転車用カーボンホイール サフェ2回目

先日一回目のサーフェサーを研いでおいた自転車用HED製20インチ(406)のカーボンホイールです。

再び塗装用のジグ(フレーム)に取り付けて、裏表を一緒に塗れるようにしました。

よく脱脂清掃し、エアーブローで埃を飛ばします。

一回目のサフェで埋まらなかった巣穴は柔軟性のあるポリパテで埋めています。

二回目のサフェでは一回目のサフェを覆うような感じで、塗り分けのラインを0.3mmくらい拡大しています。また輪郭がシャープになるよう通常の和紙タイプでは無くPP=ポリプロピレン製のラインテープを使用しています。

サフェはウェットで4コート程塗りました。

一回目のサフェでは軟化剤30%仕様でしたが、二回目では20%仕様としておきました。30%仕様だとゴムのような柔らかさで、これを研いでもライン出しが出来ないような感じだったのでもう少し切削性を上げたかった為ですね。

今回もコート毎に30分くらいのフラッシュオフタイム=コート間の乾燥時間を設けています。

一回目のサフェに比べ、しっかり巣穴が埋まっているのが判るかと思います。

スポークが通る穴にあったカーボンクロスの毛羽も整えておいたので、穴のフチが綺麗に仕上がっているのが判るかと思います。

ぶつ切りマスキングは最後のサフェが塗り終わったら直ぐに剥がして断面が極力滑らかになるようにしています。

この後はサフェと一緒にアルミリムも研磨して素地を整えます。

尚、場所によって塗装面(カーボン面)がアルミリムより高かったり低かったりしていて、一度の本塗りだと上手く行かないような(綺麗に仕上がらないような)気がしたので、今回は2回に分けて行おうかと思っています。一度目はベースコート(白)とトップコート(クリアー)、2回目はクリアーのみといった感じですね。最後にクリアーコートのみを、これまでと同じように少し広げて塗れば断面が滑らかに仕上がるかと思った次第です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

自転車用カーボンホイール サフェ研ぎ

先日巣穴をポリパテで埋めておいた自転車用HED製20インチ(406)のカーボンホイール です。こちらは常温で硬化するので強制乾燥はせずそのままの状態となります。

ポリパテは巣穴を埋める為だけの物なので、全体を#180のダブルアクションサンダーで研磨して表面を平滑にします。

フチはアルミリムよりカーボンの方が低くなっている箇所もあるので、そこは手研ぎで行います。これが中々に地味な作業で、延々2時間くらい削っていました。

その後脱脂清掃して状態を確認します。

しっかり巣穴が埋まっているのが判るかと思います。

尚、スポークを通す穴にはカーボン繊維の毛羽が残っていて、それ単体だと中々取り難い(切り難い)のですが、

サフェが塗着しているとカッターで切る事が出来、その後穴の断面をペーパーで研磨して形を整えます。

この後は再びサーフェサーを塗るのですが、アルミリムの部分のマスキングを今までの和紙タイプでは無く、PP=ポリプロピレン製のラインテープを使う事にしました。

ある程度の厚みがあり、またPPは塗料が密着しないという特性からバツ切り部分がシャープに仕上がる特性があります。

貼り方としてはアルミリムとカーボンの境界線より0.05mmくらい外側を狙うようにします。アルミリムよりカーボンの方が高い箇所は良いのですが、実際には低い箇所の方が多いので(バラバラです)、何とか塗りあがった時に境界線が綺麗に仕上がるようにしたい感じですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

自転車用カーボンホイール 巣穴埋め

先日一回目のサーフェサーを塗っておいた自転車用HED製20インチ(406)のカーボンホイール です。その後50℃120分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました(60℃だとブリスターが出る恐れもあったので念の為低めにしています)。

軟化剤をかなり入れたのでサーフェサーなのに艶が出ています。

尚、元々あった巣穴はサーフェサーでは埋まり切っておらず、

また全体に無数に点在している為、

2回目のサフェを塗る前にまずはこちらを埋めておくようにします。

全体を#180で研磨して足付け処理を行い、

パテを用意します。

今回のホイールはカーボンが非常に薄く、軽く指で押しただけで凹むような柔らかさなので、使うパテもそれに準じて軟化性のあるタイプを使います。イサム塗料のポリエステル系パテですね。柔軟性の他、塗料や接着剤・パテが密着し難い(実質しない)PP=ポリプロプレンへもプライマー無しでくっ付くと言う特徴もあります。

巣穴は無数にあるので、よくしごきながら全体に塗りました。

この後は全体をサンディングして、もう一度フレキシブル仕様のサフェを塗ります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

自転車用カーボンホイール サフェ入れ

先日素地調整を行っておいた自転車用HED製20インチ(406)のカーボンホイール です。

通常であればS字フックなどで吊った状態で塗装されるのが一般的ですが、スプレー時に被塗物がフラフラと揺れると正確なスプレーが出来ない事、また地面に対して水平な状態で塗りたいので(塗り肌を平滑にしたいので)、それ用の治具を作ります。以前Y31セドリックのフロントグリルメッシュを塗った時に使った方法ですね。

アングル材と全ネジでホイールをしっかり固定し、台に接触しないよう置けるようにして裏と表を同時に塗れるようにしています。

リム部のマスキングは貼り直しています。

巣穴が酷かった箇所には構造用エポキシ接着剤(3Mパネルボンド)を充填し、完全硬化後に#180→#240で研いでいます。

こちらはスポークが接触したかでヒビが入っていた箇所ですね。ちなみに今回のホイール、強度自体はリムの方がメインで、カーボン部分は空力を賄っているのだと思います(ディープリムのエアロホイール)。

よく脱脂清掃後、まずはプライマーを塗布します。

こちらはビスフェノールA型のエポキシプライマーサーフェサーです。ウレタン系に比べて樹脂自体が強いタイプですね(密着性、強靭性等)。

エポキシプラサフ自体にある程度柔軟性はあるのですが、通常の塗料で使う軟化材という設定が無いので、こちらは1コートのみの薄膜に留めておきます。

なのでこの時点では表面にある巣穴はほとんど埋まりません。

続けてサーフェーサーを塗布します。こちらはウレタン系ですね。

最初に塗ったプラサフと違う種類の塗料になりますが、完全硬化させない半生な状態で塗り重ねる事により十分な密着性を保持します。ちなみにエポキシ系はウレタン系より強いのでこの順番が成り立ちますが、逆だとチヂレ等を起こすのでNGです。

ウレタン系サーフェサーには軟化材を入れているので中々指触乾燥せず、また艶のある仕上がりになります。画像は1コート塗り終わった時点なのでやはりまだ巣穴は全然埋まっていません。

通常サーフェサーを塗り重ねる際のコート間の乾燥時間=フラッシュオフタイムは15分程度ですが、軟化材をかなり入れているので今回は30分~60分程開けて塗っています。なのでサフェを塗るだけで半日掛かりです。

丁度この時にスタンドックスのデモマンの方が顔を出してくれたのですが、こちらの作業があるので余りゆっくりと話が出来なかったのがちょっと残念で申し訳ない感じでした。ただどうしても私一人での運営だと現場が優先になってしまうので(誰も代わりが居ないので)仕方ないですかね。

サフェはトータル5コートで、最後の1コートはシンナー希釈を多めに、塗り終わったら直ぐにフチのマスキングテープを剥がしておきます。

薄いカーボンの巣穴は、通常のそれとは違って「底なし」な面もあるので、一度のサフェで完全に塞ぐのは難しく、なので一旦ここまでとして完全硬化させ、この後軟化性のポリエステル系パテ(イサムバンパーパテ)で巣穴を埋め、全体を研いだらもう一度サフェ入れを行うようにします。単に巣穴を埋めるだけならスプレーパテ(スプレーガンで塗るスタンドックスのポリエステルパテ)を塗ればかなり作業時間を短縮できるのですが、これのデメリットが「柔軟性に劣る」=割れやすいので、今回のような極柔らかい被塗面には使えないんですよね。

この後は数日間自然乾燥させ、後日50℃程度で2時間以上の熱を掛けるようにします。ドライカーボンだと思っていたら実はウェットだった!(エポキシでは無く熱に弱いポリエステル系だった!)となると折角塗ったプラサフが熱で剥がれたりブリスターが発生したりするのでそれの予防ですかね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

自転車用カーボンホイール 下準備

先日作業前準備を行っておいた自転車用HED製20インチ(406)のカーボンホイール 2個です。

今回は艶あり白(真っ白)への塗装で承っていますので、まずは下地処理を行います。

カーボン地表面を#180のダブルアクションサンダーで研磨しました。表面の凸凹を削って平滑にしつつこの後塗るプライマー(サーフェーサー)が密着する為の足付け処理的な作業ですね。

アルミのリムはカーボンより低い箇所もあれば高くなっている箇所もあり、後者の場合ダブルアクションサンダーがガツガツと当たって削れてしまう為、フチは同じく#180のペーパーを使った手研磨で行います。

ちなみに長い間苦しめられて来た頚椎症はその後自転車フレームの塗装受付を止め、代わりに鍼灸師さんに勧められた懸垂と腕立て伏せをする事でかなり改善されました。どちらも首回りの筋肉を使う事が良かったみたいですね(ただ小物塗装はどうしても指から腕を使う事が多いからか利き腕は毎日攣っています)。

左が研磨後、右が研磨前の状態となります。

フチは最後にマスキングテープを剥がし、#240で研磨します。この時点でリムにペーパーが当たっても問題ありません(後にリムも全体を研磨しますので)。

そして巣穴です。全体に無数の小さい穴が開いているのですが、それらはこの後のプライマーとサーフェサー(充填効果のある中塗り塗料)で埋めるとして、これらは流石にそれでは埋まりませんのでパテを使います(実際はパテではありませんが)。

ただペーパーでは巣穴の奥まで当たらないので、ここでは真鍮ブラシを使います。本来ならサンドブラストが良さそうですが、カーボンにそれをやると穴が開いてしまいますので、足付け処理としてこちらを使う事にしました。

リムのアルミとカーボンとの隙間もこれをガシガシ擦って汚れを掻き出しつつ足付け処理を行います。

ちなみにいつもの様にウォッシュコンパウンドを使っても良いのですが、とにかくカーボン表面は巣穴だらけで、内部に水が浸透すると後でブリスター等厄介な事になりそうな気がしたので(嫌な予感がしたので)、サフェを塗るまでは空研ぎメインで行う事にしました。

よく脱脂清掃後、エポキシ接着剤を充填します。

使うのは3Mの構造用接着剤パネルボンドで、ひび割れて毛羽立った奥まで浸透するよう全方向から指で扱くようにして擦り込みます。

こちらの合わせ目に出来た巨大な巣穴群にもしっかり奥まで届くよう塗り込みます。

この後は一旦60℃40分程の熱を掛けて接着剤を硬化させ、余分を研磨→続けてエポキシ系プライマーサフェーサー→ウレタン系プライマーサーフェサーを塗る予定です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!