NISMOドライカーボン製導風板塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたNISMOのドライカーボン製導風板の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

最初は何もない、未塗装のドライカーボン板でした。

これに一緒に同封して頂いたシールを基にロゴデータを作成して、

2次元のイメージイラストを作成して打ち合わせを行った後、

それの通りに塗装を施しました。

黒く見える所はカーボン地をそのまま残していて、

NISMOの「O」だけを赤にしています(赤はフェラーリロッソコルサ:300)を採用しています。

白い部分は日産純正のホワイトパール(カラーコード:QT1)となります。

今回はクリアー抜き(カーボン素地)にする部分の輪郭をシャープに仕上げる為に敢えてクリアーまで塗って硬化させてからマスキングを剥がしていて

ただそれによって塗膜の段差が激しくなり、それを平滑にする為の作業が後々大変となりました。

しかしその後のクリアー塗装&研磨作業のお陰で、よく見ても(粗を探そうとしても)段差を感じられる部分は見当たらないと思います。

各ロゴがフレームから食み出ているのは敢えてそういったデザインで、何度かのお打ち合わせで今回の形となりました。多分そこまでの作業が一番大変で、これをフロントと現場、または元請けと下請けに別れたりすると物事が上手くいかなくなるのではないでしょうか(私はそれが一番嫌で今の全部一人でやるスタイルになりました)。

 今回のようなカーボン地を活かした仕上がりは、通常の塗り分けと違って色が食み出たら修正が出来ませんから(しかも3コートパールですし)、その分慎重に作業を行いました。

一番簡単だと思っていた赤が上手くいかなくて、一旦シンナーで拭き取って塗り直しています(クリアーはシンナーで溶けないので問題ありません)。

非常に薄い製品なので断面は目立たないのですが、この辺もしっかり色を塗分けていて、細部を見ると印刷やシールではない(出来ない)仕上がりが判るようになっています(せめてもの反抗です。笑)。

いつも通り各画像はサイズの縮小以外は未加工で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

NISMOドライカーボン製導風板 本塗り6回目

  先日5回目の塗装を行っておいたNISMOのドライカーボン製導風板です。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

ぱっと見は殆ど良さそうに見えますが、あと少しだけ段差が残っているのでそれを均し、遂に最後の本塗りとなります。

先ほどの画像と変わっていないように見えますが、全体を#600と砥石で平滑に研ぎつけ、#800→#1000の水研ぎで均し、そして最後に#1200→#1500でペーパー傷の目消しを行い、フチを#1300相当(アシレックスオレンジ)で足付け処理しています。

よく脱脂清掃し、本塗り開始です。ベースクリアーは特に必要無く(現在は殆どハジキが出ない環境なので使う意味がありません)、そのままトップコートとなります。

クリアーは1回目を抑え気味にし、2コート目でしっかり塗りつけます。

今回は膜厚を着ける必要が無いので(もう研がないので)クリアーは抑えめにし、フチに溜まらないようにしました。

 さすがにこれだけ下塗りを重ねたので段差は全く感じられません。

大変だった作業が走馬灯のように(赤く塗った「O」は上手く仕上がらず途中シンナーで拭き取って塗り直しています)。

今回のロゴ抜きは、通常のようにホワイトパールを塗り終わってから直ぐマスキングを剥がすのではなく、クリアーまで塗って硬化させてから剥がしました。そのせいで段差を平滑にする作業が大変になりましたが、マスキング際はシャープに仕上がっているかと思います。

 画像だと黒く見えますが全てカーボン地です。

 カーブしている所も綺麗に仕上がりました。

断面も曖昧にならないようきっちり塗り分けています。

裏側に色は塗らず、少しだけ回り込むような仕上がりにしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

NISMOドライカーボン製導風板 本塗り5回目

  先日クリアーを塗って抜き(マスキング)の段差を平滑にする為の作業を行っていたNISMOのドライカーボン製導風板です。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

まだ段差が激しいので、この後もクリアーだけの塗装が続きます。

「一度に厚く塗って一回で削ってしまえば楽なのでは?」と思うかも知れませんが、そうすると塗料の塗膜限界を超えて大きなトラブルが発生してしまう為、何度かに別けて塗装を行う事が必要となります。

また凹んだライン無理やり周りを合わせようとするとデロデロのベコベコしたラインになってしまう為、研ぐ際は当て板を使って行います。

その後はフチなどを足付け処理し、

  クリアーを塗って合計5回目の塗装が完了です。

 ようやくラインも見れるようになってきました。

言われなければほぼ問題無くフラットに仕上がっているかと思います。

ただどうしても研ぎにくい部分(山や谷のライン)には段差が残っているので、この後もう一度研いでから最後のクリアーを塗ろうと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

NISMOドライカーボン製導風板 本塗り4回目

先日「O」の赤までを塗っておいたNISMOのドライカーボン製導風板です。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

カーボン抜きにした部分の凹みが激しいので、ここからはそれを平滑にする為の作業となります。

ただし下地を出すとそこで一発アウトな為(恐ろしくて想像も出来ません)、余り攻める事は出来ず、ここでのペーパー掛けはある程度全体を均す程度に留めます。通常の2コート塗装(ソリッド・メタリックパール)なら多少下地が出ても修正は可能ですが、3コート塗装となると1ミリの傷でもその周辺最低100mmは暈しに必要なので各ロゴの再マスキングが必要で、塗り直しは結構大変です(出来ない事は無いですがそれはかなりの損失ですので・・・)。

フチは下地が出やすいので#1300相当の布状研磨副資材(アシレックスオレンジ)で足付け処理を行っています。

よく脱脂清掃し、

 クリアーを塗って本塗り完了です。

 まだ段差が残っているので本塗りと言うよりは下塗り的な作業です。

ただここでゴミが混入するとマズイので、作業自体は本塗りと同じくデリケートに行っています(これ単体では採算が合わなくなるので他のご依頼品と一緒に塗らせて頂いております)。

 ぱっと見は良い具合に見えますが、

まだあと二回は必要そうです。これがあるのでマスキングシートを貼ったままクリアーを塗るのは避けたかったのですが、カーボン抜きでこのシャープさを優先させるにはそれで間違いは無かったと思います。

この後はいつも通り一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

NISMOドライカーボン製導風板 本塗り2~3回目

 先日カーボン抜きのマスキングを行い、日産純正のホワイトパール(カラーコード:QT1)、クリアーを塗っておいたNISMOのドライカーボン製導風板です。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

 貼っておいたマスキングシートを全部剥がします。

 糊が残っていると大変な事になるので、シリコンオフとブラシでしっかり除去しておきます。

その後全体を足付け処理し、ベースコートクリアーを塗りました。

 そして「O」を塗る準備を行います。

隣の「M」をガイドとして位置を決め、マスキングシートを貼り付けます。

 赤を塗ります。フェラーリのロッソコルサ(カラーコード:300)を使いました。

赤に塗った「O」の輪郭の仕上がりが悪かったのですが、今回はそれを修正せずそのままクリアーを塗る事にしました。

この後再び60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させてます。

そして後日、全体を#800で軽く研磨して足付け処理を行い、

再び「O」を塗りました。今回は輪郭(マスキング際)の修正だけなので薄膜で、シャープで美しい線に仕上げています。

車体を塗っていた頃はこういった塗り分けをする機会は余りありませんでしたが、元々「塗った事が判らないように」といった事を優先した塗装だった為にちょっとした事が気になってしまい、どうしても時間を掛けてしまいがちです。

 タッククロス(粘着物質が付いた不織布)を使って埃を取り除き、

クリアーを塗って3回目の本塗りが完了です。最初の下塗りを含めると4回目ですね。

今回は「O」も綺麗に仕上がりました。

カーボン地を活かした箇所はまだ段差が激しいので、この後まだあと2回はクリアー塗装を行う予定です。

段差は強く出来てしまいましたが、各ロゴの輪郭が綺麗に仕上がっているのが判るかと思います。

通常のロゴ入れであれば修正が可能ですが、今回のようにカーボン地を活かした場合、色が食み出たらそこで終了(!)なので、やり方を変則的にしています。

この後は再び60℃40度程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!