セレナモニターパネル枠部塗装 完成

 大変お待たせしました!日産セレナの内装モニターパネル枠部分の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々は枠がシルバーの艶消し仕上げ(クリアー塗装無し)の状態だったのですが、

 一緒にお預りした着色アルミアルマイト仕上げの色味に似せて、キャンディーレッドの艶消しクリアー仕上げとしました。

 艶有りだと彩度・明度・色相共に通常の赤メタリック・パールでは表現出来ないようなキャンディーカラー(レッド)ですが、つや消しにする事でかなりしっとりとした落ち着いた雰囲気の仕上りになっているかと思います。

 真ん中の、艶有り黒メタリックに塗装された個所は純正のそのままの状態となります。

 一緒にお預りした着色アルマイト仕上げの部品と比べてみました。

 画像だと非常にのっぺりとした色なのですが、実物はどちらも金属感があって、通常の塗装では表現できないような質感に仕上がっているかと思います(先日紹介した同色仕上げのマイクの画像の方が判り易いかも知れません)。

 自然光下でも撮影してみました。

 塗装もそうですが、手間が掛かったのが見切り部分のマスキングで、幅が2ミリ弱の溝の下の谷ラインでのマスキングとなった為、その幅と形に合わせたマスキングシートを作製して対応しました。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

セレナモニターパネル枠部 本塗り

セレナモニターパネル枠部塗装 下準備

先日塗装前の下準備を行っておいた、セレナの内装モニターパネルです。

 よく脱脂し、台にセットしたら本塗り開始です。

 一部傷がついていた個所は#800で削っておいたので、素地が露出した部分にはプラスチックプライマーを塗っておきます。またパネル裏側の塗装が行われていない個所にも満遍なく塗っておきます。

 今回は着色アルマイトをイメージしたキャンディーカラー塗装となる為、まずは下地にシルバーを塗布します。またそのまま粗目のシルバーを塗っても下が透けてしまうので(STANDOXのシルバーは隠蔽力が弱いので)、一旦隠蔽性の高い目の細かいシルバー(具体的にはVWのリフレックスシルバー:LA7W)を塗布します。

 その後粗目のメタリック、STANDOX原色MIX598を塗布します。

 続けて透過性の赤=キャンディーレッドを塗布し、艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。

画像だとキャンディーカラーらしい鮮やかな色味ですが、

位置時間程して艶が消えると着色アルマイトっぽいしっとりとした色味になります。

こうやって見比べると全然違う色に見えるので、塗った本人も不安になるレベルですが、今回は事前に色見本まで作成して確認をしているので安心です。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、さらに数日寝かしたら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

セレナモニターパネル枠部塗装 下準備

 先日お預りしておりましたセレナの内装モニターパネルです。

塗装するのは周りのシルバー部分だけなのですが、内側の黒い箇所をマスキングする際、塗り分けの境界線となる溝の中の幅が狭く、2ミリのラインテープでも入らない為、今回はこれ用のマスキングシートを作製する事にしました。

 適当なコピー用紙を重ね、鉛筆の芯で石刷りのようにして大体のラインを転写し、

 それをスキャナーで読み込んで、Illstoratorなるソフトを使ってマスキングシートとなるデータを作製します。幅は1.5ミリにしました。

 こんな感じで溝の底の谷ラインの外側で見切りが出来るようにします。

 取り敢えずこれは仮貼りテスト&足付け処理用のマスキングを兼ねていて、この後外側のシルバー部分を#800相当(アシレックスレモン)で足付け処理をしておきます。

 マスキングを剥がし、綺麗に脱脂清掃しておきました。ちなみに足付け処理用と本塗り用ではそれぞれでマスキングを行うのが(車の塗装では)普通です。

 カーブの曲線に合わせてカットしたマスキングシートなので角が浮いたりもしません。マスキングは張った時はくっ付いていても、時間が経ったり、本塗り時の溶剤で糊が弱くなり、多少でも無理をして貼ってある箇所は浮いてしまいます。当然の物理法則と言うか、世の中はそんなに甘くはないのです(そんな大げさな話では無いのですが、小僧の時にこういった事で凄く怒られてトラウマになりました)。

残りの部分は普通の(和紙タイプの)マスキングテープで埋めて本塗り準備完了です。溝の内側は脱脂処理後には触れていないのでこのままで、外側のみ本塗り前に最終脱脂処理を行います。一部傷があった個所は削りましたがので、プラスチック素地が露出している個所と裏側にはプラスチックプライマーも塗布します。

着色アルマイト調塗装

色に関しては既に検証済みで(ここまでするつもりは無かったのですが丁度い機会でしたので)、予定通りキャンディーレッドの艶消し仕上げで挑む予定です。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

セレナモニターパネル枠部塗装承ってます

先日到着しておりました、C27セレナのナビモニター枠パネルです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容としては、現状黒メタリックに塗ってある所はそのままに、枠の「シルバー」になった部分のみを、一緒に同梱して頂いた赤に近い色での塗装でご指定を頂きました。

こちらが色見本としてお預りした物で、実物を見るまでは判らなかったのですが、こちらは塗装では無く赤色に着色されたアルマイト仕上げとなります。

着色アルマイトは、アルミ表面の処理時に開いた孔に染料を染み込ませ封孔処理を行った物で、通常の塗装でこれを表現するのは難しくなります。

と言う事ですが、これに似た質感にするはキャンディーカラーが効果的で、通常は艶あり仕上げにするこれを艶消し、または半艶の仕上げにすれば同じような感じに出来ると思います。

ちょっと面倒なのが塗り分けの位置で、溝になった個所の「外側の谷のライン」でマスキングをする必要があり、ここを通常のラインテープなどを使って貼ろうとすると恐らく端が浮き上がってしまいます。また溝よりも太いマスキングテープを使おうとすると貼り位置もズレてしまいます。

なのでここは通常のマスキングテープで貼るのでは無く、このアールの形状に合わせたマスキングシートを作製し、それを溝の底に貼る、と言う方法になるかと思います。手で切ると曲線は綺麗に出来無さそうなので、大まかでも一旦曲線をトレースし、ベジェ曲線で自然な形状のデータを作成してカッティングプロッターでカットして作成しようと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!