ホンダメッキエンブレム塗装 完成

 先日本塗りを終えていたホンダS2000用純正メッキエンブレム2個です。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ寝かしておきました。

 予めカットしておいた両面テープを元の状態に貼り、

 本日完成となります。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介いたします。

元々はプラスチック(ABS樹脂)に装飾クロムメッキが施された物で、この状態のまま密着剤を塗っただけで上塗りを行ってしまうと、現在オーナー様の車両に取り付いているエンブレムのように塗膜がペリペリと剥がれてしまいますが、

 今回の施工では、メッキ素地でも通常の塗膜と同様の密着性を保持した下地を作ってからの上塗りとなりますので、

 時間が経っても同じような事にはならないかと思います(密着剤は使用しておらず、削ればフェザーエッジも出せます)。

  色はホンダ純正色の「ムーンロックメタリック」(カラーコード:NH676M)で、

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

 各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

 一部目立つゴミが着いたので磨き処理を行っておきました。

 近くで見るとレッドやブルーのパールが入っているのが判るかと思います。

塗膜構成は「プライマー→サーフェサー→ベースコート→クリアー」の4層となっていますが、途中で研ぎ作業を行っていますのでシャープに仕上がっているかと思います。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ホンダメッキエンブレム 本塗り

 先日メッキ素地の下地処理とサーフェサーを塗っておいたホンダS2000用純正メッキエンブレム2個です。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとして黒のベースコートをパラパラと塗っておきました。

 メッキは剥がさずそのままなのでライン自体は問題無いのですが、プライマーとサーフェサーを塗った肌で表面は凸凹としている為、それを平滑にするよう水研ぎを行います。

 平らな部分は耐水ペーパー#800の水研ぎで、逆アール(窪んでいる部分)は同じく#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で研磨します。アシレックスは空研ぎ・水研ぎどちらでも使えます。

 よく脱脂清掃後、台にセットします。

 さらに最終脱脂を行い、本塗り準備完了です。被塗物と自分の体、壁のビニールや塗装台などしつこいくらいにエアーブローを行い、空気中に舞っている埃が排出されてクリーンなエアーに入れ替わったら本塗り開始です。時間にして10分くらいで、エアーブローだけでそんなに時間を掛けていたら普通ならクビですが、その間に撮影をしたりスプレーガンを用意したりと休む暇はありません。

 まずはベースコートを塗布します。色はホンダ純正色の「ムーンロックメタリック」(カラーコード:NH676M)となります。

色はメーカー(STANDOX)から提供された配合を基に、計量器を使って各原色を混ぜて作ります。 単なるグレーシルバーに見えますが、ブルーパール・レッドパールなど8種類の原色で構成されています。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

 塗ってみて気が付きましたが、S2000のボディカラーでこの色は何度か見かけています。塗ってみて「あの色か!」と興奮しました(笑)。

 うっかりしていたのですが、GMCのホイールカバーも似たような色なのでどうせなら今回一緒に塗っておけば良かったです。失敗しました・・・(仕上がりには関係ありません)。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダメッキエンブレム&GMCホイールカバー サフェ入れ

 先日お預かりしておりましたホンダS2000用純正メッキエンブレム2個です。

サーフェサーを塗る案件が他にも沢山あったのでそれを待っていたのですが、逆にそれらの数が増えすぎてしまったので先に塗らせて頂く事にしました。

 既存の装飾クロムメッキは剥がさず、そのままの状態で素地調整を行い、まずはプライマーを塗布します。メッキと同様全体を包むような感じでフチから裏側までしっかり塗り込みます。

 ある程度乾燥させた後、ウェットオンウェットでサーフェサーを塗布します。

 完全に乾いてしまうと(硬化してしまうと)層間剥離を起こしてしまいますが、規定内の時間であれば(今の気温だと30分くらい)足付け処理無しで塗り重ねても剥がれません。イメージとしては半生同士がくっついてお互いが溶け合うような感じでしょうか(なのでタイミングを間違えるとチヂレやクラック等の問題を起こすこともあります)。

 サフェも同様に、裏側まで回り込むように塗っておきます。塗膜の切れ目から水(水蒸気)が入り込んだりしないようにですね。

今回のようにプラスチック素材(ABS樹脂)に装飾クロムメッキが施されている物の場合、厳密には(塗装屋の観点からして言うと)それらは密着していません。樹脂全体をメッキで包む事でその形を保持しているといった感じです。なので一部メッキが剥がれるとそこからささくれのようにペリペリと剥がれて広がっていきます。

装飾クロムメッキへ塗装する場合もこれと同じようにイメージをし、包み込むように塗っています。

 そしてこちらは先日パテ研ぎまで終わっているGMCのホイールキャップ(複製品)です。

 画像だと吊るしていますが、最初は置いた状態で表側に5コート程サフェを塗り、その後吊るして裏側も塗っています。

 段々形になってきました。

色に関しては、幸いにして以前作成した塗料が残っていたので、それをそのまま使う事が可能です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダメッキエンブレム×2 塗装承ってます

先日到着しておりましたホンダS2000用純正メッキエンブレム2個です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 ご依頼内容はホンダ純正色の「ムーンロックメタリック」(カラーコード:NH676M)で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っております。

 今回のエンブレムはボンネット(フロント)用とトランク(リヤ)用で、片側にはグロメットが着いていたので予め外しておきました。無理にやるとピンが折れるタイプですね(普通はそんな事はおきませんが劣化していると折れる事があります)。

 密着剤を使って塗るならそのままでも構わないのですが、メッキ素地用の下地処理を行うとなるとプライマーやサーフェサーなどで両面テープの側面が荒れるので、こちらは予め剥がしておきます。

また両面テープには色々と種類があって、近年自動車部品には3Mのハイタックシリーズを使うのが主流ですが、

 いつもレーザーカット用に使っている同社の古いタイプ(7000番)が全く同じ物のようだったので、それを採用する事にしました。

両面テープは普通に定規とカッターで切ろうとすると難しいですが、ローリングカッターを使うと簡単綺麗に切れます。元々着いているのと同じくらいの幅にカットしておき、完成時まで保管しておきます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!