S660テールランプ&リヤガーニッシュ塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたS660純正テールランプ・リヤガーニッシュ・ハイマウントストップランプの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々は透明なアクリル板=クリアーレンズカバータイプのレンズに、

オーナー様の御指定に沿って部分的に透過性の赤=レッドキャンディーを塗装し、

 全体に薄くスモーク塗装を施しました。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

リヤガーニッシュは、こちらもオーナー様の御希望で内部にLEDモールを入れています

また元々着いていた「H」=ホンダのメッキエンブレムは外し、そこにあった突起を削り落としてクリアーの下塗りでラインを整えています。

LEDモール自体は白いので、それを赤く見せる為に今回の塗装になっているのだと思います。

ハイマウントストップランプは元々赤いので、今回の塗装に合わせてスモーク塗装を施しています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

S660テールランプ&リヤガーニッシュ 本塗り

先日下準備を行っていたホンダS660の純正テールランプです。

奥のテールはオーナー様が塗り分けの目安としてマスキングテープを貼っておいてくれた物で、そちらはそのまま残し(足付け処理をせず)、それを参考にまずは反対側のテールランプをマスキングします。

細部はテールランプの構造(内部の境界線等)に合わせて微調整しつつ、オーナー様の意向を確認しながらラインテープを貼りました。

このテールランプには元々溝になった箇所などがあるのですが、その通りに塗り分けが為されている訳では無いので、その辺りが難しいかった箇所でもあります。

それらを踏まえつつ、不自然にならないようラインを決めています。

反対側が終わったら見本のマスキングテープを剥がし、足付け処理を行って反対側と同じ様にラインテープを貼り付けます。

左右で比べながら違和感が無い事を確認したら、

続けてリヤセンターガーニッシュのマスキングを行います。

左右のテールランプのラインと合わせつつ、幅が変わらないようガイド的なテープを貼って行っています。

ガイドテープを剥がし、

左右のテールランプとズレが生じていないか最後の確認を行います。

テールランプとガーニッシュの取り付け位置自体がズレていたらどうしようも無いのですが、現状それぞれの形状に合わせてラインが合うようにしています。

その後台にセットし、よく脱脂清掃したら、

赤く塗る箇所以外の部分にマスキングを行います。

テールランプも同じく、

マスキングします。

ハイマウントストップランプはスモークのみなのでこの状態でOKです。

まずは全体にプラスチックプライマーを塗布し、

テールランプに透過性の赤=レッドキャンディーを塗布します。

3~4コート程塗ってしっかり赤くしました。

リヤガーニッシュも同様に赤くします。

その後マスキングを剥がし、

タッククロス(粘着剤が塗布された不織布)とエアーブローで埃を飛ばし、

プラスチック素地が露出した箇所に再びプラスチックプライマーを塗布します。

一応ハイマウントストップランプの赤も見比べておきます。比較的鮮やかな赤なのが判るかと思います。

その後、御指定の濃度に合わせて全体にスモークを重ねます。

同じ様にリヤガーニッシュにもスモークを塗ります。

リヤガーニッシュは反射板が無いのでちょっとしたスモークで黒くなりがちですが、開口部が広い(光が多く入り易い)と言う事もあり、透明感はしっかり残った感じとなります。

ハイマウントストップランプはテールランプに合わせてスモークを調整しました。

構造自体が違う物ですが、極力スモーク感が合うように調整しています。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

  この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダS660リヤガーニッシュレンズ加工&下塗り

先日内部にLEDモールを取り付けておいたホンダS660の純正リヤガーニッシュです。

防水の確認をしつつ、裏側の汚れを洗浄しておきます。

テールランプの塗装はまだ先なのですが、今回エンブレムがついていた箇所の突起を除去するので、先にこちらの加工&下塗りをしておきます。

元々ここにホンダ「H」のメッキエンブレムが着いていて、ただこちらは今後取り付ける事が無いとの事で、この位置決めの為の突起を除去するよう承っております。

イメージ的にはニッパーでカットしたくなるところですが、PMMA=アクリル樹脂は柔軟性が無く、衝撃を受けると結構簡単に割れてしまうので、

シングルサンダーである程度まで削り、

その後ダブルアクションサンダー&当て板とペーパーを使って平らに削り落とします。

そして全体に足付け処理を行います。

よく脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗布します。

このまま本塗りを行う事も出来ない事は無いのですが、今回のように突起があったり湯口だった箇所、またはABS樹脂のような射出成型品のフローマークやジェッティングはトラブルが起き易い箇所なので、まずは下塗りとして一旦クリアーで下地を整えておきます。本来であればサーフェサーを使う場面ですが、透明なそれは存在していないので、代わりにクリアーを使っているといった感じですね。

下塗りに使うクリアーは特に何でも良いのですが、こういった下塗りの場合は大抵他の御依頼品のついでに塗らせて貰っているので、今回はVOCエクストラクリアーを使用しています。レベリングがえげつないので(とても良く伸びるので)、塗り肌を残したくない小物塗装としてはとても気に入っているのですが、幾つか難点も判って来たので次は違うクリアーを試してみたいと思っています。

この後は他の御依頼品と共に熱を入れて硬化させておき、順番が来たら他のテールランプ一式と合流して作業を行います。まだもう少し先になるのでどうぞ今しばらくお待ち頂ければと思います(全くの別件ですが、同じくS660のカーボンルーフ塗装の御依頼を近々始めようと思っております)。

ホンダS660リヤガーニッシュ加工

先日お預かりしておりましたレンズ関係一式の内の一つ、ホンダS660の純正リヤガーニッシュです。塗装作業はまだもう少し先なのですが、今回こちらのパーツの一部加工も承りましたので、時間が読めなそうなそちらを先に行っておきます。

まずはホンダのエンブレムの取り外しです。ボディパネルであれば工業用ドライヤーを使って温めてから行うのですが、それと同じ様にやるとアクリルのカバーパネルが変形してしまうので、溶剤(シリコンオフ)を染み込ませるようにして少しずつヘラで剥がしていきます。万が一アクリルカバーが割れてしまうかも知れない事を考えると、これを一番最初にやっておくべきと後悔しました・・・(割れてしまうのは仕方ないとして、一か月放置してそれが起こるのと、預かって直ぐにそうなるのとでは印象が違うと思いますので)。

何とか無事に外れましたが、残った両面テープが強力で、この後もレンズ面に圧を掛けないよう少しずつ削り落としておきます。今回は塗装するので問題ないですが、単にエンブレムを交換するだけだとしたら周りは傷だらけになるのでかなり大変な作業になるのでは・・・。

取り付ける前に一応LEDモールの点灯をチェックしておきます。有機ELでは無いみたいですが、比較的ムラ無く光るようになっています。

施工方法については当初こちらのサイトで紹介していたのですが、何故かその後消えて無くなってしまい困っていたところ、新たにこちらのサイトを見つけたのでそれに倣って作業を行う事にしました。穴を開ける際にカスが中に入るのが嫌だったのでドリルやリューター等は切削工具は使わず、半田ごてで溶かして穴を開けるようにしました。

商品を紹介しているサイトでは比較的簡単そうに説明しているのですが、LEDモールは端が太くなっていて簡単には入っていってくれません。入り口を広くしても中で詰まってしまうので、ある一定の箇所で止まってしまいそれ以上進まないのです。

仕方ないので反対側にも穴を開けて紐で引っ張ろうかと思いましたが、一旦ここで休憩として色々な方法を考えてみて、LEDモールの裏側に細いステンレス線をテープで固定して一緒に押し込む事で上手く入れる事が出来ました!

恐らく普通の方だと無理やり押し込んでLEDの基盤を痛めてしまい、破損して点灯しなくなったそれについて問い合わせるといった事が多くなったので施工方法のページを消してしまったのでは、と思った次第です。

念の為ここで灯火する事を確認します。リヤガーニッシュの幅に対して少し短い感じなので、左右バランスの良い位置にしておきます。

空いた穴はシリコンシーラー等で塞ぐと書いてありましたが、それだと大抵後で水漏れするので(シリコーンは同じ素材ならくっ付きますがそれ以外だと密着性が弱いのです)、穴が開いた面の形にABS板を切り出して、

それをハンダで点付け溶接し、

エポキシ接着剤でその周りも覆うように固定します。

エポキシ接着剤が乾いたら、さらにそれを覆うようにウレタンシーラーを塗り込みます。一般的に防水効果が高そうなイメージのシリコーンシーラーですが、私的にはそうは思ってはいなく、これを使う場面としては同じ素材の物を接着する場合か、または色が透明である以上のメリットが無いと思っています。後で剥がす時には綺麗に剥がれるのでそれくらいですかね。

最後にもう一度灯火テストを行って問題無い事を確認したので、次は「H」=ホンダのメッキエンブレムが付いていた箇所に残る突起を削り、一旦全体にクリアーだけを塗る下塗りを行います。詳しくは控えますが、そのまま塗ると問題が起こる可能性があるからです(同様にスバルのエンブレムはその殆どで最初に表側にクリアーだけの下塗りを行っています)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダS660テールランプ一式塗装承ってます

先日到着しておりましたホンダS660の純正テールランプ、センターガーニッシュ、ハイマウントストップランプです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容はレッド&スモーク塗装の塗り分けで、

現状オーナー様に貼って頂いているマスキングの形状での塗り分け作業を承っております。マスキングテープが貼ってある部分はスモークに、それ以外の部分はレッド&スモーク塗装となります。

センターガーニッシュはレンズ外側にホンダのエンブレムが付いているので、こちらは外しての塗装となります。こちらレンズもレッド&スモーク塗装で、またクリアーは全て高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様で承っております。

ハイマウントストップランプは元々赤いレンズになっているので、こちらはスモーク塗装のみ、濃度はテールランプに合わせて調整を行います。

スモークの濃度につきましては以前施工した画像を参考にと承っておりますので、そちらを紹介させて頂きます。

こちらは以前施工したメルセデスCLSの純正テールランプで、本塗り時にこの画像を参考にしてスモークの濃さを調整するようにします。

また今回は、センターガーニッシュにLEDライトを入れる加工も承りました。

こちらのセンターガーニッシュでは元々光る仕様の物もあるようで、今回の製品ではそれを行う為の構造ではありませんが、一部に穴を開けてそこからチューブ状のLEDを挿し入れる事でポジション灯で光らせるようになるとの事です。施工方法についてはこちらのサイトで紹介しておりますので宜しければご参照くださいませ。最初に紹介していたメーカーサイトから消えてしまっていたので、こちらのサイトを参考にしておきます。

塗り分けについては一部が複雑になる為、作業を始める前=マスキングテープを剥がす前に後でそれが判るよう記録をしておきます。

テールランプを正面で見ると、上部のラインは大体真っ直ぐに見えるように塗り分けますが、

実際には途中で大きく角度が変わり、フチの太さも変わるので、その起点を記録しておきます。

テールランプの黒い土台部分の形を基準にし、そこの延長でプレスラインが交わる箇所で角度が変わる事と確認しておきます。判り易いよう赤い丸を記しておきました。

真上から見た感じで、黄色になっている部分がレッド&スモークになっている箇所です。車体に装着された外側(画像上だと左端)ではフチは細く、車体内側(センターガーニッシュ側)になるに連れて太くなる感じです。

そしてレッド&スモークの塗り分けが判るよう、イメージ画も作成しました。

この状態がノーマルで、

その後この様に指定の箇所に透過性の赤=レッドキャンディーを塗装し、

最後にレンズ全体を覆うようにスモークを重ねます。画像だと真っ黒に見えますがこれは塗り分けが判り易いようにしているだけで、実際にはもっと透明度のある薄さとなります。

同じくセンターガーニッシュも、

まずレンズ上部の御指定の箇所に透過性の赤=レッドキャンディーを塗布し、

その後レンズ全体にスモークを重ねます。レッドに塗った箇所はレッド&スモークに、それ以外の箇所はスモークとなります。その上に最後にクリアーをコートします。

イメージイラストの作成には勿論時間が掛かりますが、これを行う事でオーナー様が意図される事を汲み取って、実作業時にそれを再現する事に大いに役に立ちます。後で出来上がった物が言っていた事と違う!というのを避ける為ですね(意外にもこういった事が多いらしく、なので今回のような複雑な内容は作業自体を受け付けないショップさんも多いように見受けられます)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!