先日お預かりしておりましたトヨタ86純正ブレンボキャリパー一式です。タイミング的にちょっと早いのですが、ブレーキ屋さんに出していたオーバーホールとサンドブラストが終わって戻って来ていて、このままだと酸化(腐食)が起きてしまうので先に塗らせて頂く事にしました。お待たせしている方々申し訳御座いませんが何卒ご理解頂けますと幸いです。
尚、ブレーキ屋さんから戻って来たら直ぐに塗れる状態になっているので、昔の下請け的な時ならこのまま本塗りを行っていたのですが、
現在は極力コスト(塗装費用)を上げないようにしつつ仕上がりが良くなるようにと、ひと手間を加えています。
鋳造のキャリパーは砂型の梨地が残っているのでそのまま塗るとこの様にザラザラとした仕上がりになってしまいますから、
まずはシングルアクションサンダー#120でその梨地を削り落とし、
続けて#120→#180のダブルアクションサンダーで研磨痕を均し、さらに#240の手研ぎで全体を均して艶のある仕上がりになるようにします。
尚、この時点で取り切れない深い打痕や傷、さらに梨地をしっかり平滑にしたい場合には別途「エポキシプライマーサーフェサーの塗布→完全硬化→研ぎ」の作業を追加します。ただしこの場合別途追加費用が必要となってしまうので、先の「極力コスト(塗装費用)を上げないようにしつつ仕上がりが良くなるようひと手間を加えて」としています。
その後全体をシリコンオフで洗い流すようにして全体を脱脂清掃し、
エアーブローでしっかり埃を飛ばしたら本塗り準備完了です。
まずは全体にプライマーを塗布します。
この時点ではマスキングはせず、全体に薄く2コート程スプレーします。
その後塗膜の厚みをつけたくない箇所=ボディ取り付け部やガスケット当たり面、パッド固定用シャフトピン取り付け穴の内側にベースコートの黒を塗布します。
ちなみにプライマーを塗るのは防錆と塗料の密着の為なので、わざわざこちらの黒を塗る必要は無いのですが、
新品時では該当の箇所は同じような感じで黒になっているので(こちらは塗装では無くアルマイト)、
当店の施工でも見た目を同じようにしているという感じです。
ちなみに塗装の大きな役割は「識別」「保護」「美観」で、プライマーが「保護」にあたり、黒は「美観」に該当するといった感じです。見た目が格好悪いか格好良いか、綺麗か汚く見えるか、みたいな感じですね。
ベースコートの黒が乾いたらマスキングを行います。フチを綺麗に仕上げる為にマスキングは少し食み出して庇状になるようなサイズを選びます。
尚、最近は体力的な事もあり(集中力の持続性の限界)、ここまでで一旦終了、ここからの本塗りは後日(大体翌日)としています。
そしてベースカラーを塗布します。
今回はこの時と同じシルバーとして、VW社のリフレックスシルバー(LA7W)を採用しています。
ロゴ入れは口径の小さいエアーブラシ(0.3mm)を使います。
予めカットしたマスキングシートを所定の位置に貼り付け、
今回ご指定の赤を塗ってマスキングテープを剥がします。
サイズは元の通りフロント105mm、リヤ53mmとしています。位置も元の画像を参考にしています。
ここまでがベースコートで、
ここで一旦エアーブローとタッククロス(不織布に粘着質が塗着された専用のウエス)を使って埃を飛ばし、
最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!
マスキングテープは2回目のクリアーが塗り終わったら直ぐに剥がしておきます。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!