SHURE BETA58Aマイク 本塗り

 先日お預りしておりましたSHUREのBETA58Aマイクです。

予めイメージイラストを作製していましたが、念の為プリントアウトし、実際にマイクに当ててサイズ等を確認しておきます。

 その後デカールにロゴを印刷しておきます。使うのは一個だけですが、予め余分に刷っておき、一番良い物を使うようにしています。

デカールの作成については以下のページで紹介していますので宜しければご参照下さいませ。

1/43ポルシェミニカー用 デカール作成

 マイク本体は#500(アシレックススカイ中目)→#800(アシレックスレモン)で空研ぎし、グリルボールはナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使い、ペーパーの当たらない網目の奥までしっかりと足付け処理を行っています。

 マイク本体の色は、前回ご依頼を頂いたゼンハイザーE945と同じくホンダ「プレミアムホワイトパール」(カラーコード:NH-624P)で、まずはカラーベースとなる白を塗装します。

 その上にパールベースを塗布し、十分乾燥させます。

 その後、ご指定の個所にロゴを印刷したデカールを貼り付けます。尚、今回のロゴの色はシルバーの上にマゼンタを重ねたキャンディーピンク(メタリック)となります。

 デカール貼付け後、さらによく乾燥させます。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは前回と同じく高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、さらに数日寝かしたら完成となります。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ちなみに今回もテスト的にBE@BRIC(70%)もマイクと同仕様で作成していて、ただし素材に使ったベアブリックの素材(着色樹脂)が赤だった為、その色が滲み出てホワイトパールがピンクっぽくなっています。てっきり元々塗られている塗装が良く無かったのかと思いきや、ニジミは樹脂から発生している模様です(もしくはどちらからも)。

これを防止する為の下地剤(ニジミ止めシーラー)もあるのですが、艶が引けてしまう等の弊害もある為、この辺は塗る色によって素材を選ぶのが良いかも知れませんね。

IMPULルーフアンテナ 本塗り

 先日IMPULの凹み文字部を削り落とし、パテ&サフェーサーで処理をしておいたルーフアンテナです。研ぎ前のガイドコートとして全体に黒をパラパラと塗っておきました。

 最初は#320の空研ぎでラインを粗出しし、その後同じく#400の空研ぎで均します。

ちなみに空研ぎの方が傷が深く入るイメージがあると思いますが、実際には同じ番手だと水研ぎよりも空研ぎの方が目は浅くなります。

 その後は#600の水研ぎで細かいラインを出し、最後に#800で均します。

また#800だとちょっと傷が深すぎるので、その後は当たりが柔らかい布状の研磨副資材(アシレックスレモン)を使い、さらに均します。

昔は使い古しの#800や#1000~#1500を使っていましたが、新しい研磨粒子の登場でこの辺は大分楽になりました。

 台にセットし、最終脱脂を行ったら本塗り開始です。

 色はホンダ純正の「プレミアムホワイトパール」(カラーコード:NH624P)で、こちらは3コートパールとなるので、まずはカラーベースとなる白(ソリッドカラー)を塗ります。

 その上にパールベースを塗布します。カラーベースで3~4コート、パールベースで2~3コートを塗るので、通常の色よりも膜厚が付き易く、この場合は硬化不良を防止する為にベースコート(この場合はカラーベースのみ)に5~10%程の硬化剤を添加しておきます。通常STANDOXではベースコートに硬化剤を入れる必要はが無く、上に塗ったクリアーの硬化剤分がベースコートに浸透し2液反応を起こしますが、ベースコートの膜厚が付き過ぎると下まで硬化剤が届かず硬化不良を起しやすくなるという訳です。

以前使っていたDUPONTのセンタリ6000(XBバインダー)ではこれが顕著に出易く、ただ当時はその前身のセンタリ600(ABバインダー)から切り替わったばかりでデータが乏しく、何度も痛い目を見ました。なので現在では恐らくXBバインダーの場合はベースコートに必ず硬化剤を入れるようにと指示があると思います(しかしそれでは水性ベースコートと使い勝手が余り変わり無いのではと・・・)。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

元々あったIMPULの凹み文字は、言われても判らない様に仕上がっておりますのでご安心下さいませ。

それではこちらも完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!