ブレンボブレーキキャリパー 本塗り

 先日お預りしておりましたスバル純正ブレンボキャリパー一式です。いつものようにブレーキ専門で施工している方に御願いし、サンドブラスト処理→洗浄→マスキングまでを行って頂きました。

 そのままでも塗れる状態ですが、ダブルアクションサンダー#120→#180を掛けてある程度研磨しておきます。ちょっとした傷はこれで取れますし、仕上がった時の艶も良くなります。

 その後よく脱脂清掃し、ブース内に吊るして本塗り準備完了です。

 まずは全体にプライマーを塗布し、

 塗膜の厚みをつけたく無い個所にベースコートの黒を塗布します。

 その後黒く塗った個所がテープフリーな状態になったらマスキングを行います。

 プライマーの上なら直接赤を塗っても良いのですが、黒の上だと隠蔽し難いので、下塗りとして無機顔料をベースにしたピンクを塗ります。有機顔料には鮮やかな色が多い反面隠蔽力が弱く、鉱物系の無機顔料は彩度は低いですが隠蔽力が高いという特徴があります。同じ茶色でもマルーン系は隠蔽が悪く、オキサイドレッドは隠蔽力が半端ありません。

 ベースコートを塗り、こちらも十分に乾燥させてテープフリーな状態になったらロゴ入れの塗装を行います。

尚今回採用している赤は、以前業者様より新品のブレンボキャリパ―を見本としてお預りした時に参考にした色となります。フェラーリのロッソコルサ(カラーコード:300)に比べるとオレンジ系の原色が結構入っていて、朱色寄りの赤となります。

 ロゴは元々あった物と同サイズで、フロントが105ミリ、リヤが40ミリとなります。色はVW社の「キャンディホワイト」を使用しています。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 リヤキャリパーのブーツには一部で亀裂がありましたが、そちらはオーナー様の方で交換を、またオーバーホールもするかも知れないとの事ですので、今回はそのままでの作業とさせて頂きました(OHは塗装後でも大丈夫で、業者様からのご依頼ではそういったケースも多いです)。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、さらに数日寝かしたら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!