TOYOTA86インマニカバー塗装承ってます

先日到着しておりましたトヨタ86のインマニカバーです。こちらのオーナー様は現在同車のレンズパーツ6点をご依頼頂いている方で、この度もご贔屓頂きありがとうございます!

御依頼内容はカバー全体をKAWASAKIのライムグリーン(カラーコード:KAW/636)で、

シルバーの凸文字分はベースコートのグリーンを塗った状態で研磨して素地の黒を露出させ、その後全体に艶消しクリアーを塗ります。

こちらのインマニカバーは結晶塗装で何度か施工していて、素地のザラザラが激しくこれを平滑にするのは非常に大変ですから、これがそのままでも違和感の無い艶消し仕上げにとなりました。

以前の施工例がありますのでそちらを紹介します。

今回採用するのはこちらの色で、この時も凸凹のシボ模様をそのままでも目立たせないと言う事で艶消し仕様としました。

こちらは赤の結晶塗装にした仕様となります。

凸部のシルバーは元の物を残した訳ではなく、新たにシルバーに塗ってからマスキングシートを貼って塗り分けをしています。ただこの方法だとどうしても手間が掛かってしまうので、

いつも行っている「ベースコートを塗った後に研磨して素地を露出させ、その後全体にクリアーコート」を採用しようと思います。この時はアルミ素地ですが、今回はこれが樹脂の素地=黒になる感じですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

SHURE SM58Sマイク(黒&赤)本塗り①

先日お預かりしておりましたSHURE BETA58Aボーカルマイクです。

御依頼内容はこの様な感じで、ただ一度に全部は出来ませんので(やろうと思えば出来ますがリスクを下げたいのと仕上がりを良くしたいので)、まずは1回目の本塗りとなります。

最初はキャンディーレッドからで、まずは下色に隠蔽力の高いシルバーを塗ります。今回はVW社のリフレックスシルバー(LA7W)を使いました。

続けてSTANDOX原色の中でも最も粗いシルバーメタリック=MIX598を塗ります。ただしこれ単体だと隠蔽力が弱いので、先に下色のシルバーを塗っています。

続けて透過性の赤=レッドキャンディーを塗布します。

尚、ここまででシルバーが3コート、レッドキャンディーが3コート、合計6コートとなっているので、最初に塗ったシルバーには予めハードナーを添加してあります。

基本的にスタンドックスの溶剤型ベースコートにはハードナー(硬化剤)を入れなくて良いのですが、これはその上に塗るトップコート(クリアー)中のハードナーがベースコートに浸透する事で2液反応を起こす訳ですが、ベースコートの膜厚が大きくなり過ぎるとハードナーが下まで浸透しきらず塗膜不良を起こしてしまいます。延々に固まらない、グニュグニュとした塗膜が出来てしまうのです(STANDOXではまずありませんが、DUPONT=現CROMAXだと顕著に現れますよね)。

なので最初のシルバーにハードナーを添加しておき、レッドキャンディーにはこれを入れず普通通りに、この後に塗るクリアーのハードナー分は下に浸透するのでサンドイッチで反応させるイメージです(勿論ベースコート全部にハードナーを添加しても悪い事は無いのですが、その分コストが上がってしまうのもナンセンスですので)。

続けてベースコートの黒を塗布します。

グラデーションの境目は、オーナー様とお打ち合わせをした時の画像を参考にして塗っています。黒は口径0.5mmのエアーブラシを使って自然な感じに暈しています。

そして最後にクリアーを塗って一回目の本塗りが完了です。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、再び足付け処理を行ったらロゴ入れ=デカールを貼り付けて再びクリアー塗装、また今回は「艶消し」でのご依頼ですから、最後は「艶消しクリアー」での塗装を単体で行う予定です。艶あり仕上げならデカールの段差は塗装後の磨き処理で目立たなく出来ますが、艶消し仕上げの場合はそれが出来ないので2回に分けて塗装するしか方法が無いんですよね(その程度の段差は気にしないという人も居ると思いますが私的にどうしても気になるので…)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ゼンハイザーE935マイク(艶消し白)塗装承ってます

先日到着しておりましたゼンハイザーE935ボーカルマイクです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

御依頼内容は艶消し白のべた塗りで、

事前に色見本帳をお貸出しし、その中からこちらのトヨタスーパーホワイトⅡ(カラーコード:040)を選んで頂きました。

お貸出していいる色見本帳は基本的に「艶あり」で、このままだとイメージが湧き難いのですが、先日紹介したメンディングテープを貼る方法を使うと艶消し仕上げにした場合の色味が分かり易くなるかと思います。色見本帳と一緒にお貸出ししますのでご希望の方はお気軽にご用命ください。

参考までに艶消し白で塗装したマイクの画像も紹介します。

この時はマイク本体(グリップ部)とグリル下のリングを白に、グリルメッシュ部を黒、グリル上のリングをキャンディーイエロー(ゴールド)と黒で塗り分け、最後に全体に艶消しクリアーでコートしています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

フォレスター内装&ドアミラー 下準備

先日サーフェサーを塗っておいたメーターカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っています。

#600→#800の水研ぎでライン出しを行い、#1500でペーパー傷の目消し、ネジ穴周りやフチなどは当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)で足付け処理を行います。

次の本塗りではこれらのパーツ「半艶黒」で塗装予定で、一緒に御依頼頂いている別の色はそれぞれ既に本塗りが終わっています。

・フォレスター内装パーツ 本塗り

・フォレスター内装パドルシフト 本塗り

・フォレスタードアミラー&ピラーカバー 本塗り

これらは内装の天井部分に装着されるアイサイトカバー一式となります。窪んだ箇所にはルームランプが着いていました。艶消しなので判り難いですが、表面は凸凹としたシボ模様になっていて、ただ目立たない箇所なのでサフェを使った大掛かりな下地処理は行わず、足付け処理のみで上塗りとします。

ルームランプのスライドスイッチレバーは、

この様な感じでピッタリくっ付き、今回の塗装で動きが悪く恐れがあるので、

裏側の凸凹とフチのエッジを研磨して、

滑り易くなるよう滑らかにしておきます。

スイッチレバーは樹脂素地のグレーですが、アイサイトカバーは黒の上にグレーの塗装が施されています。

押しボタンスイッチのカバーも黒い樹脂ですが、その上に艶消しの黒がわざわざ塗装されていたのでその辺りでちゃんとコストが掛けられているのかも知れません(樹脂素地のままだとチープな感じが否めない為)。

ドアミラーはアーム部分との分解はせず、ただそれぞれの接合部にスペースを空けて重なる箇所も一緒にスプレー出来るようにしています。さすがに手で持って塗るのは重たく、またゴミを着けたくなかったのでステーを取り付けて吊った状態で塗る事にしました。

それぞれのパーツは作業前に脱脂を行い、研磨足付け処理後にも再度脱脂、さらに本塗り直前にも脱脂作業を行います。とにかく油分が大敵なので各工程で念入りに行っています(それ故に手荒れが酷いので年中寝る前にハンドクリームを塗り、特に冬場は手袋をして寝ています)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フォレスタードアミラー&ピラーカバー 本塗り

先日お預かりしておりましたスバルフォレスターSJのミラーカバーとAピラーカバーです。

表面はザラザラとした梨地になっていますが、素材が切削性のABS樹脂で、且つ凸凹の目が非常に細かいのでサフェは塗らず、#800の研磨のみ(足付け処理のみ)で上塗りを行います。逆にこれが切削性の悪いPP=ポリプロピレンやPA=ポリアミドだった場合は研磨してもザラザラは取れず、むしろ表面が毛羽立って仕上がりに影響してしまう為、サフェの塗装が必須となります。以前塗ったエアロフィンがそのような感じで、この時事前の想定では上塗りだけでいけるかと思っていましたが、足付け処理をしてみると全然削れなく、なのでサフェで平滑な下地を作る事になりました。

それぞれ手で持ってスプレー出来るよう芯棒を取り付けます。

それらを台にセットして本塗り準備完了です。

よく脱脂清掃し、エアーブローで埃を飛ばします。

ABS樹脂は塗料との相性が良いので(溶剤型ベースコートであれば)プラスチックプライマーの塗布が必要無かったりしますが、塗って悪い事は無いのと念の為としてABSでも100%塗るようにしています(知り合いの水圧転写屋さんはABSならプライマー塗らずそのまま貼るとの事でした)。

ミラーカバーも元々細かいザラザラがありましたが、研磨のみで表面がツルツルになっているのが判ると思います。

ただ今回は色が濃色と言う事もあり、もしこれがシルバー系=非常にデリケートな塗色だった場合はサフェもしくはクリアーの2度塗りなどをして下地を作ってからの上塗りにしていたと思います。シルバーで特に輝度感が高い場合はちょっとしたペーパー目やフローマーク等の影響が出やすいので、ABS樹脂素地に直接塗るのはリスクが高かったりします。

プラスチックプライマー塗布後、ベースコートを塗布します。

今回の本塗りの色はスバル純正色の「クリスタルブラックシリカ」(カラーコード:D4S)となります。

ほぼブラックにしか見えないですが、グリーンとホワイトパールが入っています。

肌を荒らさないようウェットに塗り込んでツルツルとした仕上がりにしておきます。

そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

小物の塗装では極力塗り肌を平滑にしたい為、クリアーが伸びて欲しい角度にした状態で固定しています。

側面だったら垂れてしまうような塗り方でも地面に対して平行にすればクリアーが伸びて塗り肌の凸凹を目立たなくする事が出来ます。

尚、先日ブースの排気浄化装置の水が流れる配管が外れて現場作業が出来なくなってしまったのですが、幸いにしてシルバーウィーク中に復旧出来たのでほぼ仕事に影響が無く済みました。業者さん呼んでいたら一週間は仕事が滞っていたかも知れません。

現在は一部受付制限を設けているのですがそれでも御依頼が絶える事が無く、現時点でも納期は未定、大よその目安は六か月くらいとなっています(日曜日以外GWも夏休みもとっていませんがこの状態が数年続いています)。

今回のように塗装が前提となっている自動車部品であればある程度時間が読めるのでお受付自体は出来ますが、家具や電化製品になると塗装不可能な素材(ポリエチレンやシリコーン樹脂)などが含まれていたり、塗られている塗膜や素地が弱く新たに塗った塗装で下地が侵されて縮れたり、また付属品を分解すると壊れたりしたりして時間が読めない所がある為、そういった物は現在受付を停止させて頂いております。ご不便をお掛けして申し訳御座いませんが何卒ご理解下さいませ。

ぱっと見はソリッドカラーの黒に見えますが、近くで見るとパールの粒々があるのが判るかと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

残るはいよいよ「半艶の黒」ですね。こちらが最も難しいので、事前の準備(ブース内全ての清掃)を万端にしてから挑もうと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!