GIANTのフレーム&フォーク塗装承ってます

giant先日はわざわざご足労頂き有難う御座いました。またこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

こちらの案件は自転車屋さんからのご依頼でして、このフレーム自体はそこのお客様のフレームとの事です。こういったケースでは依頼品を紹介する事はありませんが(そういうのも現在凄く多くなってしまいまして・・・)、今回は特に問題無いとの事ですのでこちらで紹介させて頂きます。GIANTのフレームですね。もしかしてフォークは違うのかも知れません(詳しくないのですいません・・・)。

で、ご希望色としては「艶消しサンドベージュ」との事で、その参考画像も頂いているのですが恐らくどこかのサイトから持って来られた物だと思いますのでこちらでは紹介しません。が、それに似た画像(と色)を見つけて来ましたので宜しければ参考にどうぞ。

http://stat.ameba.jp/user_images/20121022/22/yu-kob/bf/c2/j/o0800060012250113209.jpg

今回ご依頼頂いたのはここからも比較的近い、同じく川崎市は多摩区の「自転車屋POP」さんです。ホームページも発見しましたので紹介させて頂きますね。

自転車屋POPホーム

実はここの店員さん(じゃ無くて店長さんでしたか!?)のフレームも今回一緒にお預かりしておりまして、ただそちらの順番は最後尾(謝)になっていますので後日改めて紹介させて頂きますね。その前にちょっとヘビーな仕事がありますので・・・。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。今しばらくお待ちくださいませ!

アルミフレームもほぼ完成です

elite13 こちらもお待たせしました!ロードバイクのアルミフレームも明日の夕方以降で完成となります。最初に剥がしておいたヘッドチューブのアルミシールも元通りに貼っておきましたので御安心下さい。

elite12パール感が上手く伝えられそうも無いのでコンパクトカメラを近づけて撮りました。これなら何とか解かりますよね。ベースコートの上に塗られたクリアー層がまるでガラスの様です。

elite14今年の春から中学生になる息子さんにとの事で、単に自転車に乗るだけでは無く、一から作りあげていく楽しみも味わえると良いですね。羨ましい限りです(私にもそんな機会があれば・・・)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠にありがとう御座いました!

自転車アルミフレーム 本塗り

お待たせしました!御子息の為のアルミフレームは無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。画像は本塗り前の状態で、グレーの部分は凹みがあった箇所をパテ~サフェーサーで処理したところです。さらにこの後、研ぎの時に角(素地)が出た箇所にスポット的にプライマーを塗っておきます。

ちょっと解かり難いですがベースカラーのホワイトを塗った状態です。今回ご依頼頂いている色は「3コートホワイトパール」(お任せ)ですので、最初にこのベースカラーであるソリッドホワイトを塗り、さらにパールコート、そしてクリアーを塗る「3層」で成り立つのです。3層=スリーコートって事ですね。

パールを3コート程度したらクリアーを塗って本塗り完了です。ちょっとこの状態だとパール感は解かりませんが、実物はまさにホワイトパールな感じになっていますので御安心下さい。完成しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

ちなみにちょっと文章が少なくてすいません。昨日は歯痛で(と言うか以前治療した痕がこの時期になると疼くのです)ちょっと寝不足になってしまいまして頭がダルいのです。仕上がりには影響ありませんので御安心下さい(無事塗り終わって一気に気が抜けているのだと思います)。

アルミフレーム サフェ研ぎ~ナッター

こちらのアルミフレームもクロモリフレームと同時で進行しています。一緒に作業していると良く解かりますが、やはりアルミは軽いですね。恐ろしい程の差です(勿論どちらも一長一短ありますからそれだけですが)。

部分的に茶色く付いているのは凹んだ箇所にパテを塗って研いだ箇所です。クロモリフレームはその素材の硬さからして凹みなどは少ないですがアルミフレームはやはり柔らかいですから大抵何かしらの凹みはあったりします。例えばディレーラーを固定している箇所などですかね。

サフェ研ぎが完了したらブラインドナットを取り付けます。ナットの外径に対してフレームに開いている穴が少し広いので、空回り防止と防錆を考えて接点面にはパネルボンド(3M社の構造用接着剤)を塗布しておきます。ナットを打ったら食み出た分をウェスとシンナーで拭き取れば付けた事すら解からなくなります。

最後に実際にM5のネジを強く締めてみて空転しない事を確認したら完了です。今回使ったブラインドナットはスチール製で、ローレット(接点部がギザギザ)も付いていますから接着剤無しでも空転しないでガッチリ食いつきますね。接着剤は先日紹介した電蝕防止(防錆)の為の処置でもあります。

ブラインドナットは足付け処理をしておき、本塗り前にはやはりスポットでプライマーを塗っておきます。このまま色を塗ると経年でそこだけ綺麗にポロっと塗装が剥がれたりしますからね。

アルミフレーム塗装承りました!

アルミフレーム

こちらも先週に到着していたアルミフレームです。この度のご依頼、誠にありがとう御座います!

ただこれに乗るのはオーナー様では無く、ロードレーサーに興味を持った御子息用の自転車との事です。「中学校への進学祝いに新車を買うか、知人の「本格的な中古車」を譲り受けて再生するか迷った結果、後者を選択しました。」との事なのですが、実際には父親であるオーナー様自身が楽しんでしまっているのでは・・・と思っていたりします(笑)。どちらにしても羨ましいですね。

腐食

という事ですが、実際にこれを再生するのは結構大変ではあります。正直新車のロードバイク買った方が手っ取り早いのでは・・・と言う感じもしますがそれじゃ意味が無いんですよね。ちゃんと時間と手間を(そしてお金を…)掛けて上げて御子息に「大切にして貰える一台」を作る事が大事なのだと思います。ちょっと商売的ではありますが実際そういった事を親子で出来るのは羨ましい限りです(いや御子息がどう思っているのかは知りませんが・・・笑)。

ちなみにこのフレームには「クリアー」が塗られています。アルミの素地そのままじゃありません。

フレームのヘッドチューブに張ってあるシールには「7005 ALUMINUM」と記載してありますから7000系のアルミニウムを使用しているのでしょう。

7000系アルミニウムの特徴としては「耐蝕性に優れ」といった面がありますが、それでも屋外に放置されていたりすればこのようにはなってしまいます。クリアーには腐食を防止する効果がありませんし、アルミの表面には不動態皮膜(酸化皮膜)は形成されていますが極薄い物ですから何かしらのph変化でこれは破られてしまうのでそんなに長持ちはしないんですよね。ちょっと前に空のアルミ缶にアルカリ洗剤を入れた物が電車内で爆発しましたがそう言うことなのです(酸・アルカリに侵され易いです)。

腐食に対して有効なのは強制的に酸化皮膜を厚くする「アルマイト処理」で、これが施されていればこうなる事は無かったと思うのですが、アルマイトの上には今度は塗装が乗りにくい(密着し難い)と言う性質もあるので、この「アルマイト」か「塗装」かどちらかを選ぶようになるんですよね。勿論アルマイトを活かしつつその上に塗装を施すという方法もありますが、コスト的に新車の段階でそれは選べないと思いますので(ちゃんとやるには装飾クロムメッキの上に塗るのと同じくらい大変です)。

ちなみに自動車のボディはアルミは解かりませんがスチール鋼板には現代では必ず「亜鉛メッキ」が施されています。しかも普通のスチールでは無く薄くて強い素材ですから「高張力亜鉛鋼板」って所ですかね。なので雨さらしで放置してあっても簡単に錆が出てきたりはしないのです(まあ電子的な事もあると思いますが)。

あらにその上には防錆効果のある「プライマー」、充填効果のある「サフェーサー」がちゃんと塗られていますから車が雨風紫外線に強く錆難いっていうのは当たり前で、アルミ・スチール鋼板にそのままクリアーが塗られて売っている車なんて一台も無いのはそう言う事です。あぁでもデロリアンは金属素地そのままですけどね(あれステンレスです。笑)。

 

という事で、結構アルミ素地は侵食されてしまっていますから、一旦はサンドブラスト専門のショップさんで直圧ブラストを掛けて根こそぎ取って貰い、下地には浸透型エポキシプライマーにてその後の腐食の再発にも備える事にします。重防錆仕様でこの先も長く乗り続けられるように、ですね。ちなみに色は「3コートホワイトパール」で承っております。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠にありがとう御座います!