ルノーカングーミラーカバー 完成

kangoo2 大変お待たせしました!ルノーカングーのミラーカバーは本日完成となります。撮影はしておいたのですがバタバタしていて紹介がこんな時間になってしまいまして・・・(そろそろ日付変わりますね)。

kangoo3

このミラーカバーが無い状態で一ヶ月間どうしていたのかと少々謎に思う所はありますが、とにかく傷は無事修整出来ましたし、塗装自体も元の状態よりも綺麗になったと思います(ここばかり目立ってはマズイかも知れませんが・・・)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠にありがとう御座いました!

カングーのミラーカバー 本塗り

kangoo 本日の午後と明日の終日は忌引きで休業となりますが、先週塗っておいてまだ紹介していない案件がありますので自宅PCから紹介させて頂きます。

画像はルノーカングーのミラーカバーで、白くなっている箇所に小傷があってそこはサフェーサーで処理されています。傷自体は数ミリですが、ちゃんと処理するとある程度の面積にまではなってしまいます。よくあるお問い合わせでは、自転車のフレームに1ミリの傷がついたのでその部分だけでどうにかならないかなんてご相談を受けますが、少なくとも私が習ってきた事でそんな修理方法ではありませんので当店ではお受付が出来ません。何卒ご理解下さいませ・・・。

kangoo1色自体は元の通りなので、オーナー様より伺ったカラーコード(純正色番号)から作成した色を塗って無事本塗り完了です。勿論純正同様ベースコート+クリアーの2コート仕上げです(外車の多くは1コートソリッドではありません)。

今回の塗装は派手さはありませんが当店が元々やっていた塗装はまさにこの「補修」の塗装で、今の基本となっている事は全てここにあります。地味ではありますが実は誰でも出来る塗装って訳では無く、既に技術を持っている人間(所謂「親方」)に数年は従事して下積みを行い、さらに数年を経てようやく本塗りをやらせて貰えたりします。 それ以外にも塗料メーカーが用意するマニュアルや講習に参加して日々変わっていく新しい材料も熟知する必要があったりと、独学でやろうとするのはどうしても難しい職種なのです。

ちなみに請負い(例えばディーラーの社内外注)でやっている板金塗装屋さんなら昔は月100万円以上稼ぐ人も結構いました。私の場合は社員だったのでどんなに仕事が出来てもサラリーマンの月給以下でも以上でも無かったですけどね。まあ逆にそれのお陰で基礎はしっかり学べたと思っています。

今週中には完成予定です。もう少々お待ち下さいませ!

カングーのミラーカバーなど サフェ入れ

kangoo1 カングーのミラーカバーは順番的にまだ先になるのですが(大物のベンツのカバーがありますので・・・)、他にサフェーサーを入れる作業があるのでこういった物は一緒に作業してしまいます。小物塗装だけで仕事が成立たせるには効率良く動かないと、ですね。

傷の具合としては、そこだけ綺麗に塗膜が削れているような状態で、もしかして普通の方が見たらパテで埋め込みたくなるのかも知れませんがそんな事をする塗装屋は居ませんかね。樹脂(プラスチック)パーツでパテを使うケースと言うのは実はそんなに無いんですよ。

kangoo2 樹脂パーツに限らず、傷は埋めるものでは無く「削り落とすもの」が一般的な修理方法です。よく自動車のボディにイタズラで線状の傷を付けられたりしていますが、あれも同じくパテなんて使う事はありません。私的な見解ですが、そんな直し方している所はちょっとマズイですよ・・・。

という事で、傷の部分は#180で削り落としながらラインを整え、#240→#320→#400と均します。サフェーサーを塗るだけなら#240で終わりで構わないのですが、サフェを部分的に塗る場合には「足付け」の為と上塗りに影響が無い番手までにしておく必要があるのです。

kangoo3で、待ち構えていた他の部品と一緒にサフェーサーを塗る準備をします。

左の二個はSUBARU BRZの内装部品で、真ん中の黒いのはNIKONのカメラフードです。そして一番右がミラーカバーですね。

レンズフードは素材はアルミなのでプライマーは他の樹脂パーツとは違います。改めて説明しますと、プライマーは素材によって変えますが、サフェーサーは「塗膜厚の充填」がその役目ですから大事なのは「プライマー」の方なのです。よく自家塗装の説明などで、サフェーサーの使用用途に「密着性の為に」と紹介されていたりしますが厳密にはそれは間違いです。例えば塗装済みのミラーカバーで、傷が無く下地の旧塗膜に問題が無ければ足付け処理だけで塗装は可能です。サフェーサーは塗らなくても剥がれてきたりはしません。大事なのは「プライマー」の方で、これは素材によって色々と種類があるので用途によって使い分ければOKです。

kangoo4 BRZの内装部品は梨地の平滑化とラインの修正ですので結構タップリ塗ります。どの道後で殆ど削り落としてしまいますしね。

kangoo5NIKONのレンズフードとカングーのミラーカバーは旧塗膜の膜圧分+αで良いのでそんなにタップリぬる必要はありません。そもそもサフェーサーはコート毎の膜厚は上塗り塗料に比べて固形分が多いので4コート程度で十分な膜厚になります。ただしこちらも半分程度は研ぎ落としてしまいますかね。

サフェーサーは「シール性」や「充填性」が重要視されますが、作業者にとっては「研ぐ」もセットで考えなくてはならないので「切削性」も製品選びの要になってきます。以前は良いサフェーサーが無いのでエポキシ系を使っていた時期もありましたが、今使っているSTANDOXのシステムフィラーはそれらが全て満たされているのでかなり満足しています。下地塗料は上塗りと揃えなければならない訳では無いので、エッジマッピングなどで困っている塗装屋さんにはお勧めですかね。ただしお値段は国産に比べるとやはり高いかも知れませんが・・・。