70スープラ用ガナドールミラー塗装 完成

mirror16 大変お待たせしました!ガナドール社製のエアロミラー、ボディ同色仕様で完成となります。

mirror17 撮影していて初めて気が付きましたが左右でミラーの形が違うようです。考えてみれば当然ですが(純正もそうです)、となると右ハンドル仕様と左ハンドル仕様で設定があるのかも知れませんね。

mirror18 継ぎ目がピッタリではありませんがこのメーカーのミラーはいつもそうですので気にしないで宜しいかと存じます。色が白なので余計に目立っているのだと思います(黒だと殆ど目立たない筈ですので)。

ちなみにパテ修正などでキッチリ合わせ目を揃える事も可能ですが、強度を考えると最後までエポキシ系で行かなければならないと思いますから多分その作業だけで新品が買える金額になると思います(苦)。なので対費用効果としてはお勧めは出来ないかも知れません。

mirror19それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有り難う御座いました!

70スープラ用ガナドールミラー 組み付け

mirror-1 先日本塗りを終えていた70スープラ用のガナドール社製のエアロミラーです。先週土曜日最終で組み付け作業完了しておりまして、先ほど完成の撮影も完了したところです。一応組み付け作業も撮影していておいたので紹介しますね。

構造としてはアルミ製のベースと、鏡が付く部分の樹脂製カバーパネルが強力な引っ張りバネで固定されていて、それぞれのパーツを合わせたら通し穴から通したバネを思い切り引っ張って割りピンで固定する、みたいな感じです。単純ではありますが塗装後にこれをやろうとするとかなり大変な作業で、体力もそうですが精神的にも結構やられます(今回も泣きそうになりました・・・)。ちなみにバネを引っ張るのにはスチール製の針金を使っていますが、前回は引っ張っている時にこれが切れました(恐)。

mirror-2無事組み付けも完了し、新たにスポンジモールを貼り付けて完成となります。スポンジモールは元々付いていたタイプとかなり似た物がありましたので(前回購入しておいた物です)それを使いましたから御安心下さい。ちなみにスポンジモールは幅が5ミリと言うのが中々売っていなくて、幅が10ミリの物を縦にカットして使っています。かなり切り難いので実は貼るよりもこの方が大変です(苦笑)。

それでは後ほど完成画像紹介しますね。もう少々御待ち下さいませ!

70スープラ用ガナドールミラー 本塗り

mirror11 先日サフェーサーが塗ってあった70スープラ用のガナドールエアロミラーです。サフェーサーが完全硬化したので研いで平滑にします。

今回の被塗物は平面なラインが殆ど無いので、研ぎの際には当て板は使わずペーパーのコシのみで手研ぎを行います。最初は空研ぎ#320→#400でスピーディーに仕上げます(と言ってもそれなりに時間は掛かりますが・・・)。

mirror15その後は水研ぎ#600→#800で仕上げます。ちなみに#800は新しい耐水ペーパーだと結構傷が深く入るので、その場合は#1000ないし#1200を使ったりしますが、布状の研磨副資材(所謂アシレックスレモンです)が登場してから最後はこれの#800を使うのがスタンダードになっています。同じ#800でも石(研磨粒子)のバラつきやコシの具合が全然違うので後者は非常に安定しているのです。ただ#600の目を消すには少し力弱いので、「水研ぎ#800→アシレックスレモン(#800相当)」と言う組み合わせが良いですかね。お陰で#1000~#1200の出番がかなり減りました。ただし#1500~#2000は磨きで使うので今も現役です。

mirror12 そしてサフェーサーを塗った時と同様に台にセットします。

mirror13 そして本塗り完了です。色はトヨタスープラ純正色のスーパーホワイト(カラーコード:050)で、原色の白に数滴だけ黒が入る「限りなく原色に近い白」になります。ああそう言えば70スープラはこんな感じでしたね。ただ今回の塗装と違うのは、新車時に塗られたボディの塗膜は恐らく「1コートソリッド」で、10年くらい経つと艶が無くなってくると思います。上面は特に紫外線の当たる量が多いですから、洗車の吹き上げで雑巾が滑らずクルクル丸まってしまう筈です(凄く嫌な記憶が・・・)。

ただこれは1コートソリッドに限った話では無く、車の新車に使われている塗料は焼付け型の塗料で、これは補修用塗料に比べて耐候性がありません。赤が色褪せてしまうのはそういう事で、途中何かしらの理由で補修塗装がされていれば使われているのはウレタン系塗料ですからそこは色褪せていない筈です。勿論使われる塗料の性能にもよりますが、新車時の(多分)アクリルメラミン樹脂塗料に比べればウレタン系の塗膜は耐候性は断然良いのです。ちなみに近年は新車・補修どちらの塗装も水性化が進んでいるのでまた違った見解になると思います。

mirror14今回の様に元々塗られていた塗膜にトラブルが発生しているとそれの除去&下地の作り直しといった作業が必要なので塗装屋としては敬遠したい所なのですが(今までも散々やりましたので・・・)、塗り上がって綺麗な状態になるとやはり嬉しい気分になります。仕事としては毎日同じ物を何百個と塗っている方が断然楽ですが(経営的にも)、達成感とかはやはり断然違います。本来仕事である以上そういうのは必要無いかも知れませんが、どうせやるなら少しでも楽しい方良いですからね。反面辛いことも多いですが・・・(苦笑)。

こちらはこの後組み付け作業もありますので完成まではもう少し掛かると思います。取り付けるのはかなり強烈なバネなのでちゃんとクリアーが固まってから作業したいと思います。もう少々御待ちくださいませ!

70スープラ用ガナドールミラー サフェ入れ

mirror6 70スープラ用のガナドールドアミラーは既存の塗膜のクリアー層が剥がれる寸前だったのでそちらを全部除去します。土台のパーツはアルミ製なのでそのまま溶剤槽に浸けると言う手もあったのですが、ミラーカバーの方はプラスチックなのでそれは出来ませんから(溶けます・・・)、どうせなので一緒に削り落とします。見た目は余り体に良くなさそうな作業ですが、防塵マスクをして換気も良くしているので健康面としては特に問題無いと思います。体は粉だらけですけどね・・・。

mirror7 クリアー層が完全に除去出来たらよく脱脂清掃してサフェーサー塗装の準備をします。ベージュっぽい色がプラスチック素地で、グレー色はプライマーサフェーサーだと思います。予想通りベースコートまでの下地はしっかりしていました。

mirror8 土台部分も同様に台にセットします。こちらは結構重いので台にしっかりボルトで固定します。

mirror9 そしてサフェーサー塗装が完了です。こうなると見た目もそうですが気分的にスッキリしますよね。塗装屋的に一安心といったところです。

mirror10この後熱を掛けてサフェーサーが完全硬化したら全体を研いで平滑な下地にしたらいよいよ本塗りです。もう少々御待ちくださいませ!

70スープラ用ガナドールミラー 分解

mirror3本作業はまだもう少し後ですが、先に分解だけしておく事にしました。後からどこか割れているのとか気付いたら嫌ですからね。

ガナドールのミラーは土台とカバーパネルが強力な引っ張りバネで繋がれていて、これを留めている1cmくらいの鉄製のシャフトを抜けば外す事が出来ます。外すのは良いのですが、塗装後にこれを付けるのがちょっと大変ですかね。ちなみにそれが嫌だったのか、既存の塗膜は分解しないまま塗っています。中々うらやましいところですがそうは成らないように注意したいと思います。

mirror4 そう言えばこのミラーには元々土台の裏側にスポンジモールが貼ってありました。新品の塗装前の状態で貼ってあって嫌がらせかと思いきや、マスキングもしないでそのまま塗ってしまう、と言うのもアリだったのですね(苦笑)。

恐らく70スープラが全盛だった頃はバブル景気で、多分その頃ではこういった作業が一般的だったのだと思います。黙っていても仕事が入ってくるような状況だとどうしてもスピード優先になりますからね。下手にその時期を経験しなくて良かったと思います(地道な作業が馬鹿らしく感じてしまうらしいです)。

mirror5という事でシリコンオフで乗りも除去して何とか作業準備が完了です。ここまでの作業では利益が出ていませんが(苦)、まあこういう事の積み重ねが長く続けられる秘訣だと思っています(と思わないと報われない気が・・・笑)。スポンジモールは何か代わりの物を貼っておきますね。

本作業は来週半ばくらいからのスタートを予定しています。もう少々御待ち下さいませ!