“OAKLEY” Sunglasses

oakley 元々シルバーに塗られているオークリーのサングラスフレームです。

oakley7今回はこちらをブルーメタリックの艶消し仕上げに、そしてフロントに位置する「OAKLEY」のロゴをデカールで再現します。

oakley1 フレームの両サイドにあるオークリーの楕円エンブレムは両面テープで貼ってあるだけなので温めてピンセットで外します。

oakley2 フロントとテンプルとの接合部は一般的なメガネの蝶番と違い、単なる嵌め込み構造となっています。ただしこの方がかなり厄介です。

oakley3 フレームを極力傷付けないようにして各部を分解しました。

oakley4 今回はこちらをシルバーでご指定承っています。

oakley5 フロントとテンプルとの接合はこのポッチが要となっていて、分解時にここを潰してしまうと機能的に問題となる為注意が必要です。

oakley6 色は最初色見本帳の中から選んで頂いたのですが、その後「愛車のBMW MINIと御揃いの色に」と言う事でカラーコードにてご指定承りました。

oakley9 OAKLEYのロゴは既存の物を調整して作ります。

oakley10 かなりサイズが小さいのでノギスで測るのも限界で、予め何種類かのサイズを作って実物と合わせる事にしました。

oakley11 作製したデータをプリントアウトします。

oakley12 一枚ずつハサミでカットしてオリジナルのロゴとサイズを合わせます。

oakley13 oakley14 ロゴデータが決まったらドライプリンターを使ってデカール専用紙に印刷します。シルバーのインクリボンを使いました。

oakley15デカールを切り出して実際のロゴに合わせてみました。良い具合です。

oakley16平面はペーパーを使って研磨し、入り組んだ隙間はナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って足付け処理を行います。

oakley17分解する時に傷が付いた箇所はペーパーで削りとっておきます。

oakley18同じくオークリーのエンブレムも足付け処理を行います。あまりにも小さいサイズなので歯ブラシを使いました。白い液体は研磨粒子を含んだウォッシュコンパウンドです。

oakley19脱脂清掃し、台にセットしたらベースコートを塗布します。

研磨してプラスチック素地が露出した箇所にはプラスチックプライマーも塗布しておきます。

oakley20ベースコートを自然乾燥させてテープフリーな状態になったら「OAKLEY」のロゴデカールを貼り付けます。

oakley21デカールを切り出し、水性エマルジョン系接着剤(所謂木工用ボンド)を溶かした水に浸します。

oakley23さらにデカール用接着剤(マークセッター)を併用し、デカールを貼り付けます。

oakley24既存の位置は予め撮影してあるので、それに合わせて位置を決めます。

oakley25こんな感じでデカールの貼り付けが完了です。

デカールの接着剤は一日自然乾燥させるか、ドライヤーなどを使って強制乾燥させます。

oakley26その後クリアーを塗って本塗り完了です。

oakley27ただし今回はデカールの段差も平滑にしたいので、これは本塗りではなく下塗りとなります。

完全硬化後、表面を研磨してデカールの段差を均し、再度クリアーを塗ります。

oakley28下塗り塗装後は最初と同じように足付け処理を行います。この作業は被塗面に細かい傷を付ける事でアンカー効果を期待し、この後に塗る塗装の密着性を高めます。塗料は接着剤ではありませんのでこの作業をしない限り塗膜は簡単に剥がれてしまいます(密着剤は経年で劣化するのでそれだけに頼るのは良く無いのです)。

oakley29デカール部分は平滑になり、全体にもしっかりと細かい傷が付きました。尚ここで傷が深過ぎると塗装後にペーパー目として表れてしまいます。クリアー塗装だけの場合は#1200~#1500程が目安となります。

oakley30艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。

oakley31本塗り完了後、一時間くらい自然乾燥させた状態です。

oakley32良い具合に艶が消えました。デカールの段差も判りません。

oakley33同じくテンプルも艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。

oakley34フレームの両サイドに着く楕円のエンブレムはフロントに貼った「OAKLEY」のシルバーに合わせてSTANDOX MIX818の原色シルバーを採用しました。メタリック粒子が細かく、通常のシルバーよりも金属感があるのが特徴です。

oakley その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、数日寝かして完成となります。

oakley2 フロントとテンプルは取り付け自体は簡単なのですが、一度付けると無傷で外すのは至難の作業なので、ミスの無いよう各部を確認してから挑みます。

oakley1 オークリーのエンブレムは新たに両面テープを貼り直して取り付けます。

oakley3 接合部も良い具合に装着されました。

oakley4 完成です。

oakley5 ピッタリです。

oakley6クリアーを二度塗りしたお陰でデカールの段差は作業した本人でも感じられません。

oakley42実は元々付属品は取り外した状態でご依頼頂いていたのですが、折角なのでそちらの取り付けも代行する事にしまして、後日残りの部品も送って頂きました。

oakley35 付属品を取り付け、改めて完成となります。

oakley36 艶々も良いですが、シットリ&スベスベした艶消しは落ち着いた感じで良い具合です。

oakley37 艶消しに使用するクリアーは艶々のクリアー同様「2:1」のアクリルポリウレタンクリアーで、艶が無いかららといって品質的に劣ると言う事はありませんのでご安心くださいませ。

oakley38しっかりとクリアー層が保護してくれていますので、使っている内に角の色が擦り切れてしまうという心配もありません。

oakley39 恐らくはオークリー正規取り扱い店の方に見せても、これを後から塗った物とは判らないと思います。

oakley40 当店では派手な装飾を施したりは出来ませんが、塗膜自体の耐久性と美観を高め、まるで人の手で行ったとは思えないといった仕上がりをご提供しております。

oakley41後日オーナー様にも大変喜んで頂きまして、こちらのレビューページでは頂いたご感想も紹介しておりますので宜しければご参照くださいませ。

OAKLEYサングラスフレーム塗装 完成

oakley42 先日本塗りを終えていたオークリーのサングラスフレームの付属品パーツが無事届きました。お手数を頂き有難う御座います!

これらの付属品は元々オーナー様が外されていまして、今回のご依頼はフレームのみを送って頂いたのですが、どうせなら組み付けもこちらで行なうという事で後から発送していただきました。実際に組み付けてみて判りましたが、やはりこちらでやっておいて良かったと思います(レンズを入れる際に結構フレームを曲げたので普通は不安に思うかも知れません。ただ今回の塗装は軟化仕様になっていますので全く問題はありません)。

oakley35 と言う事で組み付け完了です。お待たせしました!

oakley36 色はBMW MINIの純正色「TRUE BLUE」(カラーコード:B17)で、こちらはオーナー様が所有する車とお揃いになります。クリアーは艶消し仕様で、強度としては車のボディの塗装と同じ物と考えて頂ければと思います(実際全く同じ物で、使っている材料はその中でも高品位な物となっています)。

oakley37 ちょっと画像が多目ですが、オークリーのサングラスの塗装はお問い合わせも多いので、他の方の参考の為に沢山撮っておきました。

oakley38 両サイドの「O」のエンブレムはシルバーの艶消し仕上げで、メタリックの粒子感が非常に細かく、正面が明るくスカシが暗いのが特徴のSTANDOX MIX818の原色をそのまま利用しています。比較的扱いが易しく金属っぽい質感の強いシルバーですね。

oakley39 フロントフレームとテンプルとの接続は嵌め込みとなっていて、取り付ける時は良いのですが、外す際には結構難しいと思います。無理に引っ張ると出っ張りが潰れてしまう可能性がありますので、ご依頼の際にはそのままか、或いは自家塗装を考えている方はプラスチック製のヘラ(ジコラヘラ60mm)を最低3本は用意して挑むのが宜しいかと存じます。

oakley40 今回の肝だったフロントの「OAKLEY」のロゴです。両サイドの「O」のエンブレムに合わせたシルバーのデカールで再現しています。

oakley41デカールは薄いといっても塗装の世界ではかなりの厚みとなりますので、そのまま貼っただけでは段差が見えてしまいますから、今回は「足付け処理→ベースコート塗布→デカール貼り付け→2液ウレタンクリアー塗布→完全硬化→研磨」といった工程でデカールの段差を平滑に仕上げてから改めて艶消しクリアー(2液ウレタン)で仕上げています。塗った本人も全く段差を感じられませんのでご安心下さいませ。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

オークリーサングラスフレーム 組み付け

oakley 先日本塗りを終えていたオークリーのサングラスフレームです。

レンズやラバーカバーなどの付属品は元々着いていなく、どうせならと言う事でそちらも送って貰う予定なのですが、現在オーナー様は海外出張中との事ですのですので先にこちらだけ組み付けておく事にしました。

oakley2 外す時は結構大変で、可動部分の周りは傷だらけになっていましたが、それらの傷は塗装前に削り落としておきましたので綺麗に仕上がっています。

尚、嵌め込む時はテーパー状になっているので押し込むだけで簡単に取り付けられます。

oakley1 エンブレムは両面テープで貼り直しておきました。意外と隙間があるので中心に位置させるのにも気を遣います。

oakley3 可動は問題無く、畳み切った時と開ききった時に掛かるロックもしっかり効いてます。

oakley4 これでフレームの組み付けは完了で、後は付属品が届き次第組み付けます。

oakley5 今回はシットリとした艶消し仕上げになっています。純正はクリアーが塗っていないので使っている内に塗膜が擦れて下地が露出してしまうかも知れませんが、今回の塗装では2液のウレタン艶消しクリアーでコートされているのでそういった心配はありません。

oakley6元々あったロゴはデカールにシルバーのプリントで復元していて、デカールの厚み(段差)は下塗りクリアー(これも2液ウレタン)で一旦平滑に仕上げた上で艶消しクリアーを塗っているので、塗装屋さんが見ても段差は感じれない仕上がりになっています(私が見ても判りません)。

それではご都合が宜しくなりましたらレンズ等を送って頂ければこちらで組み付けております。急いではおりませんのでごゆっくりでどうぞ!組み付け後にも改めて撮影して紹介しますね。

OAKLEYサングラスフレーム 本塗り

oakley28 先日「ベースコート塗装→デカール貼り→下塗りクリアー」まで行なっておいたオークリーのサングラスフレームです。クリアーが完全硬化したのでデカールの段差を平滑に研ぎ、再度全体を足付け処理します。

ただ下塗りに塗ったクリアーは塗膜の厚みでディテールが崩れるのを避けたかった為に1コートのみの薄膜ですから、普通にペーパーを掛けると角から下地が出てしまう恐れがあった為、今回はスコッチ(不織布に砥粒を接着剤で結合させた物)とウォッシュコンパウンドをメインに、細部はいつも通りナイロンブラシで足付け処理を行ないます。

oakley29 再びスタンドに固定して本塗り開始です。

oakley30 クリアーは艶消し専用の物で、工程自体は通常の艶有りクリアーと同じです。

oakley31 ブースのファンは回しっぱなしにして、今の時期(常温)なら30分くらいで艶が消えてくれます。

ただしこの状態でもまだベタベタなので、さらに自然乾燥させた後に60℃40分くらいの熱を掛けて完全硬化させます。

oakley32 フロントに貼ったOAKLEYのデカールは下塗りクリアーのお陰で段差は全く感じられません。

oakley33 ツル(サイドフレーム)も無事本塗り完了です。ちなみにクリップで掴んでいる所はゴムカバーで隠れるので問題ありません。

oakley34両サイドに着くオークリーのエンブレムは、フロントに入れたデカールとお揃いとなるよう金属感のあるシルバーとなります。

ちなみに元々着いていた鼻当てやレンズ、ゴムカバーなどはオーナー様ご自身で外しておられますので、どうせならと言うことでそちらも送って頂いてこちらで組み付ける予定です。

組み付けも完成次第改めて紹介させて頂きますのでどうぞもう少々お待ち下さいませ!

オークリーサングラスフレーム デカール貼り付け

oakley16 先日”OAKLEY”のロゴデータ&デカールが完成したので早速作業を進行しております。

まずは塗装前の下準備として全体を#800程度で研磨し、ペーパーが入らない細部はナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで足付け処理を行ないます。細かい隙間に研磨粒子を入れて擦り、均一な傷を付けると言った感じですね。

oakley17フロントとツルの接合部分は嵌め込み式になっていて、外す際についた傷は#800の耐水ペーパーで平滑に削っておきます。グレー色の部分がプラスチックの素地ですね。

oakley19 固定する箇所はゴムで隠れる箇所ですが、一応先にそこだけベースコートを塗ってからクリップで固定しています。

oakley20 ベースコートを塗布後、十分に自然乾燥させたらデカールを貼る準備を行ないます。

oakley21 水を張ったトレイに若干の木工用ボンドを垂らし、文字の周りに沿ってカットしたデカールを浮かべます。

oakley24 デカールを貼る部分に専用の接着剤(マークセッター)を塗布し、台紙から剥がれたデカールを貼り付けます。

oakley23ちなみに今まではデカールの貼り付けに綿棒を使っていましたが、どこかで見たサイトに筆が良いと紹介されていたので今回はそうしてみました。

なるほど確かに筆の方が簡単且つ丁寧に貼れるようで、デカールが切れてしまうような危険性も全く感じませんでした。

oakley25この状態ではデカールの切れ目も段差も貼った本人でさえ判らない程に出来ていますが、実際はどうしても段差が出来ているのでこの後一旦クリアーを下塗りして平滑に仕上げます。

oakley26 と言うところまでは昨日までに終わらせておき、一日デカールを乾燥させておいて本日早速下塗りのクリアーを塗っておきました。

oakley27パッと見は段差も無く、色もロゴも良い感じに仕上がっていると思います。

ツルの方もベースコートまでは塗ってあって、後日こちらのクリアーが完全硬化したら再度足付け処理をして今度は艶消しクリアーで本塗りとなります。

またサイドに取り付けるオークリーの「O」のエンブレムも並行して作業していますのでご安心下さい。どうぞもう少々お待ち下さいませ!