ROVER MINIテールランプ塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたローバーミニ用ルーカス社製テールランプの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこういったクリアーレンズだった物に、

透過性の青=ブルーキャンディーの塗装を施しました。

使用している青はハウスオブカラー社製のKK-05コバルトブルーとなります。

それぞれを組み合わせてみました。

クリアーは高品位なタイプの仕様となります(クリスタルクリアーでのご指定でしたが現在クリアーの移行で今回はさらに上位のエクストラクリアーを採用しています)。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

クリアーに関してはまだ決めかねていて、さらに良さそうな物もあるので今後変更もあるかも知れません。いずれにしてもクリスタルクリアーより上位となるので品質についてはご安心頂いて大丈夫です。

塗装時はそれぞれ別体で塗っていますが、キャンディーカラーは塗り方で色味が変わってしまうので、ベースコート塗装時はそれぞれを隣り合うように並べ、端から端まで突き抜けるようにスプレーして色味(膜厚)を合わせています。3コートパールの車体色でドア交換をした際、先にドアの裏吹きを行って車体に取り付け、隣接パネル(フロントフェンダーとリヤフェンダー)を通して一緒に塗るような感じですね。

反射板(リフレクターレンズ)部は青は塗らず、プラスチックプライマーとクリアー塗装のみとなっています。

「テールランプを青に?!」と思われるかも知れませんが、前回ご依頼頂いた同型のテールランプの時もかなり濃いスモーク塗装でのご依頼でしたから、オーナー様的に何か考えがあっての今回の御依頼になっているのだと思います。

取り付けを予定している車体のボディーカラーは同系の青=タヒチブルーとの事ですので、どうなるか私的にも興味があります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂き誠にありがとうございました!

ROVER MINIテールランプ 本塗り

先日お預かりしておりましたローバーミニ用のルーカス社製テールランプです。

レンズ単体なので(土台の反射板が無いので)そのままマスキングテープを貼ると光の透過を妨げて色が判らなくなってしまうので、マスキングには透明フィルムを使います。糊残りがしない粘着剤が着いたカッティングシートの転写に使うアプリケーションシートですね。漏れの無いよう継ぎ目はセロハンテープを貼っておきます。

反対側は透明では無く、反射フィルムを使ってマスキングを行います。実際に車体に装着された状態を想定して色が見れるようにですね。

その後被塗面を#800~#1300で足付け処理を行い、

手で持って塗れるよう芯棒に固定します。ここでも光の透過を妨げないよう裏側に広いスペースを空けた状態にしておきます。

赤いリフレクターレンズ(反射板)は着色はせず、クリアー塗装のみで承っていますので、マスキングを行います。

プラスチックプライマー塗装後、透過性の青=ブルーキャンディーを塗布します。

一度に塗るとムラやダマが目立つので、含有量を減らしたベースコートを5~6コートに別けて塗り重ねていきます。

色見本と見比べて濃さを確認します。こちらは反射フィルムを貼った方ですね。

こちらは透明フィルムでマスキングした方です。

ブルーキャンディーの色味が問題無ければリフレクターレンズに貼ったマスキングを剥がし、プラスチックプライマーを塗って、

最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

通常であれば透過性の塗装はある程度の数が溜まってから纏めて本塗りを行っていますが、この高温高湿度下での作業は身体的にかなり辛いので、余裕を持っての本塗りにする事にしました。

本塗り時にはクーラーをつけての作業にしていますが、それ以外に下地処理や梱包など一度に集中してしまうと大変になってしまうので、各作業を小刻みにして合間に休憩を入れられるようにしています。

クリアーはクリスタルクリアーへの変更で承っておりましたが、最近はそれより上位のエクストラクリアーを採用しています。性能・品質共にクリスタルクリアーより高くなりますのでご安心くださいませ。飛行機でエコノミーで予約を取っていたのにビジネスクラスの席に座れたような感じですかね。

STANDOXエクストラクリアー

ちなみに「テールランプを青く塗っても大丈夫なの?!」と思われる方もいらっしゃると思いますが、こちらのオーナー様は塗装屋さんでは無いですがある意味業界のプロの方ですので、今回の件も心配は無用と考えております。

透過性の塗装は塗り方で色味が変わってしまうので、ベースコートを塗る際は隣同士近づけて、繋げて一緒にスプレーするようにしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ROVER MINIテールランプ塗装承ってます

先日到着しておりましたローバーミニ用のルーカス社製テールランプ一式です。こちらのオーナー様は先日同パーツ2セットを濃い目のスモーク塗装でご依頼頂いた方で、今回新たな色で再びご依頼を頂きました。この度もご贔屓頂きありがとうございます!

今回はスモーク塗装では無く透過性の青=ブルーキャンディーカラーでのご依頼となります。

「青?!」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、以前ヘッドライトを透過性の緑でご依頼頂いた事がありますので参考までにそちらを紹介させて頂きます。

当店ではヘッドライトへの塗装はお受付しておりませんが、元々お取引のあったショップさんで、「レースで使うだけなので剥がれる事を前提に」と言う事で塗らせて頂いた物となります。ボディカラーのブリティッシュレーシンググリーンに合わせてのこの色だったのかと思います。

今回もその時と同じような感じで、ボディカラーであるローバー純正色の「タヒチブルー」(カラーコード:JRJ)に似せての青という事で、

当店にある透過性の青の色の中から近い色味(色相)という事で、

こちらのハウスオブカラーのKK-05=コバルトブルーを使用しようと思います。

念のためですが、ハウスオブカラー社のKKシリーズ=「KANDY KONCENTRATES」(キャンディコンセントレート)は、顔料(または染料)単体の物で、これを樹脂(当店の場合だとSTANDOX MIX599)に混ぜてベースコートとして使います。対してUK(ウレタンキャンディ)シリーズは予め樹脂が混ざっているので当店では使用が出来ません。もしどうしても使う必要がある場合は塗装システム自体をハウスオブカラーに準じた仕様で行う必要があります。これと同じような物が「マジョーラ」なる塗料であって、こちらは日本ペイントの塗料として予め樹脂が混ぜられていますから、これを使用する場合は塗装システム自体をニッペの物に合わせる必要があります(具体的にはアドミラですかね)。

塗装システムを無視して施工した場合の一例としては、私が昔アルバイトに行っていた町工場では、ベースコートをDUPONT社製の物にして(センタリ6000)、トップコート(クリアー)をロックペイント社の物(パナロック)で行っていました。理由はコストの低減化で、パナロック10:1のクリアーは熱を掛けずともそのまま磨けて、さらに塗膜がとても柔らかいので磨き作業が超絶楽だった事にあります。例えば現在使っているクリスタルクリアーを使って車のボンネット一枚を磨くのに3時間くらい時間を掛けていましたが、パナロックであれば30分で終わってしまうといった感じです(いずれも硬化時間を入れないでの話です)。これによって会社としてはかなり利益率が上がるのですが、それぞれ性質の違う塗料を使う事で後にクリアー層だけが剥がれるといった大きな問題=層間剝離等のトラブルが発生します。

ただこれらの塗装は、主にオーナーの居ない車体=店頭に並ぶ前の中古車に行われる場合が多いので、施工している側でも問題に気付いていない事が多かったりします(私としてはとても良い勉強とさせて頂きました)。

という事もあって、当店としても「マジョーラ」といったネーミングバリューを使用した塗装を行いたいとは思ってはいてもそれはせず、なのでそれに似た色の顔料を単体で入手し、今回の塗装と同じ様にSTANDOXの樹脂に混ぜて使うようにしていたりします。

コバルトブルー単体で塗った色見本がこちらで、今回のテールレンズもこのような色味になる予定です。現在キャンディーカラー単体での色見本は作っていませんが、あると便利ですね。

赤い反射板の部分は前回と同じくマスキングで、クリアーコートのみ一緒に行う仕様となります。クリアーも同じくクリスタルクリアーへの変更で承っております。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ROVER MINIテールランプ塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたローバーミニ用ルーカス社製テールランプ一式2台分の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこのような状態だった物に、

赤いレンズ部はそのまま残してクリアーレンズ部を「濃い目」のスモークにし、

赤いレンズ部も含め、全体にクリアーでコートしています。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

見ての通りかなり黒いスモークとなりますが、

オーナー様には問題無いとの事でご了承を頂いております。

反射板の部分は透明なレンズ部と同様に足付け処理を行い、

プラスチックプライマーとクリアー塗装のみとしています。

持ち上げて光に当てて見ると透明になっているのが判るかと思います。

裏側からです。

参考までに上と下のレンズを仮組みしてみました。

本塗りの際には別々に固定していますが、塗る時はお互いを一列に並べて、スプレーガンを端から端まで通すようにして濃さに差が出ないように塗っています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用いただき誠に有り難うございました!

ROVER MINIテールランプ 本塗り

先日下準備を行っていたローバーミニ用ルーカス製テールレンズ一式です。二台分、合計8部品あります。

エアーブローして埃を飛ばし 、脱脂清掃、再度エアーブローを繰り返して埃を飛ばします。

 

今回は2セットそれぞれマスキング方法を変えていて、 こちらは透明で透過するようにし、

こちらは反射フィルムを貼って仮想リフレクターとしています。

赤い反射板の部分はスモークにしないよう承っていますので、そちらをマスキングします。

プラスチックプライマーを塗ったら本塗り開始です。

今回は「濃い目」でのご指定で、一応こちらからもう少し薄い方が良いかともとの進言はさせて頂いたのですが、問題無いとの事ですので(そもそもプロの方ですので)、普段はここまでしない濃さとなっています。

ぱっと見は真っ黒ですが、光に当たるとかろうじて内部反射板が見えるのが判るかと思います。

見方によってはスモークでは無くただの黒にしか見えない箇所もあります。

いや、本当に真っ黒なのでは・・・と思うかも知れませんが、

透過するマスキングにしている方で見ると、ちゃんと透明になっているのが判ると思います。

スモークの濃さが決まったら赤いレンズ部のマスキングを剥がし、

再びプラスチックプライマーを塗布し、

最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

こちらも若干ですが内部が透けて見えるのが判ると思います。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

薄いスモークも濃いスモークもコート数自体は同じような感じで(大体4~5コート)、濃さの調整はベースコート中のスモーク含有量で調整しています。

なので違う濃度の御依頼品を一緒に塗る場合、その都度スプレーガンの中身を変えて塗りえていたりします。とは言ってもちゃんと洗う必要はないので手間では無く、むしろ残っている量を確認出来るので、塗っている途中で塗料が無くなった!というのを防げて良かったりします!(スモーク塗装ではこれが一番やってはいけない事となります)。

本当に大丈夫なのか・・・と不安に感じても、

ちゃんと目で見て確認が出来れば安心です。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!