そしてクリアー本塗り当日です。見切りの境界線については前日に2ミリのラインテープを貼ってあったので、後は塗らない部分を通常の和紙タイプのマスキングテープで埋めていきます。
塗装のマスキングは貼るだけでは無くその後の剥がす事も考えなければならなく、塗装屋さんなら判ると思いますが、無理に横方向に引っ張って剥がしたりするとテープの糊が塗装面に残ったりして後々面倒な事になります。ここではもうシリコンオフも使え無いのでベタベタ触る訳にもいきませんしね。
塗装する順番でわざわざ面倒な事をしている理由がこの辺のマスキングのライン形状で、先にグリル全体を塗ってからフィンを塗ろうとするとマスキングはこの逆の貼り方になる為、曲線部分の形が悪くなってしまうんですよね。テープを小刻みに貼って見た目的な曲線(実際は多角形)にしても良いのですが、テープが重なるとそこに隙間が出来る訳で(と言っても普通は気にするレベルでは無いと思うのですが)、出来れば切れ目無く一本のテープでマスキングがしたかったのです。
実際のところ何が正解なのかは何回か同じ事をやってみないと判らないと思うのですが、今回はとにかく前段階で時間が掛かっても、最もミス無く、スムースに最後まで終わってくれる方法を選んでいます。色々な引き出しを総動員みたいな感じですかね。
ちなみに柱の箇所は最初にはったマスキングテープを貼ったままなのでここで露出していても問題はありません。
ラインテープは極力継ぎ目無く貼り、美しい曲線になるようにしています。
そしてようやく全体にベースカラーとなるマツダジェットブラックを塗布します。順番をこれとは真逆でも勿論出来ますし、多分その方が全然楽だったと思うのですが、塗り終わった今となっては今回の方法で良かったと思います。ただマスキング時間が相当長くなって常に前のめりの姿勢が続いたので、昨日は脚がパンパンになってしまいました・・・。
ベースコート( ジェットブラック)を良く乾燥させたら全てのマスキングを剥がします。一応は剥がし易いように変な重ね方はしていないので、多少時間は掛かりましたが問題無く剥がす事が出来ました。
少々判り難いですが、フィンの部分のみグレーメタリックで、グリル全体と、フィンとフィンを繋ぐ柱の部分はジェットブラックになっています。
その後昼食の休憩を取り、夕方からクリアーの塗装となりました。
クリアーはクリスタルクリアーを使い、気温は15℃でしたが肌が荒れるのが嫌だったので硬化剤は15-30を使い(この温度間で使うという目安です)、その代わりシンナーは10-20を使いました。何のことだか判らないと思いますが、小物の塗装であればいつもはもう少し早い仕様(硬化剤を5-25)なので、いつもよりもレベリングに重きを置いているという感じです。ただし当然垂れ易くもなります。
パッと見はそんなに派手では無いのですが、結構手間と時間(と費用)が掛かった内容となっています。
強制乾燥は後日熱を入れ、その後一週間くらい寝かしてからの完成となる予定です。どうぞもう少々お待ち下さいませ!