先日お預かりしておりましたSHURE GLXD2/BETA58ワイヤレスマイクです。タイミング的にかなり早いのですが、業者様からのご依頼で同じような内容の作業があった為、並行して作業を行っております。
尚詳細は控えさせて頂きますが、この型のマイクはそのまま塗るとトラブルが発生しますので、LINE6のワイヤレスマイクと同様通常とは違う下地処理を行っています。
グリルボールはスチール製で、元々はシルバーの塗装が施されています。これにペーパーを当てても表面だけしか研磨出来ませんので、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状の研磨剤)を使って網目の奥まで満遍なく足付け処理を行っています。
スペーサーのリングはアルミ製で黒アルマイト処理が施されているので、そのまま上塗りをしても密着はせず、#180~#240で研磨した後プライマーを塗布しています(念のためですが当店では基本的に密着剤は使いません。理由は経年で劣化してその性能が落ちた時に塗装が剥がれてしまうからです)。
まずはベースコートを塗布します。色はVW社のキャンディホワイト(カラーコード:LB9A)となります。
塗装は塗ってみて初めてトラブルに気づく!という事があり、当店ではそれの対策リストのような物も作っています。塗装が前提の車の部品であればそのような事も殆ど必要無いのですが、家電製品や今回のようなマイクだと時々信じられないような事が起こるので、車の塗装とは違った奥深さを楽しめます(しかし出来れば何も問題なく終わって欲しいのですが・・・)。