SHURE SUPER55ガイコツマイク 本塗り

先日サンドブラストとプライマーを塗布しておいたSHURE SUPER55SH Series IIガイコツマイクです。その後よく乾燥させ、全体を軽くサンディングしています。

今回ご指定頂いているのは3コートキャンディーカラーのマゼンタで、まずは下色として隠ぺい力の高いシルバーを塗布します。

原色のシルバーをそのまま使っても良いのですが、スプレーする為にはシンナーで希釈する必用があり、残った物を戻す事は出来ないので(計量調色の際に数値が狂ってしまうので)、比較的汎用性の高いVW社のリフレックスシルバー(LA9W)を作り置きにして使っています。予め濃い目に作っておけば希釈した塗料を戻せるので廃棄物を少なく出来ます。

その後STANDOX原色の中で最も粒子が粗い原色=MIX598を塗布します。こちらは原色そのままですが、よく使うメタリックなので希釈した物でも戻せるよう専用のボトルを作っています。

粗いシルバーは輝きが強いのですが隠ぺい力が弱いので、それぞれを使い分けて一層目のメタリックを形成します。この後、透過性の塗色=キャンディーカラーを塗り重ねていきます。

途中の状態を取り忘れてしまったのですが、キャンディーカラーは塗り方によって色味が変わってしまうので、一旦裏と表のカバーを仮組みした状態にして塗装しています。別々の状態で塗ると組み合わせた時にそれぞれの色が違って見えてしまう為、それを防止する為ですね。

キャンディーカラーが終わったら再び単体の状態に戻します。あのままだとフチや裏側にクリアーが塗れない為ですね。

仮組みした状態で塗れていなかったフチの部分を部分的にスプレーして修正しておきます。

キャンディーコートを早く終わらせようとして塗料中の色の含有量を高くすると場所によって濃淡=ムラが生じてしまう為、敢えて色を薄くしてコート数を増やして塗り重ねるようにします。

ここまでがベースコートです。

 そして最後にトップコート=クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

3コートキャンディー塗装では、通常の2コートメタリックやパールでは表現が出来ない色に出来ます。

ただその分手間と時間が掛かるので割増費用が必用となります。

現在はメーカー様からも数十台のマイクが入っていて、通常納期は四ヵ月~六か月くらいと長めになっています。人を雇ってもっと効率よくやれば売り上げも上がるのですが、そもそも営業の規模を縮小する為に車の塗装を辞めて今の小物塗装屋になったので、今のスタイルを変えるつもりはないですかね。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。組付け作業もあるので少し多めに寝かす予定です。

それでは完成次第改めてご連絡を差し上げます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダN-VANメッキフォググリル塗装承ってます

先日到着しておりましたホンダNVANの純正メッキフォググリルです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

素材はABS樹脂で、それに装飾クロムメッキが施された物となります。

このまま上塗りを行う事も可能ですが、それだと塗膜が十分に密着しませんので、別途下地処理を行うようにします。

以前同じ部品を施工していますので参考にそちらの画像を紹介します。

今回もこの時と同様、黒に近いグレーの艶消し仕上げで承っています。

尚、色については当店規定の色を採用しようと思っていましたが、

前回はフォググリルが装着されるプレートをお預かりし、簡易的ですがそれに合わせて色を作成したので、今回もそちらのプレートを送って頂きました。お手数を頂きましてありがとうございます!

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!